2015年8月

国政報告(第293号)

 21日(金)、台風15号より一足先に沖縄へ入り、22日(土)は山本一太前沖縄担当大臣、島尻安伊子沖縄県連会長とともに、西普天間住宅跡地が今春米軍から返還された宜野湾市、県立普天間高校、琉球大学医学部を訪問し、佐喜真市長、県謝花部長、下地校長、松下医学部長ほか関係の皆さんと懇談してきました。その後、台風は沖縄から九州へと進み、豪雨等の被害が出ました。関係の皆様にお見舞い申し上げます。

 西普天間地区の広さは50ha余り。将来の普天間飛行場の返還のモデル・ケースとするべく、国・県・市の協力で事業を進めようとしています。今は、埋蔵文化財の試掘や、支障物件の有無の調査が進められており、上物を取り壊し、区画整理事業に着手できるまで、およそ3年間かかると見込まれています。7月に市が地主会の皆さん等と調整して決定したゾーニング計画では、琉球大学医学部・附属病院と県立普天間高校の移転をメインに考えています。実際の工事は数年後になる訳ですが、その間にも、隣接する米海軍病院との交流や、高校・大学間の連携、地域の健康づくりへの貢献が期待されます。懇談では、市、地主会から既存の国道等へのアクセス道路の整備を図るため、跡地に隣接する産業地区(インダストリアル・コリドー)の返還前倒しを強く求められました。また、現在の普天間高校の周囲の密集市街地の解消、高校でのグローバル人材育成への期待、琉大医学部・附属病院を中心とした国際医療拠点形成に向けての検討状況など詳細に知る事ができ、「骨太方針2015」に基づく国の支援が確実なものとなるよう努力を続ける気持ちを新たにしました。

 現在、国と沖縄県との間では、普天間飛行場の移設先となる辺野古沖での埋立工事を巡り、一カ月という期限を切って話し合いが続いていますが、西普天間地区の活用については、気持ちを一にして頑張って行きたいと、決意を新たにしました。

 22日に空路東京経由で無事富山に戻り、23日(日)は福光南部地区後援会の総会に野上・堂故両参議院議員とともに出席し、手短かに国政報告をさせていただきました。24日(月)には上京し、月末の新年度予算要求締め切りに向け、各省庁の取り組みを報告する政務調査会の部会に出席、情報収集に努める毎日でした。地元からの来訪も、24日に東海北陸道の要望で、知事、小矢部・南砺市長、25日(火)に党南砺市・砺波市青年部OBの皆さん、27日(木)に富山駐屯地の要望で砺波市長と続きました。

 一方、国会は、参院の平和安全法案の審議を軸としながらも、両院で案件審議が進みました。衆院ではドローン対策の航空法改正案を全会一致で参院に送り、来週3日(木)に予定される本会議でも数本の案件を処理できる見込みです。参院でも、女性活躍法案、農協法案など大型案件も成立の見通しで、労働者派遣法案も審議が大詰めを迎えています。全体として、内閣提出法案の成立率はかなり上昇し、継続案件を絞り込めそうな情勢です。

 会期末まであと一か月、実りある国会となるよう、国会対策に努めつつ、新年度予算要求案を把握、適宜報告して行きます。

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国政報告(第292号)

 お盆が明けて、さしもの猛暑も和らぎ、今週の東京は時折小雨が降り、以前よりは凌ぎやすい日が続いています。国会も衆議院は7日(金)の本会議以降は動きが無く、国会対策委員会正副委員長打ち合わせは18日(火)から再開されたものの、委員会での審議は21日(金)のスタートとなりました。この間、参議院では平和安全法案の審議が進み、今週で50時間となるようです。

 2週間を振り返り、駆け足の報告となりますが、10日(金)の朝は田畑代議士の呼びかけで、宮腰代議士、県議の先生方と一緒に富山刑務所富山養得園を見学しました。全国的に刑務所施設の老朽化が課題となっており、富山刑務所も今の場所に移転新築してから40年が経ち、耐震工事等の対応が求められています。刑期を終えた方が社会復帰するのを助ける富山養得園では、国の補助の減額で職員は高齢者雇用に頼っているとの、法務分野でも予算配分の必要性を痛感させられました。11日(金)には九電川内原発が再稼働、安全第一での経済社会への貢献を期待します。

 15日(土)は富山市での戦没者追悼式に出席の後、昨年に引き続き、馳代議士のお誘いで、小矢部市興法寺地区での合同国政報告会に伺いました。地区出身の馳先生、奥様が地区出身の笠井先生、小矢部市出身の山田先生、柴田先生というメンバーに加えて頂き、戦後70年の総理談話、平和安全法案、TPPなど当面の課題について与野党に分かれて1時間半の議論となりました。

 このうち、総理談話については、これまでの村山談話、小泉談話をどのように受け継ぐのか、国内外から注目されていました。有識者による丁寧な議論の上での提言も踏まえた安倍談話は、近代日本の歩みを総括し、「侵略、反省、おわび」を受け継ぎ、戦後日本の歩みと国際社会への感謝を表明しつつ将来に向けて我が国の果たすべき役割を示す内容となり、バランスの取れたものであると評価しています。世論調査や近隣諸国の反応も概ね落ち着いたものであり、本談話に基づく日本外交の展開に注目が集まっています。

 17日(月)に上京、東京での活動を再開しました。月末の予算概算要求に向けた教育・医療分野のICTの取り組みなど、関係省庁から説明を受けています。途中、18日(火)は南砺市井波で4年に1回の国際木彫刻キャンプの開会式に出席のため、午後から新幹線利用でトンボ帰りしました。井波の皆さんや彫刻組合の方々が中心となり、通訳等多くのボランティアの支援で7回を数えるこのイベントは、当地に大きな活力を与えるものと思います。世界各地から参加された17個人・団体の皆さんが彫り上げる作品の仕上がりが楽しみです。

 19日(水)は砺波市東野尻地区の土地改良事業関係の皆さんの訪問を受け、20日(木)は米原県議始め県自衛隊支援議員連盟の皆さんと、砺波市の陸上自衛隊富山駐屯地先の拡張要望に石破小野寺元防衛大臣原田政務官を訪ね、防衛省側から26年度に実施した調査に基づき、事業費を概算要求に盛り込むべく作業しているとの回答を頂きました。富山県、砺波市を始め、関係の皆さんの長年の粘り強い要望活動の成果だと思います。これからも、地域前進のための地道な営みに、その一員として汗をかいて行きたいと思いを新たにしながら、週末は沖縄に行ってきます。

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国政報告(第291号)

 8月に入り、お盆前の一週間、国会は参院での平和安全法案の審議を軸にしつつも、衆院では残る法案の審議が進められています。7日(金)の本会議では、刑事訴訟法の大改正案が与野党協議で修正の上、可決の見込みです。このほか、ドローン対策の航空法改正案やPFI法改正案なども審議入りの見込みで、着実に成立案件が増えています。

 私自身は、先週末で峠を越えた「夏風邪」がぶり返し、再度、かかりつけの医院で薬を処方頂く破目になりました。健康管理の大切さが身に染みます。週末は高岡市万葉歴史館の25周年記念展の開会式や、茶道裏千家淡交会高岡青年部のお茶会に出席し、3日(月)に富山高等専門学校ほか国の出先機関を訪問、意見交換の後、上京しました。閣僚レベルの交渉が続いていたTPPは合意に至らず、沖縄辺野古での基地新設問題も、工事を一カ月休止し、国と沖縄県との対話を継続することになりました。一方、九州電力川内原発は11日(火)にも再稼働の予定であり、「三大課題」は一歩前進というところです。

 参院での平和安全法案の審議時間は40時間に近づき、月末までには議論も深まるものと期待しています。途中、「法的安定性」を巡る与党議員の不適切な発言の取り消しなど、緊張感が途切れる場面がありましたが、安倍総理、岸田外相、中谷防衛相など連日の頑張りに頭の下がる思いです。毎朝、国会対策委員会正副委員長打ち合わせに出席しながら、各省庁のレクや党本部の会議をこなしています。4日(火)は砺波市庄東地区の皆さんの国道359号バイパス工事の促進陳情、5日(水)は県連政調会長会議が党本部で開かれ、小野寺元防衛相から平和安全法制の考え方を講話頂きました。

 5日は地元からの来訪が多い一日でした。南砺市福光の有志の皆さんの義仲・巴の大河ドラマ制作陳情にNHKへ同行、また、高橋(高岡)・夏野(射水)・本川(氷見)市長ほか関係の皆さんと、北陸新幹線「かがやき」の新高岡駅停車便の定期化要望に、JR東日本・国土交通省を訪問しました。高橋市長からは、これまでの熱意に加え、一日当たりの駅利用客を1600人から2100人へと、500人増やす目標を立て、具体的な形で取り組む旨、挨拶があり、相手方も地元側の熱意をかなり理解頂いたようです。

 6日(木)は、朝8時から党本部で西普天間地区の国際医療拠点形成推進小委員会があり、国・県・市・琉球大ほか関係者の第1回会合の模様を内閣府から聴取し、意見交換の機会を持ちました。以前から琉球大学医学部・県立普天間高校の移設が決まっており、重粒子線によるがん治療施設の建設の可否については、単純な採算性の議論のみならず、研究機能を持たせる事も考えるようにとのアドバイスが出されました。9時からは東日本大震災復興特別委員会が12時30分まで開かれ、16時からは、北陸新幹線の敦賀以西への延伸ルートの検討委員会の第1回会合がありました。1973年に決定された整備計画には、小浜市付近を通過するルートと明記されており、これを主案とし、米原ルート、湖西ルートについてもデータを集め、議論することになりました。

 引き続き、国会内の審議、会館や永田町での情報収集や政策調査に取り組み、充実した夏にしたいです。来週はお盆休みを頂き、次号は21日(金)でお願い致します。

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