2015年11月

国政報告(第306号)

 11月も下旬となり、さすがに東京も朝晩の冷え込みを感じるようになりました。連休の22日(日)の大阪府知事・大阪市長のダブル選挙は我が党候補の2連敗となり、「大阪都構想」の取り扱いが引き続きの課題となりました。5月の住民投票の結果を受けた後の府・市連携の構築が有権者から評価されなかったとも言え、政策面での努力も必要だと感じています。

 週末の地元での活動では、22日の夕方に党小矢部市連青年部主催の研修会で「地方創生について」と題し、話をさせて頂きました。今回の安倍政権の取り組みは、少子化の流れを食い止め、我が国の人口を1億人台で維持する事を目指しています。このために、子育て環境が相対的に良く、出生率も高い地方圏で、子育て世代の若者がより多く仕事を得、定住できるよう、「まち・ひと・しごと創生本部」を立ち上げました。全ての自治体に「地方創生戦略」を作成、実行を求め、国は交付金等で支援していきます。地域では、企業の誘致や産業振興で若者の多様な自己実現を可能にする雇用を増やし、自らの出生率を高める努力が求められます。幸い、アウトレット・モールの誘致に成功し、人口が流入しつつある小矢部市ですが、出生率は富山県全体とほぼ等しい1.4台で、全国平均と遜色ありません。様々なデータでは、全国トップクラスの「住み良い県」とされる富山の出生率が2近くの沖縄などとはるかに隔たっている現状の打開が必要です。出席者の皆さんとの語り合いを通じ、結婚すると二人以上の子どもを持つ方が多数であることから、「婚活」を応援する事が大切だと痛感しました。

 23日(月)は、山形県選出の大沼みずほ参議院議員を党小杉連合支部にお招きし、時局講演を聴きました。平成25年当選組の若手ですが、党女性局での仕事ぶりがテキパキしており、一度富山に来てもらいたいと思っていました。北海道出身のご主人のルーツが新湊ということで、内川沿いも見てもらいました。当日は、新幹線売り込みの海外出張で米国カリフォルニア州から帰国直後というハードな日程をこなして、最近の平和安全法制、TPP大筋合意、女性活躍など、安倍内閣の取り組みをわかりやすく話して頂きました。

 23日の夜に上京し、24日(火)は税調小委員会で総務部会長として要望項目のヒアリングを受け、26日(木)からは個々の課題についての討議が始まりました。法人税実効税率の引き下げに伴う大企業の外形標準課税の拡大、法人税の地域間の偏在是正、消費税引上げに伴う車体課税の見直し・環境性能課税の導入、森林吸収源対策の財源確保など、総務部会の関わる項目は多岐にわたります。部会の先輩・同僚議員の応援を頂き、頑張っていきます。25日(水)には政調全体会議で、政府の28年度予算基本方針が審議・了承され、6月に決定された「経済・財政再生計画」に基づく初年度の予算編成も本格化します。26日には26回目の党財政再建特命委員会の会合があり、個々の歳出分野の改革工程の明確化をしっかりフォローして行く事を確認しました。同日夕方の北陸新幹線敦賀以西ルートの検討PTには、税調と重なって出席できませんでしたが、内閣改造に伴い新メンバーにて作業を加速する事になりました。このように、東京の毎日もめまぐるしい状況ですが、良い結果を出すべく取り組んで行きます。

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国政報告(第305号)

 今週も、徐々に色付く銀杏並木を横目に見ながら、新年度に向けた政策立案の作業で党本部と会館を慌しく往復する毎日が続きました。次期国会は、明年1月4日に通常国会として召集する事が本決まりになりつつあります。野党側からは年内の臨時国会召集の要求があり、1月では遅いとの声はありますが、民主党内部の路線対立、維新の党の分裂問題など足元も定かでないようです。お互いに準備を整えて1月からの論戦に臨む事になりそうです。

 さて、先週末は15日(日)に太田房江参議院議員が高岡で支援者の皆さんとの懇談会を催され、地元から歓迎の挨拶をさせて頂きました。大阪府知事を2期務められ、平成25年の参院選の比例区で当選、今は厚生労働大臣政務官として活躍中です。次の選挙は3年半後ですが、地道に各地を回って支持固めをされる姿勢が素晴らしいと感じました。

 明けて16日(月)、今週もかがやき536号で新高岡駅から上京し、「伏木ほくりく会」の皆さんの国会訪問をお迎えした後は、今週の総務部会、財政再建特命委員会の内容打ち合わせが続きました。17日(火)は北陸経済連合会幹部の皆さんと、党3県選出国会議員との懇談会に始まり、党本部で自治・法務関係団体の皆さんの予算・税制要望の聞き取り、総務部会役員会が続きました。全国知事会からは石井知事が出席され、私は総務部会長としてご要望を受け止める立場となりました。午後は、小矢部市議会の人口問題特別委員会の皆さんが来訪され、厚生労働省、内閣府の政策担当者との勉強会を持ちました。夕刻に財政再建特命委員会で経済団体(経団連、経済同友会、日本商工会議所)から、現下の政府・与党の財政再建の取り組みに対する意見を聴きました。6月に定めた、経済成長と財政再建を両立させ、高齢化に伴う社会保障費を丁寧な方策で抑制する事で、2020年度までにプライマリー・バランスの黒字化を達成する方針に賛意が示され、個々の取り組みを確実に進めるよう求められました。当委員会としても、年末に向けて政府の作業を注視、督励します。夜は東京高岡会の「エミール会」の講師として、議事進行係を務めた前国会の思い出話を聴いて頂きました。

 18日(水)は、総務部会の初部会で、税制要望事項を決定し、党税調に提出しました。さらに文化伝統調査会・観光立国調査会の合同会議を事務局長として進行し、堂故文科政務官ご出席の下、文化財を観光資源としても活用する観点から、修復・活用関係予算の増額を求める決議を行い、政府に申し入れる事になりました。午後にはTPP対策実行本部、1億総活躍推進本部が相次いで開かれ、それぞれ党としての方針を取りまとめました。とりわけTPP対策は、小泉部会長の下、農林部会がここ2週間連日会議を開いて練った内容であり、「農政新時代」を開く意気込みが伝わる内容です。総務部会からも、ICT(情報通信技術)を活かした農林水産業、教育、労働、医療、介護の推進や、放送コンテンツの海外展開で日本の品物の輸出を応援する取り組みを提案、盛り込んで頂きました。

 19日(木)は、北陸3県の農業共済組合との懇談会、県商工会連合会との懇談会、おやべ・たかおかビジネス交流交歓会と続きました。この間、県町村会や氷見市議会自民同志会の皆さんの来訪もあり、森富山市長、金森県町村会長、石澤全国商工会連合会長など富山の皆さんと毎日のように顔を合わせながら、忙しくも充実した一週間でした。20日(金)からは、いよいよ党税調での議論が始まります。大いに頑張ります。

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国政報告(第304号)

 ここの所、幾分温かい日が続き、季節の進みも小休止しているように感じますが、政府・与党の仕事は年末に向けて、税・予算とも着実に進みつつあります。週末の7日(土)は宮腰県連会長始め、自民党の県選出国会議員で北陸電力志賀原発を視察しました。金井社長ほか幹部の皆さんのご案内で、安全対策工事の進捗状況と併せ、原子力規制委員会で調査中の「シーム」と呼ばれる敷地内の地層の継ぎ目を直に見せてもらいました。専門委員の科学者がシームの一か所に活断層の疑いがあるとの見解を示している一方、北陸電力側ではシームに沿って数か所を掘削、調査し、活断層の痕跡が見られないとして反論しています。両者の主張の根拠を現物で確認し、論点は理解できたものの、最終的な判断は、近々専門家によって行われる「ピュア・レビュー」に委ねられています。安全対策が着実に進められているだけに、活断層の疑いが科学的に晴れれば再稼働に向けての手続きが前進すると思いますが、レビューの結論を待たなければなりません。

 8日(日)は、阿部俊子衆議院議員(前農林水産副大臣)をお招きして、砺波市の出町東野尻の2地区で「ふるさと対話集会」を開催しました。野党転落時に、国民とともに歩むという立党の原点に立ち返り、各議員が地域の様々な声に耳を傾け、政策に反映させる方針で始まったこの集会も6年が経ち、累計725回を数える所となりました。空き家など中心市街地の空洞化が課題の出町地区、水田地帯でTPP・米政策に関心の高い東野尻地区と、それぞれの個性を反映した様々なご意見を党員始め出席者の皆様から頂く事ができました。米原県議、瘧師県議ほか砺波市議の皆さんにお世話になりました。阿部議員も、看護分野からスタートされて、外務政務官、農水副大臣として行政各分野の経験を積んでおられ、的確な回答を頂きました。とりわけ、出町の子ども歌舞伎について、全国各地に同種の事例があり、連携されてはとのアドバイスがありました。

 9日(月)に上京、10日(火)には総務部会の正副部会長の顔合わせを行い、まずは下旬から始まる党税制調査会に向け、総務省所管の税制改正事項について努力して行く事を申し合わせました。11日(水)には、財政再建特命委員会も2か月ぶりに再開しました。6月に与党申し入れを踏まえて閣議決定された骨太方針に沿って、個別の項目についての目標(KPI)、工程表づくりが如何に進捗しているか、内閣府の説明を受け、フォローアップして行く事になりました。同日はさらに、情報通信戦略調査会・放送委員会の顔合わせ、地方議員年金の法案化ワーキング・チームもありました。地方議員年金については、4年前に従来の制度が廃止された後、被用者年金に加入する形での制度再構築が各議長会から求められており、藤川WT座長の下で顔合わせを兼ね、実質的にも議論しました。

 13日(金)には、党政調の一億総活躍、TPP対策の2本部の会合が予定されており、それぞれ施策をまとめながら、財政面での裏付けを練り、やがて本予算等につないで行く事になります。

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国政報告(第303号)

 今年は季節の進みが心持ち早くて、富山では時雨模様の天候となる中、週末の31日(土)は、県連支部長会議の後、原田憲治党国防部会長代理(前防衛政務官)をお招きし、井波支部で平和安全法制の講演会を開催しました。富山駅でお迎えし、富山・高岡両市の路面電車を見てもらい砺波市の陸上自衛隊富山駐屯地へご案内しました。この秋までの政務官在任中に、駐屯地の拡張要望に応えて頂き、現在は財務省に要求中です。通常国会が閉会して一ヶ月が過ぎ、安倍総理の活発な外交活動で、日中韓三国の首脳会談、バイの二国間会談が相次いで実現し、平和安全法制の下で外交力を駆使する姿に、国民の皆様の理解も進みつつあるように思います。

 1日(日)は幸いにも穏やかな天候となり、初めての富山マラソンが1万人以上の参加を得て盛大に開催される中、高岡市射水市の合併10周年記念式典にそれぞれ出席しました。平成17年の合併からはや10年の年月が経った事、新高岡市発足時の当事者として感慨もひとしおでした。二つの市とも、市長さん、議会、職員、市民の皆さんの努力で、それぞれ、合併効果も発揮しながら、特色あるまちづくりを進めておられる事は喜ばしいです。国の立場からも、しっかり応援して行きます。

 2日(月)は地元で打ち合わせを数件こなし、3日(火)の文化の日は、例年通り、南砺市の菊まつり高岡市の高峰譲吉博士顕彰祭などの行事に出席の後、上京しました。明けて4日(水)から、党本部での会合が立て続きに入ってきました。予算編成にはまだ若干時間があるものの、TPP合意を受けた対策作りや、消費税の軽減税率の取り扱いなど国政上の課題解決は待った無しの状況で、小泉部会長の農林部会は連日の開催となっています。

 私も、4日の朝、まずは「沖縄の基地負担軽減を考える議員有志の会」に事務局として臨みました。島尻代表が沖縄振興担当大臣として入閣されたため、その間は山本一太参議院議員に代表を務めて頂いて、活動を継続して行く事を申し合わせました。高岡市太田地区有志の皆さん、庄川町商工会の皆さんの国会見学、北陸三県建設業協会長の谷垣幹事長への予算要望に顔出ししながら、総務省ほか役所からレクチャーを受けました。5日(木)は、二酸化炭素の森林吸収源を育成するための財源検討会に始まり、地方創生本部、水産部会、国土交通部会(くい打ちデータの改ざん問題)、農林部会、北洋さけ・ます流し網漁休止対策会議と、政務調査会の会議ラッシュでした。この間、党戸出支部、西条校下民生児童委員の皆さんの訪問を受け、あっという間の一日でした。引き続き事務局次長を務める財政再建特命委員会も予算編成に向けて始動し、来週には各団体からの税制要望ヒアリングも始まるなど、国会閉会中とは思えない慌しさです。一方、院内でも来週は衆参の予算委員会で閉会中審査が行われるようです。総務部会長として、まずは税と予算で頑張っていきます。

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