2016年5月

国政報告(第331号)

 会期末まで、あと一週間、すっかり梅雨っぽくなった東京で次年度の骨太方針の取りまとめなど、通常より一か月早い仕事に追われています。衆議院解散説は下火になっているもの、諸説が乱れ飛ぶ中、持ち場の目前の課題の取りまとめに集中しています。

 先週末の地元は、21日(土)に党高岡市連野上参議院議員高岡後援会の総会北陸新幹線かがやきの新高岡駅停車期成同盟会に出席し、夕方は石川県加賀市で裏千家淡交会の2年に1度の北陸信越地区大会の懇親会に顔出ししました。22日(日)は党射水市連総会にて、引き続き参議院議員選挙への支援をお願いしたほか、県西部青果物商組合にて、「21世紀の街の八百屋さん」と題してミニ講演をさせて頂きました。身近な地域に食品を購入できるお店が無くなる「食料品アクセス(買い物弱者)問題」への対応につき、組合員の中には車を使って移動販売をされている方もありましたが、最近は地域の人口減少により売り上げが落ちて苦慮されていました。また、地産地消の観点から、小中学校の給食の食材について、自治体の枠を超えて隣町の産物も使えば、との提言も頂きました。早速、県や農林水産省に伝えたところです。

 23日(月)の午後に上京し、24日(火)の総務委員会では、熊本地震対策とNHKの経営改革をテーマに、今国会2度目の質問に立ちました。思いの外、被災地での避難状況が長引き、公共施設の被害も甚大となっており、地方財政の面でも一層の支援を高市大臣に要請しました。NHKについては、新年度予算案の党内手続きや委員会審議で厳しい意見が相次いだことを受け、グループ経営の改革と役職員のコンプライアンス意識の徹底について、籾井会長を中心に、取り組みの進捗状況を質しました。会長からは、党総務会の場で、「身を賭して」頑張るとの決意を聞いた経緯もあり、一つ一つの事柄が前進していることを評価しつつ、皆が「心ひとつに」取り組める雰囲気づくりを強く求めたところです。質疑の中で、8月のリオデジャネイロ・オリンピックの際に、全国の放送局に8K放送の受像機を置き、試験放送のパブリック・ビューイングを実施するとの答弁があり、いよいよ富山放送局でも8Kの鮮明な画像を県民の皆様に体感頂ける事になります。

 同日午後の本会議で、今国会最終盤の案件処理が進み、内閣提出法案は55本中50本の成立が確実となりました。全国会からの継続法案については、9本中4本が成立し、次期国会に持ち越すものは10本となる見込みです。内訳は、TPP案件を除き、法務省所管が5本、厚労省所管が2本で、2020年小委の提言のように、厚労省のあり方については、国会審議との関係で一工夫が必要と感じます。

 このほか、骨太方針など新年度に向けての施策の方向性を定める閣議決定案については、20日(金)と24日の政調全体会議で、私たちの総務部会始め様々な意見が寄せられ、「地方創生」の扱いを強調するなど、良い方向で修正ができました。25日(水)は2020年小委も15回でいったん打ち止めとし、27日(金)には県の新年度要望を党国会議員団で聴取の上、G7伊勢・志摩サミットを受けて、6月1日(水)の会期末を迎えます。最後はどんな展開になるのか、心して臨みます。

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国政報告(第330号)

 第190国会も、会期末の6月1日(水)まであと10日余りに迫りました。熊本地震対策に緊急に編成された補正予算案も、16日(月)に衆院、17日(火)に参院で可決、成立し、来週の26日(木)からの伊勢志摩サミットまで、実質的な審議日程は僅かです。内閣提出案件については、成立させるもの、衆院で継続審議とするものの整理もほぼ終わりました。TPP関連案件、年金改正、外国人研修生受け入れ制度改正、などが継続案件となる見込みであり、参院で審議されている刑事訴訟法改正案の成否が最後の焦点と見ています。会期延長無しでの運びとしては、政府・与党にはまずまず実りある姿だろうと思います。一議員としては、昨年所属した国会対策委員会、野上先生を始め、議院運営委員会の皆さんのご苦労にひたすら感謝の気持ちです。

 先週末の地元は、14日(土)に党南砺市連、15日(日)に福岡支部の総会に出席射水市大門地区の凧まつり開会式高岡市伏木地区の曳山出発式にも顔を出しました。伏木では、明治時代に焼失した十七軒町の山車がこのほど復元され、百十年ぶりに7基揃っての曳き回しで地元の意気も大いに上がっていました。併せて、G7環境大臣会合が15-6日の日程で富山市で開催され、丸川大臣始め各国閣僚をお迎えしての前夜レセプションに列席させて頂きました。県のNOWPAP誘致の取り組み、富山市の環境未来都市の取り組みが実を結んだものと思います。

 今週の東京は、17日夜に、高岡商工会議所の川村会頭ほか議員の皆さんが視察で上京され、新幹線かがやき号停車継続の取り組み等を話題に懇親しました。18日(水)は2020年財政構想小委の14回目の会議があり、社員の副業を解禁されたロート製薬株式会社の山田会長に、その目的とこれからの働き方への想いを伺いました。私たちの中間取りまとめ、「レールからの解放」にあるように、人生100年時代には、就職・定年の時期が各自まちまちになり、社会人になってからの学び直しや、自分の能力を活かした転職が容易にできる制度が望まれます。社内の自主プロジェクトを奨励されてきたロート製薬では、社員の自主性をさらに高め、勤務時間内の生産性が向上する事を期待して、副業解禁に踏み切ったそうです。

 国会会期末に向け、政府では急ピッチで「骨太の方針」ほか、来年度予算・施策の骨格となる文書の作成が進められており、来週にも閣議決定される見込みです。党側からは、参院選公約や各種提言で政府側に予め意見を出しており、これらを勘案した政府案の検討が20日(金)の党政調全体会議でヤマ場を迎えます。総務部会からも、地方創生の記述の強化など意見を出して行きます。

 残る焦点は、来年4月に予定されている消費税増税の取り扱いと、衆議院解散の有無ですが、永田町でも毎日のように諸説が流れている状況です。私自身は、増税の判断は秋以降で良いとの立場、解散は無いとの見立てですが、率直に言って不透明感が強い現状です。来週また報告します。

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国政報告(第329号)

 連休後半を富山で過ごし、7日(土)は高岡ねがい道駅伝の出発式党新湊支部の総会、8日(日)は野上参議院議員の事務所開き党利賀支部の総会に出席し、9日(月)の臨時かがやき536号で新高岡駅から上京すると、梅雨の走りを思わせる蒸し暑さでした。高岡の若手経済人が中心となって始まったねがい道駅伝も4回目となり、参加者、周囲のサポートともに厚みを増し、まちに活気を吹き込んでくれる事を嬉しく思います。また、連休明けの月曜の新高岡駅では、関西方面へ修学旅行にでかける中学生の皆さんがつるぎ号に乗車するため、反対ホームにたくさんいました。若い力で新幹線利用に一役買ってくれるのは頼もしいですね。

 9日の午後は、石川3区選出の北村茂男代議士と一緒に小矢部市・津幡町の首長・議長さん達の国道8号倶利伽羅トンネル更新事業採択の御礼で国土交通省の関係部局を回りました。現在のトンネルは、以前、旧国鉄が使用していたものを道路に転用したものです。半世紀近く、富山・石川両県を結ぶ大動脈としての役割を果たしてきましたが、今日的には狭く、事故・渋滞の危険性もあり、両市町から更新の要望が強く挙がっていました。3月末のルート決定に続き、新年度予算で早速手当て頂けたことを感謝しつつ、今後の事業促進をお願いしました。

 11日(水)には、「2020年以降の経済財政構想小委員会」を開催し、先の総論、「レールからの解放」に続き、「厚生労働行政のあり方について」という提言を取りまとめました。我が国の一般会計予算の4割強を占める厚生労働分野の制度改革は、今後の財政再建の核であり、その担い手たる厚生労働行政が軽やかに展開できる仕組みづくりは、改革の実を挙げるためにも欠かせません。国会における厚生労働委員会の審議時間や、大臣の答弁回数も、他省庁を大きく上回っていることから、組織の分割・再編や、複数大臣制等の組織の見直しを、国会における審議の在り方を含め、見直し、改革するべきとの結論に達しました。詳細の議論は、党内の適当な部署でお願いすることとして、早急な対応の必要性を、上部組織である財政再建特命委員会の稲田委員長(政調会長)に提言しました。このあと、小委員会では各論の議論を進めることとしていて、第1回として、新卒一括採用や定年制など単線的な働き方を見直す視点でヒアリングを行いました。

 12日(木)の本会議では、国会同意人事と10案件の採決が行われました。総務省を始め、各省庁の案件の大半は成立の見込みとなっていますが、TPP関連案件のほか、法務省・厚生労働省の案件に持ち越しのものが目立ちます。13日(金)には熊本・大分の地震対策として、補正予算案の上程が予定されており、17日(火)にも参議院で可決成立の見込みです。月末には伊勢・志摩サミットも予定され、残りわずかな国会日程ですが、有効にとり進めていきたいです。

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国政報告(第328号)

 前号を仕上げた後、衆議院は4月28日(木)の本会議で各委員会で審議を終えた内閣提出案件を採決、参議院に送付し、大型連休に入りました。衆議院の定数是正の法案も可決し、衆院議長の諮問委員会の答申を踏まえ、次回の2020(平成32)年大型国勢調査の結果を用いてアダムズ方式で定数を設定する事とし、当面は小選挙区を6減、比例定数を4減して議席総数を465とする自公与党案を参議院に送付しました。世論上も賛否は割れているようですが、昨年は議院運営委員会に所属し、佐々木先生を座長とする委員会の審議の途中報告も都度に受けた立場から、私はこの案に賛成です。本法案が成立すれば、「一票の格差」を巡る違憲訴訟も不要になります。かくて、衆議院は「格差2.0倍」以下が区割りの根幹をなす訳です。参議院については、全国知事会が各県最低一人は必要との意見を出しておられますが、私もそうすべきと思います。この場合は、憲法を改正し、参議院の区割りの条件に格差以外の事項が存在する事を明記すべきです。この主張は、憲法改正の必要性の一例ともなり得ます。

 さて、連休前半は、29日(金)に伏木赤十字奉仕団の総会30日(土)は党射水市連大門支部の総会に出席し、5月1日(日)は久方ぶりに日曜の高岡御車山祭で、恒例の勢揃い式に立ち会って前半が無事終わりました。もっとも、熊本・大分では余震が続いており、被災地にお見舞い申し上げます。

 来週から通常国会も残すところ3週間余です。衆議院での案件審議も、来週中が最後のヤマ場で、13日(金)には地震対応の補正予算案が提出される予定です。党政務調査会の活動も会期末で一区切りとなります。既に、来年度の沖縄振興予算についての提言、「レールからの解放」(2020年以降の経済財政構想小委報告)、文化GDP拡大に向けての提言、とそれぞれ取りまとめが終わり、北陸新幹線敦賀以西ルートPTも、国土交通省への調査対象路線の依頼を済ませました。後は、2020年小委で厚生労働行政のあり方についての議論をまとめる予定です。政府・与党全体の動きとしては、来年度予算編成に向けての「骨太の方針」等を、例年より前倒しして5月中に閣議決定する予定であり、私の立場では、これらの提言・報告をできるだけ「骨太の方針」に盛り込むように、党の各種会議で努力する事が務めになります。

 安倍総理のもと、私たちが再び政権を担わせて頂いて3年4カ月、内政・外交面で、持続的な成長、税・社会保障一体改革、オリンピック・パラリンピック招致など確かな成果も挙げてきています。しかし、デフレからの完全な脱却、消費税10%への引き上げの可否、沖縄の基地問題、韓国・中国・ロシア・北朝鮮との外交の展開など、未だ道半ばの課題も数多く残されています。これまでの実績を土台に、緊張感を失わずに残された課題に取り組んでいく決意で夏の参議院選挙に臨むべく、持ち場で努力して行きます。

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