2018年3月

国政報告(第420号)

 先週とは打って変わって、今週の東京は桜が満開となり、富山から着てきたコートも宿舎に置いたままです。昨28日(水)には参院で新年度予算が可決成立し、税制等の法案も順次仕上がって、国会は後半への折り返し点にあります。地元からは、26日(月)の党南砺市福野支部の長井市議ほかの皆さんに続き、昨日・今日は上平支部の山本支部長(市議)ほかの皆さんの来訪を頂き、桜の風景を楽しんで頂けたものと思います。

 先週末は、24日(土)朝に南砺市井口地区の椿まつりに顔を出し、西村亮彦さんの叙勲祝賀会であいさつの後、昼の新幹線で上京し、午後5時からの全国幹事長会議に出席しました。25日(日)の党大会を前に、運動方針案等の議事に先立つ安倍総裁の挨拶では、財務省の公文書書き換えの問題について、行政府の最高責任者としてのお詫びがありました。出席者のうち、森友学園が所在する大阪府連から問題の解明と早期の収束を求める発言がありました。党大会では、平昌オリンピックのスケート競技で金メダルを獲得した高木美帆選手と歌手の谷村新司さんがスペシャルゲストとして招かれました。高木選手と橋本聖子参議院議員会長との対談、谷村さんの歌唱(昴、群青、いい日旅立ち)が好評でした。安倍総裁からは、前日に引き続いてのお詫びの後、憲法改正に取り組む方針を述べられました。また、我が富山県連は、党員獲得運動の成績において昨年の金賞に続いて銅賞に輝き、代表して上田幹事長が表彰されました。このように、地元で党員の皆さんが支えて頂いているだけに、前半国会での混迷と内閣支持率の低下は申し訳ない事態であり、着実に挽回しなければ、と思います。

 27日(火)には、午前に参院、午後に衆院の予算委員会で、佐川前国税庁長官の証人喚問が行われ、予算委理事として出席しました。冒頭の証人宣誓、委員長の尋問に続き、2時間にわたり各会派委員からの尋問がありました。偽りの証言には偽証罪が適用される一方、刑事訴追の恐れがある事柄については証言を拒むことが許される決まりの下、佐川氏によれば、公文書の書き換えは財務省理財局内部で行われ、政治の指示・関与はなかったとの事。一方、理財局内で誰が何の目的で書き換えを行ったのか、証言は得られませんでした。このため、問題の解明は財務省の調査結果ないし司直の捜査結果を待つことになりました。翌日の自公幹事長会談で、財務省の調査結果の報告を急がせたのは正しい判断だと思います。国民の皆様には、すっきりしない状態が続きますが、上述したように、証人喚問のル-ルからすればやむを得ず、政府与党としては、内政外交の各分野で課題に真摯に取り組むことで信頼を再構築していかなければなりません。私も議員立法の仕上げに取り組むなど、心して新年度に臨んでいきます。

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国政報告(第419号)

 南国から桜前線が北上とのニュースの後、春分とは思えぬ寒の戻りで、脱ぎかかったコートをまた着込んで年度末を迎えようとしています。森友学園問題に絡む財務省の公文書書き換えの問題で、通常国会の流れもこの3月に入ってガラッと変わってしまいました。昨22日(木)の午後から衆院予算委員会が開かれ、27日(火)の午後2時から佐川前国税庁長官の証人喚問を行うことが決まりました。この日は午前に参院予算委でも証人喚問が予定されており、「誰が、なぜ」書き換えをしたのか、また、政治との関係の有無について与野党委員の質問でどこまで明らかにされるのかが焦点です。国民の皆様の疑念が晴れ、再発防止策を含め、事態が収束できれば良いのだが、と思っています。

 先週末は、富山に金曜夜から月曜朝までの滞在となり、17日(土)にはあいの風とやま鉄道の「高岡やぶなみ駅」のオープニングに出席しました。「やぶなみ」は、万葉集に残る大伴家持卿の歌、「やぶなみの 里に宿借り 春雨に 籠り包むと 妹に告げつや」にちなんだ命名で、式典前には万葉衣装に身を包んだボランティアの皆さんの朗唱もありました。平成27年春のJRからの北陸本線の運営移管以来、県内最初の新駅で、東側の木津地区での土地区画整理事業とも連動しており、地域活性化と公共交通利用促進の二つの目的が達成されるよう期待しています。

 19日(月)午前に、1月のインフルエンザへの罹患で行けていなかった高岡市民病院での年1回の健康診断を済ませて上京し、20日(火)の党国会対策委員会で準備を進めてきた東日本大震災被災地関連の議員立法を説明し、3本とも了承いただきました。冒頭に述べたように国会が「波高い」動きとなり、委員会での取り扱いのタイミングが難しいものの、与野党各会派の根回しも概ね良好に済ませているので、年度をはさんで早々の成立を期待しています。これで6本中4本のメドが立ち、当面は郵政事業のユニバーサル・サービスを確保するための交付金制度を創設する法案に注力していきます。このほか、党政調の活動では、選挙制度調査会での被選挙権年齢引き下げ問題の検討、財政再建特命委員会での新たな財政再建計画策定に向けた提言取りまとめ、の二つの仕事に主に携わっています。選挙対策委員会については、沖縄の名護市長選に続き、石垣市長選でも我が党が支援する候補が当選し、一段落です。

 21日(水)の祝日は地元で夏野射水市長の後援会総会に出席し、22日は総務委員会でNHK予算を審議・承認しました。今週末の25日(日)には党大会が予定されており、憲法改正を含め、今後の政権運営方針についての安倍総裁の演説が注目されます。昨日の党憲法改正推進本部で9条に自衛隊を位置付ける案の取りまとめもなされ、後半国会での議論の展開を注視していきます。

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国政報告(第418号)

 今週の東京はコート無しで歩ける陽気です。一段と春らしくなったものの、国会は前号以来、一週間以上も不正常な状態が続き、ようやく明16日(金)の衆院本会議で正常化しそうな状況です。この原因は、皆様周知の通り、森友学園への国有地貸付・売却に係る財務省の公文書の書き換え問題です。先週9日(金)の衆院本会議が野党が多数欠席する中で開かれた後、その夕刻、佐川国税庁長官が辞職し、週明けの12日(月)には麻生大臣が書き換えを認めるに至りました。現状では、昨年2月から4月にかけて、当時の理財局の一部の職員が近畿財務局にも指示して、本省及び財務局の関係文書を書き換えたとの発表までで、「誰が、なぜ」という大方の疑問に答える所に至っていません。19日(月)に予定される参院予算委員会の集中審議以降、事実関係がすっきりするよう願っています。本件は、与野党の別無く、立法府が行政府に裏切られたものであり、事実と責任は明確にする必要があると考えます。

 先週末は10日(土)に党砺波市連女性部総会であいさつの後、高岡市勝興寺でのまちづくり座談会に顔を出し福井高岡市議会議長の就任祝賀会に出席しました。東日本大震災から7周年の11日(日)は、朝9時台のはくたかに乗り、長野でかがやき、大宮でやまびこに乗り換えて、福島市で催された県主催の追悼式典に出席しました。昨年春に避難解除区域が広がり、一歩一歩復興の歩みを進める福島ですが、未だ県外に3万4千人余、全体で5万人を超える方々が避難を余儀なくされている現状です。復興の仕事に関わらせて頂いた一人として、その完遂に向け、微力でも努力して行くことを誓い、亡くなられた方のご冥福を祈らせて頂きました。併せて、悲しくともつらくとも、前を向いて進もうとする被災地の皆さんの想いも深く受け止めました。

 週が変わって、13日(火)の朝は、事務局長を務める党選挙制度調査会総会で、被選挙権年齢の引き下げ問題について、若者団体からNPO法人Youth Create代表理事の原田謙介さんの話を聴きました。原田さんは、選挙権年齢が18歳に引き下げられたことに伴い、全国の高校での主権者教育などに携わっています。若者の政治参加を促す観点から、被選挙権年齢を引き下げるべきとの主張です。調査会では、逢沢一郎会長の下、選挙制度について、供託金、法定ビラの枚数、政見放送の手話通訳など様々な問題を慎重に議論し、まとまったものを他党とも協議して公職選挙法の改正等に結び付ける活動を続けています。国会議員、地方議員、首長の被選挙権年齢は如何にあるべきかも重要なテーマです。このほか、今週は15日(木)の沖縄振興調査会など党政務調査会の会議をこなし、懸案の議員立法の根回しも続けながら、国会正常化を待つ一週間でした。来週からはまた前進の毎日となるよう念じています。

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国政報告(第417号)

 新年度予算案審議が参議院に移り、議員立法の各党根回しや政務調査会の会合など党務に励んでいます。いつの間にか寒気も緩み、春の走りの雨に見舞われる永田町の風景を背に、会館で本号を綴っています。国会は森友学園への土地売却を巡り、近畿財務局で決裁文書が書き換えられたのでは、との疑惑が朝日新聞で報道され、財務省の説明が野党側を納得させるに至らず、参議院予算委員会は空転、衆議院本会議も急きょ取り止めとなりました。

 今国会のここまでの審議を振り返ってみると、厚生労働省の労働時間調査データの問題、財務省の決裁文書書き換え疑惑の問題と、役所の業務遂行の適切性が問われる事態となっています。調査を出先に命じた担当課で調査の具体的方法がわからなかったり、一つしか無いはずの決裁文書の書き換えの有無が即答できないなど、大方国民の常識では理解しづらい対応が続いており、与党側も政府を支えようが無い状況です。既に働き方改革法案から裁量労働制の部分を削除する結果となっており、現下の財務省の問題も深手にならぬように案ずるばかりです。

 さて、先週末は久しぶりに地元に三泊四日の滞在となり、桜井小矢部市長後援会党福光連合支部及び石黒支部党高岡市連女性部・青年局・部総会と各会合に出席できました。5日(月)の上京以降は、予算委員会中に溜まった書類の整理や、各省庁のレクなどこなしています。7日(水)には、小泉進次郎議員の部屋で「2020年以降の経済社会構想会議」の幹部打ち合わせがありました。このことは前号で触れませんでしたが、1日(木)に、以前党政務調査会に設けられていた「2020年以降の経済財政構想小委員会」のメンバーだった若手議員の皆さんが中心となって、「同窓会」的に中長期的な我が国の経済社会の課題について自由に語り合いたいという趣旨で立ち上げたものです。私は、復興副大臣に就任する前に小委員長を務めていたご縁で、今一度、若手の皆さんの議論を聴かせて頂く立場で会長をお引き受けした次第です。会議の運営は小泉・福田・村井・小林の4議員が核となり、隔週一回のペースで講師をお招きし、議論を進めてみようという「柔らかいスタート」を切りました。肩の力を抜きながら、バブル以降の時期に社会に出て不安な思いをした若手世代の経験を理解し、「人生100年時代」を生きるこれからの世代の若者にとって魅力的な日本の姿をどう描いていくか、自分なりにも目的意識を持って臨みます。

 今国会、6本抱えている議員立法については、既に「二重ローン機構法」が成立し、今週で「福島県議会議員選挙特例法」、「合併特例債期限延長法」の根回しを概ね終えました。今後は郵政、北方領土関係の2法案の作成作業に携わっていきます。空転する国会を案じつつ、幹事長室を含めて党務に邁進していきます。

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国政報告(第416号)

 昨2月28日(水)夜に新年度予算案が衆議院本会議で可決、参議院に送付され、一仕事終えて3月を迎えています。深夜、会館から宿舎に戻る際に振っていた雨も上がって、窓の外は快晴、春の訪れを感じる雰囲気です。2月2日(金)の審議入りから、予算委員会は質疑14日間、82時間30分に加え、地方公聴会、中央公聴会、分科会と論議を重ね、昨日の「出口」に至りました。最終段階で野党側と採決の合意ができず、本会議には河村委員長の解任決議案が提出(否決)されたのは残念でしたが、理事として運営の現場に立ってみて丁寧な運びであったと自負はしています。

 先週の23日(金)は予算委第二分科会の主査として総務省関係の質疑を朝9時から夕刻18時まで捌いた後、地元に戻り、24日(土)は散髪、野上参議院議員を囲む集い狩野高岡市議会議長就任祝賀会をこなし、最終の新幹線で上京しました。25日(日)は小金井市で改築が進められていた高岡市学生寮の竣工式に出席しました。元来は、故荻布宗太郎様、故大島操様それぞれの、郷土の青年男女育成への温かい志に基づく市へのご寄付によって、小金井に男子寮、中野に女子寮を設けたものです。昭和39(1964)年に建築された男子寮の老朽化に伴い、関係者で対応を模索した結果、小金井の敷地の余裕分を売却するなど土地を有効活用することで、市財政に負担をかけることなく、男女共同(住スペースは区分)の新たな学生寮の完成を見たものです。式には、高橋市長、狩野議長など市関係者はもとより、荻布家、大島家の代表の方を始め、寮のOB・OG約50名が出席され、新寮の門出をお祝いしました。3月下旬には寮生が入居し、新たな生活に入ります。

 週が明けて、26日(月)は午前が予算委の分科会、午後は集中審議をこなし、夕刻から与党側として27日(火)の締め括り質疑・採決を提案するも、協議が膠着しました。最後は与野党幹事長・書記長会談が持たれるも、午前零時に至り、27日の採決を見送る事態となりました。協議が整わなかった最大の原因は、今国会目玉の「働き方改革法案」の作成の際に用いられた資料の一つである「平成25年度労働時間等総合実態調査」のデータの不適切な比較とデータそのものの400件を超える誤りの発見で、厚労省の明確な説明や法案の再検討を求める野党側が態度を硬化させたことです。この間の厚労省の対応は、与党側から見ても対応が後手に回り、皆様に不信感を持たれたことは否めません。法案についても、最終的に予算案採決後の28日深夜に総理が裁量労働制の対象拡大部分を法案から削除する決断をされました。新年度予算の年度内成立は確実になったものの、1日(木)からは舞台を参議院に移して審議が続きます。厚労省の態勢立て直しを念じつつ、私については、5本残る議員立法の成立に努力していきます。

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