今任期中の国政報告も最終号となりました。21日(木)の任期満了を前に、14日(木)に衆議院は解散され、19日(火)公示31日(日)投票で、総選挙が予定されています。
この4年を振り返ると、副幹事長、2度目の復興副大臣、文部科学委員長、2度目の党政調総務部会長と、1年毎に様々な仕事に携わる機会を頂きました。東北の被災地に何度も伺ったこと、沖縄県知事選の応援で1か月近く那覇に滞在したことなど、地元の富山とは異なる風土や文化に接し、改めて我が国の豊かな多様性を体感できました。地方議会の声を受けて、町村議員の選挙公営化を進める議員立法に携わるなど、立法府の一員としての活動も形にできました。文科委員長として、大学入試共通テストへの民間英語試験の導入の是非や、コロナウイルスの発生を受けた学校の一斉休校への対応を巡る議論を扱ったことも議会人として大切な経験でした。
党では、情報通信・選挙制度・文化・復興・沖縄振興などの分野で継続して政策立案の議論に参画しました。財政制度と地方創生には、自分なりに腰を据えて取り組みました。2025年度までのプライマリーバランスの黒字化や首都圏への人口流入の抑止という大目標の達成への道のりは、まだまだ険しいものがあります。例えば、コロナ対策に必要な予算の財源をどう手当てするか、文化庁に続く中央省庁の地方移転を如何に進めるか、今後の課題は山積しています。一方、地方財政に関しては、財政再建の中でも「一般財源総額の前年度同水準ルール」を継続させ、地方交付税の額の確保に寄与できました。自治体からの要望が強い、臨時財政対策債(赤字地方債)の残高の縮減も実現が視野に入っています。
12年前、国政に携わらせて頂いた折の目標、「地方から始まる新しい国のかたち。」は、今も変わりません。素晴らしい自然と豊かな伝統に包まれた全国津々浦々で、次世代を育む子育て世代の皆さんが自己実現を果たしながら暮らしていける国づくり。その核心は多様な仕事の場を地方圏に設けること。そのために、政府機関や企業の本社などの地方移転を進めるべき、との思いを胸に、総選挙に臨んでいく決意です。
8日(金)の衆院本会議で岸田新総理の所信演説があり、11日(月)から13日(水)の各党代表質問を経て、国民の皆様に信を問う段取りです。演説からは、分配を重視し、国見の声を丁寧に聞き、政策に反映させることを第一に、コロナ禍を超えて国を前進させる気概を感じました。幸い、感染状況は落ち着き、ワクチンも、1回以上接種者の国民に占める割合は、今日現在で73.6%、2回接種者が64.3%に達し、先行する英国をも抜きました。我が国と富山が、令和の時代に新たな希望を持って前進していくよう、与党の一員としての努力をお誓いし、今任期最後の報告とします。