2023年11月

国政報告(第702号)

 先週のウィークデーは比較的穏やかな毎日でしたが、週末は再び冬型となり、24日(金)から25日(土)にかけての富山は時雨模様でした。幸い、心配された初雪には至らず、26日(日)は日差しが戻り、庭にチューリップの球根を植える事ができました。

 土曜の夕方は南砺市の才川市議の後援会懇親会に出席し、日曜は6市の市議有志で組織頂いている慶政会にて国政報告として鉄道について話しました。まず、城端線・氷見線を公共交通再構築計画に基づき、設備を更新して経営を移管する取り組みが県、沿線4市、JR西日本、あいの風とやま鉄道の間で協議されている事について、今年度予算において国が地域の公共交通の維持のためにより積極的に財政支援するに至った経緯を伝えました。社会資本整備総合交付金を導入し、費用の2分の1(JRの場合は3分の1)を負担し、さらに地方負担の45%は地方交付税で手当てするので、自治体の負担は実質4分の1(JRの場合は3分の1)となり、これを県・市で折半することになります。また、来春の北陸新幹線の敦賀開業に伴うダイヤ設定について、新高岡駅停車の「かがやき」の定期便化は実現しなかったものの、速達型「つるぎ」(敦賀・福井・金沢・富山駅停車)の新高岡駅停車が5往復実現したことを指摘しました。将来、新大阪まで延伸した際に、在来特急「サンダーバード」のような新高岡駅停車の速達型列車の設定につながる第一歩であり、また、新高岡駅停車の列車本数も県庁所在地に次ぐ数となっており、地域の願いに一定の配慮があったのでは、と私の見方も話しました。

 東京の動きですが、21日(火)、22日(水)と衆院予算委員会で補正予算案のテレビ入り審議が行われました。24日(金)午前に締めくくり質疑の上、夕刻の本会議に上程され、与党に加え、維新、国民民主も賛成頂いて可決、参院に送付されました。今回の補正予算は特に物価高に賃上げが追い付いていない現下の経済情勢を「転換期」にあるとみなし、家計を下支えしつつ、経済を軌道に乗せるべく、成長分野にテコ入れしようとするものです。地方財政についても、昨年度に引き続いて交付税を増額配付するほか、自治体が独自に取り組む物価高対策の財源として臨時交付金が措置されています。成長と分配の好循環の実現こそが目下の内政の目標です。

 党税制調査会は21日に政調各部会長からヒアリングを行い、議論が本格的に始まりました。私も沖縄、東日本大震災復興の立場で要望を説明しました。同日、座長を務める佐渡島の金山世界遺産登録実現PTも開催され、手続きが着実に進んでいる現状を確認しました。

 22日夜には県商工会連合会の宮本会長、石澤顧問ほか皆さんと懇談の機会があり、23日(木)は東京に残って、南砺市城端のPAワークスさんが、砺波市の三郎丸蒸留所も参考にして制作された映画、「駒田蒸留所へようこそ」を見て過ごしました。

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国政報告(第701号)

 この週末は、季節を先取りしたかのような「寒波襲来」で、雷、霰、霙など一気に冷え込んで縮こまる荒天でした。昔から「鰤起こし」と呼ばれるように、氷見漁港にはブリが数百本単位で水揚げされ、今季の豊漁を期待したい所です。冬型の余韻が残る富山から新幹線で上京すると、軽井沢を過ぎた辺りから日差しが差し始め、関東平野は快晴で、すっぽりと冠雪した富士山が車窓からくっきりと望めました。正午から南砺市福野・福光地域出身者の「東京ふくふく会」に出席し、対照的な天候について触れながら、在京県人の皆さんの故郷を想う気持ちに感謝する挨拶をさせて頂きました。

 今臨時国会は、本日(20日(月))の衆院本会議で内閣提出の法律・条約案を全て可決し、参院に送付することができました。鈴木財務大臣の財政演説と各党質疑も行われ、明日から予算委員会で補正予算案の審議が始まります。早期成立を目指すとともに、残された旧統一教会被害者救済のための議員立法について、各党案がかたまったことから審議に入っていきます。我が党案は、解散命令請求に対する司法決定が出る前の財産保全等の強制措置は憲法上も難しいとの判断で、法テラスを利用した手続き面での支援と、旧教会に財産移動の際の届出義務を課すことを主な内容としています。

 さて、先週は私の関わる党の会議が相次いで開かれました。14日(火)、沖縄振興調査会が開かれ、岡田直樹新会長の下、沖縄関連の補正予算の内容説明を受け、税制改正要求をまとめました。補正予算は、一括交付金の増額、離島での無電柱化の推進、OIST(沖縄科学技術大学院大学)関係経費の計上など良い内容となりました。15日(水)、東日本大震災復興加速化本部が開かれ、根本匠新本部長の下、最近の復興の歩みや与党提言の進捗状況の説明を受け、税制改正要求をまとめました。特定帰還居住区域の設定と除染の開始、ALPS処理水の海洋放出と業界対策など着実に事業が進捗しているものの、廃炉など大きな課題も残っており、新本部長の下、新たな施策を提言していく方針です。17日(金)、文化立国調査会が開かれ、続投となった山谷えり子会長の下、補正予算の報告を受け、当初予算編成に向けて会の決議をまとめました。このほか、選挙制度調査会(逢沢一郎会長)や情報通信調査会(野田聖子会長)の役員会も開かれ、新体制での活動がスタートしています。

 一方、各種団体との関係では、14日に全国市長会役員の皆さんと首長経験国会議員との懇談会、15日に県町村長と県選出与党国会議員との懇談会に出席したほか、16日(木)朝に自治体病院、17日朝に史跡に関わる議員連盟の会合に出席しました。同日午後には東海北陸自動車道で四車線化未着手の白川郷IC~清見IC間の事業化を求める決起大会に出席し、岐阜・富山両県知事、県議会議員、沿線自治体の首長などとともに努力を誓い合いました。

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国政報告(第700号)

 11月も半ばに近づき、秋が深まる気配が濃くなってきました。臨時国会は、先週で常任委員会の所信質疑がほぼ一巡し、内閣提出法案10本中、給与法など7本が委員会で了承され、明14日(火)の本会議で可決、参院送付の見込みです。来週20日(月)には補正予算案が提出される見込みであり、その審議の後、残る案件を12月13日(水)の会期末までに審議・成立させることが国対の使命であり、副委員長として持ち場を中心に努力します。

 この間、残念なことに政務官・副大臣が個人的な問題により辞任する事態が続き、今日(13日(月))は3人目の神田財務副大臣が辞表を提出しました。いずれも政策に係る問題ではなく、改めて政治家個々人の自己管理が問われていると思い、心します。後任には同志としてお付き合い頂いている赤澤亮正議員が選ばれた由、急な登板でご苦労もあるでしょうが、大活躍を期待しています。

 週末の土日は、私の当選同期4人で作る「四志の会」のお二人を富山にお招きしました。11日(土)は党県連の青年層の党員獲得キャンペーンの締めくくりとして、小泉進次郎議員に来富頂き、青年世代を対象とした講演会と座談会が催されました。「私の原点。」と題した講演では、小泉議員の中学生時代の御父様(純一郎元総理)や地域(横須賀)の皆さんとのふれあいの中から、政治家を志す気持ちが芽生えたいきさつをざっくばらんに話してもらいました。「原点」は誰にでもあるもので、自らの想い、初心を大切にして、その道を歩み続けることの大切さを思い起こす機会となりました。続く座談会は、発言者を小泉議員のくじ引きで決める趣向も良く、多彩な質問が絶えず、あっという間の時間でした。子育て、若者対策、地域や産業の将来など、様々なテーマの質問と想いが投げ掛けられ、小泉議員の誠実な応答が共感の輪を拡げる一時でした。

 翌12日(日)は、齋藤健前法務大臣に来高頂き、第三選挙区と松村謙三先生の精神に学ぶ会共催の時局講演会を開催しました。「正念場の10年」と題して、松村先生が心血を注がれた農政と日中交流について、現下の情勢を踏まえ、「今、如何にあるべき」との問題意識で切れのあるお話を頂けました。人口減少が避けられない我が国では、農産物の輸出に本気で取り組む必要があること、軍備を増強する習近平主席率いる中国にはスキを見せない対応を取りつつも信頼できる人的パイプを維持することが大切との示唆に富む考えは、歴史に通暁し視野の広い齋藤議員ならではの鋭い指摘でした。

 このほか、先週は7日(火)に金子恭之党組織運動本部長を富山市にお招きしての県地方議員連絡協議会に同席し、8日(水)は松村謙三顕彰会の皆さんを東京でお迎えし、9日(木)は砺波地区土地改良協議会の宮下農相への要望に同行しました。国政報告も700回となりました。一週一回、「継続は力なり」で続けます。

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国政報告(第699号)

 11月3日(金)の「文化の日」はお天気の事が多いと言われますが、今年も暖かすぎる位の好日となりました。コロナウイルス感染のため、2週間ぶりに地元での週末を過ごせました。3日朝は高岡市のクラフトコンペのオープニングに出席し、午後からは高峰譲吉博士生誕祭・科学賞贈呈式に参列しました。ともに、工芸都市高岡の個性が発揮される行事で、ものづくりのネットワークを市内外に拡げたり、時代を担う小中学生の「科学する心」を養ったりする息長い取り組みとして評価されるものと思います。4日(土)は、高岡法人会の牧田会長から次年度税制改正に係る要望を承りました。物価高対策として所得税・住民税の定額減税が打ち出されていますが、改めて、社会を維持していく基盤としての納税の仕組みの大切さ、また、納税を通じて政治に関心を高め、参加していく意義についてもご意見を頂きました。

 5日(日)、年一回、党の行事として取り組んでいる「ふるさと対話集会」の1033・1034回を、新潟3区選出の斎藤洋明代議士、地元出身の山田俊男参議院議員にも参加頂き、小矢部市で開催しました。我が党が2009年に野党に転落した際、改めて現場の生の声を議員が聴き、地域に根差した政策を構築するとともに、国民の信頼を取り戻そうという狙いで始まった取り組みです。第三選挙区支部では6市持ち回りで実施しており、今回は桜井市長、筱岡県議ほか小矢部市議会の皆さんにも協力頂き、町の中心部の石動地区、郊外で中山間地域になる北蟹谷地区の2か所で実のある意見交換ができました。石動では、まちづくりに取り組む民間のNPO団体のお話を伺い、後継者育成や事業の持続性の観点から会社組織への移行も模索している実情を聞きました。私が党政調の社会的事業推進委員会で取り組んでいる、社会課題解決のための起業支援にも関わるケースであり、先行事例や相談窓口の紹介などお手伝いできないか、と思いました。北蟹谷では、倶利伽羅合戦や勝興寺に関わる史跡の保存や耕作放棄地でのヤーコン、丸いも栽培の挑戦、空き家の移住者への紹介など、地域づくりに様々な視点で取り組んでいる皆さんの実情を伺い、行政としての支援策を考える機会となりました。斎藤代議士も、新潟県北部の中小都市や郊外部での地域づくりの実情に詳しく、経験を基に的確な助言やアイデアを披露して頂き、参加された方の参考になったものと思います。

 一方国会は、先週、私の担当する農林水産委員会地域活性化・こども政策デジタル社会形成特別委員会始め各委員会で所管大臣の所信聴取が進みました。今週は所信に対する質疑から、給与法など内閣提出法案の審査へと進みます。下旬に予定される補正予算案の審議を前に、各委員会が円滑に運営されるよう、国会対策委員会の職務を遂行していきます。

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国政報告(第698号)

 まずもって、コロナウイルスにり患した報告です。26日(木)の午後から喉の違和感など風邪かなと思う症状を感じ出しました。27日(金)朝の国会対策委員会正副委員長打ち合わせの後、診察を受け、念のためと医師に勧められた抗原検査で感染が判明しました。仕事は即刻ストップになり、薬をもらって宿舎に籠ることになり、秘書さんと手分けして前日からお会いした方々へ電話・メールでのお知らせに追われました。症状は発熱と喉の痛みが1日半程度で、幸い29日(日)にはほぼ回復しましたが、週末の地元の予定は全てキャンセルして東京で過ごすことになりました。

 私にとっては初めての感染で、臨時国会序盤で衆院の予算委員会開会中の職務離脱となり、国対の皆さん始め各所にご迷惑をかけることになってしまいました。また、地元では28日(土)の党県連の支部長幹事長会議に欠席となるなど、残念に思っています。改めて、予防行動や体調管理など、身の回りを整えて仕事にかかっていく事の大切さと健康の有難味を実感しています。医師の指示により、11月1日(水)から復帰しますが、あと数日間は他人に感染させないよう注意が必要との事、注意します。

 先週初めに戻って23日(月)、衆参本会議で岸田総理の所信演説がありました。経済最優先の姿勢で、現状を「コストカット型経済」から「成長型経済」への転換期ととらえ、政府としてその移行を確実にする政策を実行する方針を示されました。あわせて、持続的な賃金上昇を目指しつつ、今は賃金上昇による所得増がインフレによる生活費増に追い付いていない過渡期にあるとして、家計をキメ細かく支える対策を取る旨、述べられました。このような現状認識と対処方針に基づき、経済対策を策定し、補正予算を編成し、今国会に提出する旨、内閣の施政方針を示されました。

 党でも先立って17日(火)、萩生田政調会長から総理に経済対策に盛り込むべき事項を提言しており、これを踏まえた政府案が24日(火)の政調全体会議で示され、議論されました。また、国民生活を支える面では26日(木)、政府与党政策懇談会の場で岸田総理から所得税(3万円)・住民税(1万円)の定額減税と非課税世帯への給付金支給の方針が示されました。減税の規模については、過去2年間の両税の増分である3.5兆円を国民に「還元」するものとされました。以上の経過の上、31日(火)朝、政調全体会議が再度開かれ、対策はほぼ成案を見るに至りました。

 今後は閣議決定を経て、補正予算案の編成、国会提出と進みますが、この間、内閣改造もあり、内閣の考え方が明確に伝わらず、世論の評価を下げてきたように感じます。不祥事による法務副大臣、文科政務官の辞任もあり、改めて政府与党として内政・外交の課題解決の姿勢を示し、緊張感を持って進むべき局面だと思います。

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