今年最後の報告を議員会館の事務室で綴っています。先週の日本海側の大雪以降、東京も冬らしくなりました。会館前の通りの銀杏の葉が全部落ち、窓から日射しが差し込んできます。穏やかな年の瀬、と言いたい所ですが、派閥のパーティ券を巡る政治資金問題で検察の捜査が続いており、党本部でも政治改革に取り組むと岸田総裁が言明する事態となっています。22日(金)には、渡海政務調査会長、浜田国会対策委員長が新たに就任され、26日(火)には新委員長の下、国会対策正副委員長会議が開かれました。年が明ければ、通常国会が召集され、新年度予算案など150日間の審議が続きます。捜査結果も含め、改めるべき所は改め、国民の皆様の政治不信を払拭して国政を前進させる一年としなければなりません。
さて、前号で積み残した新年度予算案の報告ですが、総額は112兆円とコロナ対策等予備費の減額で昨年度比2兆円強の減額となりました。定額減税、少子化対策・防衛費の増強など国政の課題解決に資する経費を盛り込み、地元関連では、利賀ダム建設に122億円、北陸新幹線の敦賀以西の調査費に14億円強が計上されました。地方財政も手厚く措置され、永年の課題である臨時財政対策債も新規発行額が5千億円まで圧縮されるなど、一段と健全化しました。一方、財政健全化の視点から見ると、赤字国債の発行額が高止まりし、新たな政策経費の財源の整理も先送り気味です。「Pay as you go」(財源確保無くして新規歳出無し)の原則が貫かれなくなり、先送りした結果がすっきり解決しない状況を危惧しています。来年は2025年度を目標として設定されている財政健全化目標を見直す時期であり、現状を踏まえてしっかり議論したいと思います。
19日(火)、党東日本大震災復興加速化本部の事務局長として、根本新本部長の東京電力福島第一原子力発電所視察に同行しました。7月に額賀前本部長に随行して以来の訪問ですが、この間にALPS処理水の海洋放出が始まっており、事態の進展を背景に、小早川社長、小野廃炉推進カンパニー代表からは、引き続き緊張感を持って、廃炉に向けた課題を乗り越えていく決意を伺いました。構内の線量の低減、原子炉建屋に流入する地下水の抑制も前進しており、溶融したデブリの取り出しに向けての努力の結実を願っています。一方、事故賠償や除染・土壌対策に充てる費用をいったん立て替える交付国債の発行限度額を13.4兆円から15.9兆円に引き上げる必要が生じ、党本部として関係省庁や東京電力に枠の引き上げと返済に向けた不断の経営改善を求める申し入れを行いました。
週末の地元では、23日(土)に南砺市の片岸市議の市政報告会で挨拶したのが最後の活動となりました。この1年、地方鉄道の問題など国と地元の課題解決に関われた反面、派閥の政治資金問題が発生し、越年する事態となりました。注視していきます。