2024年6月

国政報告(第731号)

 富山もようやく梅雨入りしたかと思えば、早速、23日(日)は大雨洪水警報が発出される土砂降りとなり、昨年の線状降水帯発生の記憶が蘇る一日でした。第213国会(常会)は21日(金)で実質会期末を迎え、閉会に至りました。

 今国会は、残念ながら、我が党主要派閥のパーティ収入の政治資金不記載に端を発した政治不信の高まりと、事案の究明、再発防止のための政治資金規正法改正が主要な流れになってしまいました。私も衆院政治倫理審査会で事情を聴く質問者を経験する事になりました。一方、党国会対策委員会では副委員長として農林水産委員会と地域活性化・こども政策・デジタル社会形成に関する特別委員会を担当し、また、議院運営委員会の与党法案担当理事として内閣提出法案の取り扱いを立憲民主党の後藤理事と折衝する立場でした。今回は内閣提出62法案中61本が成立し、成立率は98.4%となりました。また、担当委員会では、20年ぶりの食料・農業・農村基本法改正や、異次元の少子化対策を進める子ども・子育て支援法改正など重要法案が成立し、政策遂行の面では実が挙がったと思います。能登半島地震からの復旧策を尋ねた予算委員会での質問のほか、政倫審を含めて質問にも4回立つ機会を得ました。9年ぶりの国対所属で、月曜から金曜まで毎朝9時10分の正副委員長会議で始まる規則正しい毎日で、途中体調を崩しかけた時もありましたが何とか務め切った充実感があります。もっとも、最終盤は風邪をひいてしまいましたが。

 最終週の国会は、17日(月)に衆院決算行政監視委員会で岸田総理出席の下、令和2~4年度決算審査の締めくくり質疑があり、18日(火)の衆院本会議で是認されました。同日、参院政治改革特別委員会で総理出席の下、政治資金規正法改正案の質疑があり、次いで採決され、19日(水)午前の参院本会議で可決・成立しました。同日午後には両院合同で党首討論が開かれ、その結果を受けて、立憲民主党が20日(木)午前、衆院に内閣不信任決議案を提出、同日午後の衆院本会議で否決されました。かくて、21日に国会閉会中の諸手続きを終えて通常国会の幕引きとなった訳です。

 振り返ってみると、不記載という「ルール違反」が事実究明に手間取ったことも含めて政治不信を増幅させ、内外の政治課題が後景に置かれるような展開となったことを、与党の一員として猛省し、地道な活動で信頼回復に努めようと思っています。

 週末の地元では、22日(土)に県連の富山政治学校入校式で学長として挨拶した後、伏木富山港新湊地区中央ふ頭再編整備事業竣工式に出席しました。23日は雨の中、射水市新湊地区で第31回ミニ対話集会の後、高岡市伏木校下自治連絡協議会総会で挨拶しました。両地区とも、能登半島地震で液状化被害に見舞われており、国の立場で県・市の復興策をしっかり下支えする旨、お話しました。

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国政報告(第730号)

 6月半ばとなり、梅雨入りを前に、夏本番を思わせる30度超えの暑さに驚かされています。今年は昨年よりも暑い夏になるとの長期予報も出ているようです。体調に留意しつつ、まずは梅雨入りを待ちながら、の毎日です。

 通常国会は、23日(日)の会期末まで一週間を切りました。今日(17日(月))は衆院決算行政監視委員会で岸田総理出席の下、令和2~4年度決算審査が終了する見込みです。この後、18日(火)に参院政治改革特別委員会にて政治資金規正法改正案について総理出席の質疑、19日(水)午後に久しぶりの党首討論が予定されています。報道では、党首討論の結果次第で、立憲民主党から内閣不信任案が提出される見込みとの事で、終盤の山場を迎えます。内閣提出法案も概ね成立しており、政治資金規正法改正案を成立させ、無事閉会を迎えたい所です。一方、20日(木)には東京都知事選が告示日を迎え、7月7日(日)の投票日に向けて関心が高まるものと思います。党内は、衆議院の解散が無ければ、9月の総裁選に向けた動きが徐々に出てくるので、注視して行きます。

 先週の動きでは、10日(月)に党政調文科部会・文化立国調査会の合同会議で都倉文化庁長官から文化行政の方針についてお話を聴きました。我が国のマンガ、アニメ、ドラマ、音楽、伝統工芸品など様々な「コンテンツ」が国際的に高い評価を受けている現状から、その制作に携わるクリエーターを応援していくことを政策の柱に位置付け、経済成長の一翼を担う決意を伺いました。その心意気を党としても後押ししていこうと盛り上がりました。11日(火)に衆院地こデジ特別委員会で子どもの貧困対策の推進に関する法律の改正案が委員長提案、全会一致で可決され、13日(木)の本会議で参院に送付されました。同時に、「ガザ地区における人道状況の改善と速やかな停戦の実現を求める決議」も行われ、議院運営委員会の担当理事として各党調整に携わりました。同日朝、党佐渡島の金山世界遺産登録実現PTが開催され、7月のインドでの審査会合に向けたユネスコのイコモス(国際記念物遺跡会議)の勧告について政府から報告を受けました。引き続き、新潟県、佐渡市など現地と政府当局を応援して行きます。14日(金)には東日本大震災復興加速化本部会合があり、夏の13次提言に向け、議論を始めました。

 週末の地元では、15日(土)に北陸新幹線新高岡駅「かがやき」停車実現期成同盟会射水神社崇敬奉賛会南砺市吉江地区合同後援会才川南砺市議後援会の総会にそれぞれ出席し、16日(日)には私の政治資金管理団体である慶友会の総会で国政報告の機会を頂きました。成長と分配の好循環、少子化の抑止、東京一極集中の是正と地方創生、安全保障と国土強靭化など取り組むべき政策課題にしっかり向き合い、努力する旨、気持ちを新たにしました。

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国政報告(第729号)

 150日間の会期の通常国会も、残り2週間を切りました。内閣提出の法案は、最後の漁業法改正案を6日(木)の本会議で参院に送付しました。政治資金規正法の改正案も一緒に議決、送付し、衆院は子供の貧困対策に係る議員立法の扱いを残すのみとなりました。

 6月に入り、九州南部、四国と順次梅雨入り宣言が出ています。地元の庄川の鮎漁の解禁は16日(日)で、旬の味覚が楽しみな時節となりました。元旦の能登半島地震からの復旧・復興が喫緊の課題となっていますが、国の特別地方交付税による支援のスキームも前号の通り固まり、各自治体の単独事業での取り組みが順次発表されています。もちろん、奥能登地域の避難解消や公費解体が決まった家屋の早期撤去など、国に督励していきます。

 政治資金規正法の改正は、3日(月)も党首間合意の細部の詰めを巡って調整が続き、衆院政治改革特委での総理入り質疑・採決も4日(火)にずれ込みました。パーティ券購入者の非開示の下限を5万円超まで引き下げ、政策活動費の公開にもより積極的に対応することで、公明、維新の賛成を取り付け、法案は無事参院に送付されました。この問題について、ルールを順守することは当然として、政治に係るコストが政党交付金を上回る現状では、献金やパーティ収入に依らざるを得ない現状であり、遵法精神の涵養と収支の透明性の向上により、国民の理解を得ることが大切と考えます。

 このほか、私の関わる党政調の動きとして、5日(水)に地方議会PTを催し、山本徹都道府県議長会会長はじめ市・町村議長会長に出席頂き、議員のなり手不足や女性・若者の参入を促す取り組みについて披露してもらいました。一昨年末、議員立法で自治体との請負契約に係る規制緩和を実現し、昨春の地方自治法改正により、議会と議員の役割を明文化するなどの政府・国会の取り組みが進展しています。これに呼応し、個々の議会でも主権者教育など、住民の認識を高める取り組みに工夫を凝らしている現状を聴かせて頂き、さらに制度改善に努める決意を新たにしました。6日には社会的事業推進委員会にて総務省の「ローカル1万プロジェクト」事業を利用した地域の取り組みを伺いました。また、4日(火)は東京富山県人会連合会の集い、6日は「2024年問題」を踏まえたトラック事業者との政・官・業情報交換会に出席しました。

 週末の地元も行事が多く、7日(金)は党射水市連総会、8日(土)は西日本鉄道OB会党氷見支部南砺市の婚活応援団「なんとおせっ会」の総会に出席しました。9日(日)も県視覚障害者協会県薬剤師会夏野射水市長後援会の総会に出席するなど、慌ただしく過ごしました。冒頭に触れたように、今国会の会期もあと僅かとなり、党国対の一員として政府提出案件の成立を期すとともに、一個人として国会閉会後の党総裁選に向けた動きを注視していきます。

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国政報告(第728号)

 6月に入り、梅雨入りも近づいてきました。週末の富山も、1日(土)は好天でしたが、2日(日)は早朝からの豪雨と雷で驚かされました。午後から射水市下地区で献穀田御田植祭式典に参列した際は、突発的な豪雨に見舞われ、挨拶も聴き取れない位の激しい雨音でした。耕作される表様ご一家には、実りの秋を無事お迎えされ、素晴らしいお米を宮中に献上されますよう祈念します。

 同日最終の新幹線で上京し、3日(月)を宿舎で迎えたところ、緊急地震速報で能登地域中心に地震が発生した旨、知りました。元旦に被災した家屋の倒壊等の被害の報道もあり、改めてお見舞い申し上げます。29日(水)に党の対策本部総会があり、液状化被害への対応に加え、奥能登の避難者の早期解消、家屋の公費解体の申請、施工の促進、廃棄物の置き場確保を訴えましたが、復旧から復興への局面転換を急ぐ必要を痛感します。31日(金)には政府の本部が開かれ、石川県に520億円の復興基金を措置することに併せて、富山・新潟県には、液状化対策の単独事業に特別交付税で8割補助を行うことが決まりました。同日、新田知事に同行し、堂故国交副大臣、田畑議員とともに岸田総理に面会、御礼を言いました。

 一方、政治資金規正法の改正案を巡り、衆院政治改革特別委員会は27日(月)の参考人意見聴取の後、修正協議が進められ、31日に岸田総理と山口公明党代表、馬場日本維新の会代表との会談がそれぞれ持たれ、修正点の合意を見ました。パーティ券の購入者の公開基準を現行の「20万円超」から「5万円超」に引き下げること、政策活動費について内容をチェックする第三者機関を設置し、10年後に領収書等を公開すること、が主な合意点です。3日の国対間の協議により、修正案は4日(火)に岸田総理出席の下、委員会で質疑・採決された後、同日の本会議で可決・参議院送付となる見込みが立ちました。これで、派閥の政治資金収支の不記載問題は、事案の把握、関係者処分、再発防止策づくりの一連の対応が曲がりなりにも決着します。国民の皆様に大きな政治不信を招いたこと、ルールを守るという最低限のコンプライアンスができていなかったことなど反省し、政策実現を通じた信頼回復に取り組んで行きます。1日には党高岡市連、福岡支部の総会にて、この旨挨拶で述べました。また、角田高岡市長後援会の懇親会にも出席しました。

 先週は29日(農林水産委)30日(木)(地方活性化・こども・デジタル特委)と、各20分の質問に立ちました。農水委では一般質疑として、能登地震への対応、米の高温障害対策などを尋ねました。地こデジ委では法案質疑に併せて、文化庁の京都移転に続く中央省庁の地方移転の促進を訴えました。今国会は都合4回質問に立つことができ、日頃の問題意識を万葉集の歌とともに会議録に残すことができました。会期末まで、もうひと頑張りです。

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