2024年9月

国政報告(第743号)

 9月2度目の連休は、思いもかけぬ大雨となり、21日(土)に線状降水帯が発生した奥能登地域では、土砂崩れや道路の寸断が発生し、23日(月)現在で7人がお亡くなりになった由、お悔やみ申し上げます。中国に上陸した台風14号が方向を変えて東に進み、温帯低気圧に変わったものの大量の水蒸気を日本海側にもたらしたことが原因とのことです。元旦の大地震からの復旧・復興途上にあっただけに、お見舞いの気持ちとともに、ともかくも早期に日常生活が取り戻せるよう、強力な対応を念じます。

 先週は、総裁選の石破候補の応援で17日(火)、19日(木)と富山の支援者にお願いに回りました。一方、候補者は全国11ブロック中8ブロックを順次回って演説・討論会で論戦を繰り広げました。党の再生・改革から内政・外交にわたり様々な論点が提起されていますが、個人的には地方創生、少子化対策や経済成長政策に関心があります。一方で、27日(金)の投票日の後は、10月1日(火)に臨時国会が召集され、首班指名を行う見込みです。新総裁は、間を置かずに政権運営にあたる訳で、各候補の個性を際立たせようとする政策提言は、実行可能性の面での吟味が必要です。与野党間の論戦、また、報道機関のチェックに耐えられるかというモノサシでの堅実さも求められていると思います。

 20日(金)、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴うALPS処理水の海洋放出を巡って、日中間が新たな合意に達しました。IAEA(国際原子力機関)の枠組みのもとで、追加的なモニタリングを実施することで、中国側は安全基準に合致した日本産水産物の輸入を再開させるとのことです。もっとも、再開時期は明確ではなく、18日(水)には深圳で日本人男児が殺害されるという悲しい事件もあり、日中間には様々な課題があります。粘り強く関係を構築・発展させていく外交姿勢が大切だと考えます。

 18日、高岡市選出で県議会議長も務められた渡辺守人県議が71歳で逝去されました。20年間にわたり大変お世話になっており、通夜に参列させて頂きました。ご冥福をお祈りします。

 週末は21日に高岡市福岡町地区のつくりもんまつり、中川高岡市議の市政報告会に出席しました。22日には高岡で「ミラレ金屋町」の開会式大伴家持卿顕彰会総会、砺波市選出の瘧師県議の後援会総会でそれぞれ挨拶しました。また、第33回のミニ対話集会を21日に南砺市平地区で開催しました。全国的な人口減少の影響で、移住を呼び掛けても以前ほど応募が無く、若者世代を確保して次世代を育む手立てに悩む実情を伺いました。改めてこの十年、政府が取り組んできた地方創生政策の成果が不十分なこと、金銭面にとどまらない有効な少子化対策が求められることを痛感しました。新総裁の下、新たな政策展開に一議員としても模索、努力していきます。

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国政報告(第742号)

 今年も昨年と同様、9月中旬になっても35度を超える猛暑日となり、スコールのような激しい雨も降るなど、「残暑」とは言いづらい天候が続いています。それでも、夜、ふと耳を澄ませば秋の虫の音が聞こえてきて、季節の移り変わりを感じます。

 12日(木)から党総裁選が始まり、これまでで最多の9人が立候補する混戦・激戦となっています。先に報告したとおり、私は石破候補を応援することに決め、推薦人もお引き受けしました。石破先生も「最後の戦い」に臨む覚悟であり、知り合いの党員、議員の皆さんに支援をお願いしています。今回の総裁選は、全国11ブロック中8ブロックで合同の演説会を開催するなど、党選管が主催する活動が多く、各候補の独自の動きの余地は限られています。このため、各候補の政策の違い、そして候補間の討論が焦点となりそうです。ともすれば、注目度の高い政策を打ち出しがちですが、一面、総裁に当選し、総理に就任すれば、総裁選での発言が「公約」としてその実現を迫られます。これまでの与党としての政権運営、政策立案の経緯を踏まえる慎重さが求められます。一方、国際社会における我が国の立ち位置や、経済・財政・社会福祉政策、地方創生など、独白性のあるビジョン、課題解決に向けた覚悟など、大所高所からの構想力も問われるものと思います。石破候補の活躍に期待しつつ、今後の政権運営に資する実りある選挙戦を期待しています。27日(金)の投開票日まで、緊張の日々です。なお、郵便事情が以前より厳しくなっており、富山県では党員の皆さんに投票ハガキが届くのは17日(火)となります。締め切りの26日(木)よりは早めに余裕をもって投函されるようお願い致します。

 先週の党務では、10日(火)に根本東日本大震災復興加速化本部長に同席し、福島県森林組合連合会の皆様の要望を受けました。原発事故から13年半を経過し、放射線量が着実に低下している事を踏まえ、森林の再生、林産物の出荷拡大など「山の恵み」の回復に、より一層の取り組みを求められ、第13次提言など与党として努力していく旨、返答しました。11日(水)、公職選挙法改正に係る2回目の超党派打ち合わせに出席しました。都知事選の実態を踏まえ、掲示板のポスターについて、①候補者の氏名記載義務、②品位保持義務、③営業行為についての罰則、の3点を当面の措置として導入するとともに、今後の検討事項を附則・付帯決議に盛り込むことで日本共産党を除く4党の意見が一致しました。次回打ち合わせで附則等をまとめ、成案を得るよう努力します。

 地元では、12日(木)に日帰りで県管工事業協同組合連合会50周年祝賀会に出席し、13日(金)には北陸税理士政治連盟の懇親会に出席しました。次号も総裁選の最中となるので、日々の活動と併せて論戦の焦点など報告しようと思います。

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国政報告(第741号)

 9月も、はや中旬に近づき、「210日」の時節です。台風10号は1日(日)に紀伊半島を過ぎたところで熱帯低気圧に変わり、富山では時折強い雨が降ったものの、目立った被害は生じませんでした。8月31日(土)の射水市での党大島支部大会など、台風に注意しながらも無事開催され、挨拶させて頂きました。東海道新幹線は3日間にわたり計画運休となるなど、社会活動や観光には大きな影響がありましたが、地球温暖化の影響下、厳しくなる気象現象への防災面での備えが必要なのだと思います。

 さて、総裁選への対応ですが、特に石破議員と同期の小泉議員から強い要請を受けましたが、これまで3度推してきて、「最後の総裁選」と決意されて臨まれる石破議員の陣営に参加、推薦人もお引き受けすることに決めました。小泉議員にもお詫びの連絡を済ませ、3日(火)から態度を鮮明にしています。選挙は12日(木)にスタートし、27日(金)の投票日まで各候補の政策が開陳され、論戦が交わされます。結果はどうあれ、実りのある議論となり、今後の党勢、国政に資する活動となるよう期待しています。

 先週は、各省庁から概算要求の主要事項の説明を受けながら、日程をこなす毎日でした。3日、県建設業協会砺波支部の藤井支部長ほか役員の皆さんが上京され、国土強靭化事業の継続、物価高・働き方改革を踏まえた単価引き上げと事業量確保について要望されました。政府も物価動向を踏まえた予算編成を考えている旨、回答し、努力を約束しました。4日(水)、都知事選の選挙ポスター等の事案に対処する公職選挙法改正に向けた超党派の実務者協議がもたれ、呼び掛け人の逢沢党選挙制度調査会長と一緒に出席しました。ポスターの品位保持の努力義務を候補者に課すこと、営利目的の利用には罰則を設けることなど、自公両党で協議した結果を披露し、意見交換の上、それぞれ党内に持ち帰って検討する事となりました。合意できるものなら、臨時国会など早期に立法したいところですが、情勢を見極める必要があります。5日(木)、「佐渡島の金山」の世界遺産登録について理解頂いた韓国大使館を訪問し、朴大使ほか皆さんに御礼のご挨拶をしました。これで、党PT座長としての務めはほぼ果たせたかな、と思います。6日(金)はお台場のビッグサイトで開催されているギフトショーに出向き、地元から出展されている方々のブースを回ってきました。

 週末の地元では、7日(土)朝、来月施行の県知事選に向けた新田八朗知事の選挙対策本部の立ち上げ会議に出席し、総括責任者を仰せつかりました。1期目のこの4年間、コロナウイルスや自然災害への対応を始め、日夜精力的に執務され、県民とのふれあいを大切にしてこられた政治姿勢に感謝し、良い成績で2期目のスタートが切れるよう努める所存です。次号からは、「総裁選」です! 

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国政報告(第740号)

 先週は、台風10号の進路予想の変化に伴い、交通規制や行事の有る無しの判断など何かと気を揉む毎日でした。九州や関東・東海など風雨による被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。党県連も、県庁に出向していた中央省庁の方々と交流する年一回の「ふくらぎ会」を中止しました。8月30日(金)、富山に戻る北陸新幹線には、東海道新幹線の運転見合わせにより、関西方面へ向かう旅客が殺到し、指定席車両の通路にまで乗客があふれる事態となりました。一面、北陸新幹線の代替補完機能の重要性を再認識し、敦賀以西の整備の必要性を後押しするものと実感しました。

 さて、12日(木)から始まる党総裁選に向け、立候補を目指す議員が10名以上に上り、今週はさらに表明が相次ぐ見込みです。充実した政策論争がなされ、新総裁の下、党の再生が実現するよう期待しています。私の態度についても近く心を決めたいと思います。

 前号で、8月25日(日)に氷見市でふるさと対話集会を開催した旨、報告しましたが、元旦の地震からの復興施策への要望と併せて、今後の防災体制についての貴重な意見も頂きました。特に、地域では小学校や地区センターのみならず、単位自治会の集会所も顔見知りの住民が集え、気心が知れることから、指定避難所以外の施設でも物資の備蓄をしておくことが効果的との事でした。また、海沿いでは津波からの避難について距離のある高台よりも、地区内に3階以上の建物に駆け込む方が良いのでは、との話もありました。防災計画で想定される津波の高さに合わせて「避難ビル」の設定など、きめ細かな対策を練り上げることも必要だと感じました。復興については、秋の稲刈りの後に改めて圃場や水路、パイプラインの状況を把握し、復旧作業を進めてほしいとの事、当局に伝えます。

 月末には、新年度予算の概算要求が各省庁から財務省に提出されました。北陸新幹線については、小浜・京都ルートで新大阪まで事項要求で着工要求し、併せて事業推進調査も増額要求されました。この方針は、27日(火)の与党北陸新幹線PTで了承されましたが、出席議員からは改めて25年以上かかるとされた工期の短縮に努力すべきとの声が強く上がりました。今後、ルートを確定させ、地元自治体・JR西日本と「着工5条件」をクリアすべく調整が進められる事となります。いよいよ正念場を迎えます。

 このほか、29日(木)には党東日本大震災復興加速化本部の根本本部長、公明党の赤羽本部長に随行して官邸に出向き、第13次提言を岸田総理に提出しました。その後、再開以来2回目の党氏制度のあり方に関する検討WTで事務局長として司会を務めました。平成8年の選択的夫婦別姓制度導入を提起した法制審議会答申について、当時、党内でどのような議論がなされたのかを振り返りました。総裁選をはさんで今後も丁寧に論点を整理していきます。

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