国政報告(第176号)

 3月の最終週、東京の桜は今が最高潮です。今週は寒い日もあったお陰でお花見の期間が少し長くなりました。次は富山の桜が楽しみです。この間、国会では年度末案件の処理が参議院に移り、25日(月)から3日間連続で総務委員会が開かれました。省内で国会対応で一番ご苦労されているのは新藤大臣で、本会議、予算委員会を含め、殆どの質問の答弁をこなされています。私たちはほんの少しお助けするだけで、私については、郵貯・簡保の新規業務の認可手続きと東京タワーから東京スカイツリーへの放送電波の移転に向けた準備の進捗状況の2問に答弁しました。参院総務委員会には、同郷の又市議員、森田議員が所属されていて、短時間ながら毎回質問に立たれるので、お答えする機会を楽しみにしています。

 28日(木)には衆院本会議で50日間の暫定予算が可決され、29日(金)の参院本会議で年度末案件とまとめて可決されれば無事新年度を迎える事ができそうです。第二次安倍内閣がスタートして3カ月、第一コーナーを通過し、次は、25年度予算案の衆議院通過が課題です。一方、国民の税や社会保障手続きを効率化するために番号制度を導入する「マイナンバー法案」の審議も27日(水)から内閣委員会で始まっています。この法案と、各地の裁判所の違憲判決に対応する衆議院の定数是正法案がいわば今国会の目玉といえそうです。民主党政権の折に良く指摘したように、課題の解決は段取りを組み、先のスケジュールを良く練って進める事が肝心ですが、安倍内閣はこのことがキチンとしている事で安定感を増していると見ています。

 総務省では、若手補佐クラスの皆さんと月1回開催する二つの勉強会を相次いで開き、NHKの外国人向け国際放送「NHKワールド」の現状と活用方策、携帯電話通信事業者の国産端末への想いと支援の現状について、それぞれ関係者にも参加頂き、理解を深めました。NHKワールドは英語放送で、CNNやBBCの国際放送のように、我が国を拠点にアジアや世界の出来事を毎時30分のニュースで伝えるとともに、日本をアピールする多彩な番組を放送しています。国内ではインターネットでしか見る事が出来ないルールになっているのがちょっと残念です。一方、国産携帯端末の性能の良さは、耐水性や電池の持続力にあり、海外でもっとアピールしていきたいものです。

 このほか、ICTを用いた地域の医薬介護の連携方策、情報通信分野のイノベーション促進方策、大震災で見直されたラジオ放送の持続方策など、省内の公式の研究会も逐次開かれました。その成果は、6月を目途に「ICT成長戦略」として取りまとめる一方、官邸のIT戦略会議や産業競争力会議に向けて総務省として発信していくことになります。

 さて来週は、我が国の地上デジタル放送の方式を採用した南部アフリカのボツワナに御礼の、そして採用を検討中のアンゴラにお願いの訪問のため一週間海外出張することになりました。次号で報告しますので、お楽しみに。

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