国政報告(第180号)

 今週は新年度予算案の審議が参議院に移る一方、衆議院では19日(金)に委員会採決を終えた「0増5減法案」が23日(火)に本会議で可決され、参議院に送られました。同時に、ハーグ条約の批准案件も可決となり、「マイナンバー法案」も委員会採決が近いようで、衆議院側では今国会の懸案処理に目途が立ちつつあります。参議院でも、予算案の採決が5月15日(水)までにはなされる見込みで、その後、会期末までさらに案件処理が進むものと思われます。数年ぶりに、法案成立率の良い国会になりそうです。

 総務省の仕事では、19日に首都圏のテレビ電波を東京タワーからスカイツリーに移す上で、受信障害のある世帯を解消する仕事を進めている「移行推進センター」を訪問しました。この電波移転は、NHKと在京民放6社の共同事業として進められており、5月末前後を目指し、春先からスカイツリーからの試験電波を発射して地域で不都合を生じる箇所を洗い出しています。既に10万件近い障害が通報され、逐次障害除去の工事を進めています。意外な事に、障害の大半は、電波がうまく届かないのではなく、東京タワーに比べて届く電波が強すぎて、ブースターという調整器具が不具合を起こすもので、かえってスカイツリーに近接する地域で発生しています。試験電波を毎日一定時間流しながら、不都合の連絡をコールセンターで受け付け、日時を打ち合わせて工事をするという作業が地道に進められており、関係者の激励に伺った次第です。今後、電波移転で大きな混乱が生じない所まで対策が進むのを見極めた上、移転日時を決める事になりますが、ゴールデン・ウィークも返上しての努力が実るように願っています。

 24日(水)にはボツワナ大使館を訪問し、地デジ放送の日本方式を採択頂いた御礼と併せ、今月上旬のボツワナ訪問の模様をお知らせしました。26日(金)にはアンゴラ大使館を訪問し、日本方式の採択をお願いしてきます。6月の第5回アフリカ開発会議(TICAD-V)を前に、もうひと押しです。

 このほか、25日(木)には来月末を目途に取りまとめられる予定の総務省の「ICT成長戦略」に向け、関係の検討委員会が相次いで開催されました。最先端の情報通信技術(ICT)を、医療、教育、農業、社会資本の維持管理、資源開発、電子政府など経済社会の様々な分野に応用する具体的なプロジェクトづくりが進んでいて、内閣全体の成長戦略に反映させようとしています。私が主催している国産携帯電話のシェア拡大、日本の放送番組の海外展開、の2つの研究会も22日(月)と25日(木)で開催するなど、今週は総務省の業務が盛りだくさんでした。28日(日)は主権回復記念式典に参加、来月2日(木)から4日(土)は在京当番にて、連休は富山と東京が半々です。少しは鋭気を養い、後半の国会に臨んで行きます。

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