国政報告(第195号)

 3日(土)に北陸地方がようやく梅雨明けしたとのこと、今年の夏はからっと晴れる日が少なく、東京も湿度の高い日が多い状態です。6日(火)などは朝8時に夕立ちのような強い雨と雷があり、宿舎から会館に行く時間を遅らせたりしました。そんな中、臨時国会(第184国会)は2日(金)から7日(水)までの会期で開催され、参議院の新しい体制を決めて閉会となりました。初日には、堂故参議院議員も初登院され、会館の事務所も「店開き」となり、一緒に仕事をしていく体制が整いました。

 今国会では実質的な審議は行われず、この後は8月末締め切りの新年度予算概算要求の作業が佳境を迎えるほか、秋に予定される臨時国会に向けて提出案件を練る事となります。私にとっては、与党に転じ、政府の一員として初めて迎える夏ですが、9日(金)から18日(日)の旧盆の間、在京当番を引き受け、東京で「充電」する事になりました。国政報告も、来週は休ませて頂くとして、当面の国政上の課題と総務省での取り組みを整理しておきます。

 内政では、来年4月に消費税を5%から8%に引き上げる計画を実行するか否かの判断時期は9月とされています。このため、予算の歳入・歳出規模が固まらず、当面、既定経費は1割カットで要求し、成長戦略に資するものは別枠要求となります。人口の高齢化が進展する中、年々増大する社会保障費をいかに抑制し、成長戦略の実現に必要な「未来に向けての投資」を確保するかが予算編成上の課題です。併せて社会保障制度について、国民会議の議論を踏まえて制度改革を設計・提案しなければなりません。エネルギー分野では、通常国会最終日に廃案となってしまった電力供給制度改革法案の成立を期し、段階的に自由化を進める一方、エネルギー源の新たな構成を定め、原子力発電所の再稼働問題にも答えを出さなければなりません。これを踏まえて、地球温暖化に対処すべく、二酸化炭素排出量の抑制目標を再構築する事になります。

 このほか、東日本大震災からの復興、安全保障体制の強化、普天間基地の移設、国家公務員制度の改革、衆議院の定数是正などの案件がありますが、ここは「ステップ・バイ・ステップ」で、向こう2-3年の間に腰を据えて着実に解決していく事が大切で、拙速に取り組む事のないように、と思います。外交面では、TPP交渉に国益を守る立場で臨む事、さらに中国・韓国との首脳レベルの意思疎通を図り、国際社会において我が国の役割をしっかりと担っていく事が課題です。この点、安倍総理を先頭に閣僚の皆さんが積極的に海外出張されている事は、日本のプレゼンスを高める上で効果的だと思います。

 総務省での私の持ち場では、ICT成長戦略を実現するための新年度予算づくり、かんぽ生命の学資保険改訂認可のための業務体制確立、南部アフリカ地域での地上デジタル放送日本方式の採用を主たる課題と位置づけ、引き続き取り組んでいきます。次回は、その一環としてここ1-2か月精力的に取り組んできた「電子政府」の勉強会について報告したいと思います。

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