国政報告(第206号)

 11月に入り、国会周辺の銀杏も色付いてきました。週末は、例年通り南砺福野の菊まつりや、高岡の高峰譲吉博士生誕祭などに出席し、5日(火)からは本会議、各委員会に追われています。まずは与野党間で問題の無い案件が衆議院を通過し始め、7日(木)には国家安全保障会議設置法案が民主党の修正要求を一部容れて本会議で可決、参議院に送付されました。引き続き、重要案件である秘密保護法案と国家戦略特別区法案が本会議での趣旨説明・質疑を経て、所管委員会に付託される流れです。

 私が所属する内閣委員会は6日(水)に一般質疑があり、来週は国家戦略特別区法案の審議を進める予定です。会期末まで後4週間余となり、衆議院では来週・再来週の審議の進み具合が法案の成否の別れ道となります。一方、決算行政監視委員会では、平成21年度から23年度まで3年分の決算審査が終わっておらず、今臨時会でもどこかで時間が取れれば審議を進めたい所です。

 国会の雲行きが佳境にさしかかる中、7日(木)は古巣の総務委員会で政府提案の配偶者同行休業法案に対する15分間の質疑に立たせて頂きました。実に、昨年11月の国会解散直前の総務委員会での質問から約1年ぶりでした。質問時恒例の万葉集の朗唱は、巻8の1584番、黄葉を詠んだ歌を選びました。9月まで指導頂いた新藤総務大臣に今後の人材活用方策を伺うなど、4年間所属した委員会が与党議員としての質問の初回になったのは嬉しい巡り合わせでした。

 一方、党本部では新年度の予算・税制に向けた議論が急ピッチで進んでいます。農政については、前号でも触れた米の生産調整の5年後廃止を含め、作物別の補助体系を見直す方向となりました。戸別所得補償は、高速道路無料化、子ども手当、高校授業料無償化と併せて野党時代に「バラマキ政策」として批判してきたものであり、一律ではなく、「より必要な方により手厚く」対処する方針での見直しとなります。税制は、消費税の引き上げに伴い、自動車に対する課税や地方税の内容の大幅な見直しが想定されるなど、大幅な改正となる見込みです。このため、各種団体からの要望も例年以上に力が入っており、連日のヒアリングとなっています。このほか、エネルギー基本計画の見直しや、各分野の議員立法の取り組みなど、与党としての活動が活発に進められています。私も、所属する総務・水産・経済産業部会に関連する集まりを中心に会合に出席する一方、個々のテーマについては役所からの説明をお願いするなど、与党議員としての活動が形になってきました。

 野党時代に比べると、情報量が格段に多く、また、仲間の議員も2倍以上で、衆参合わせて400人を超えています。改めて、県西部を中心とする地域の課題と、広範な国政の分野の中で自分なりの問題意識で取り組む課題の二方面で努力する方針を再確認し、進んでいきます。来週は、内閣委員会での審議の進展状況が報告できると思います。

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