国政報告(第248号)

 9月も中旬に入ってきましたが、相変わらずの不順な天候で、東京は10日(水)の夕方、11日(木)の朝方と、局地的な豪雨に見舞われました。雨雲の動きを見ても、1時間位同じ場所に居座り続け、都内のあちこちで道路に水が溢れました。この夏は至る所激しい雨を警戒しなければなりませんでした。

 先週の内閣改造に続き、9日(火)の総務会でも一部党役員人事が決まりました。ただ、私たち期数が若い議員についてはこれからで、自分の担務についても次号以降の報告となります。富山では、7日(日)に新幹線「かがやき」の新高岡駅停車を求める西部6市の県・市議会議員の皆さんの集会に出席、事前の見立ての甘さをお詫びしました。次いで8日(月)、石井知事の太田国土交通大臣への要請に、堂故参議院議員と同席しました。にわかに停車を実現する事が難しいとしても、地元の想いや努力をJR当局に理解頂いて、何らかの解決が図れるよう、汗をかいていきます。

 さて、50号を一区切りとしているこの国政報告も、250号に近づきました。この一年を振り返り、現下の日本の重要課題として自分なりに注視してきた事項の現状を綴ってみます。経済成長に配慮しつつ消費税を引き上げる取り組みは、4月に8%が実施され、来年10月からの10%実施の判断は、新年度予算編成直前の12月初旬だろうと思います。4-6月の経済は、引き上げ前の駆け込み需要の反動でマイナス成長となりましたが、7-9月にどこまで回復するかが検討の焦点です。税収増を生かしての社会保障経費の充実を前提として、計画通りの実施が望ましいと考えますが、景気を失速させぬよう、補正予算での底支えが不可欠で、そこに地方再生関連の施策を盛り込むべきです。

 4月、12月と2度の節目の間に政府が取り組むべき事項として、TPP交渉、原発再稼働、沖縄の基地移設の3課題を注視してきました。TPPについては、先の総選挙で我が党が公約した農業の主要5品目堅持を基本に、甘利大臣を中心にしっかり交渉していると思います。むしろ、アメリカ側が中間選挙もあって合意できない事情があるようで、今週のベトナムでの事務方の交渉も進展せず、年内合意が危ぶまれています。我が国とすれば、交渉の基本線を堅持しつつ、アメリカ等各国の出方を見守る事になりそうです。

 原子力発電所については、10日に九州電力川内原発の再稼働申請を認める審査書を原子力規制委員会が決定し、手続きは九電側からの工事変更認可と保安規定の申請を待つ段階に入りました。現状では月末にも提出される予定で、これが認められれば、地元自治体の同意取り付けと、発電施設の点検・確認を経て再稼働に至る手順となります。私は、中期的には原子力から再生エネルギーにシフトさせていくとしても、当面、安全が確認された原発は再稼働すべきとの立場であり、年内に事態が進展するよう発言していきます。

 沖縄の普天間基地移設については、名護市辺野古沖での事前調査が進められています。移設を容認頂いた仲井真知事が再選を目指す県知事選が11月に予定されており、政治的には予断を許さない展開です。私は、長年の日米・沖縄関係者の努力の末の現行政府案の実施こそ、沖縄の負担軽減につながるものとの立場です。先行して来春返還される西普天間地区50haの活用策の実行など、先に島尻安伊子参議院議員を座長として取りまとめた提案の新年度予算での実現に努めていきます。

 以上、消費税の二つの決断と、その間の三つの課題の前進を基調に、臨時国会など秋からの国政に臨んでいきたいと思います。

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