国政報告(第266号)

 12日(木)に新年度予算案の提出を受け、衆参で本会議があり、安倍総理ほか4大臣の演説を聴きました。昨年末の総選挙を受けて発足した第3次安倍内閣としてのいわば「船出」の宣言となった総理演説は45分近くに及びました。我が国が直面する重要課題を列挙した上で、その解決に力強く取り組む姿勢を明確にしました。

 私が以前から、消費税の再引き上げ前の喫緊の課題と考えてきた事についてもそれぞれ言及されました。TPPは交渉の出口に近づいているとされ、原発は安全性が確保されたものは再稼働するとされ、沖縄では西普天間地区の返還に続き、普天間基地全体の返還に向け、辺野古沖での基地建設を進めるとされました。さらに、規制改革、地方創生、女性活躍などの課題も加え、取り組むべき対象は広範です。もちろん、国の直面する課題が多岐に渡る事は当然で、それぞれが大切ですが、内閣として順序付けや重み付けをしなければ、「虻蜂取らず」になりかねません。2年間の政権運営で、オリンピック・パラリンピック誘致、景気回復、財政再建などの分野で確かな歩みを続けてきただけに、国の現状を見つめる内閣の視野が広く、深くなってきたのだろうと思います。反面、限られたマンパワーと時間の中で、TPP、原発、沖縄など解決を先行すべき課題があるのでは、と考えています。もちろん、通常国会に内閣から提出される72本の法案や条約案をしっかり審議し、成立させていく事が国対副委員長としての自分の職責であると心得ています。緊張感をもって臨まなくては、と新たな気持ちで「代表質問は16日(月)からとし、本日は散会を望みます」、と議事進行させて頂きました。

 時間を戻して、週末の8日(日)は南砺市の山田議長と高岡市の酒井議長の就任祝賀会に出席し、9日(月)、立春後の思わぬ積雪の中、上京しました。ここしばらく焦点となっていた農協制度の改革問題は、JA全中(全国農業協同組合中央会)の万歳会長と与党との間で改革案の合意を見たため、9日14時からの党本部の会議で了承されました。全中は5年の移行期間を経て一般社団法人となりますが、他業界でも経団連を始め全国中央組織は必ず存在する訳で、個々の農協の総意を自律的に結集すれば、「新全中」は引き続き役割を果たせるものと考えています。ともあれ、改革案について合意を見た形で先に進めて良かったと思います。

 10日(火)の夜に富山に戻り、建国記念日の11日(水)は裏千家淡交会の「初釜」に始まり、北陸新幹線かがやき停車同盟会の報告会党井波支部総会などに出席して上京しました。かがやきの新高岡駅停車について、県西部6市で20万人を超える皆さんに署名頂いたとのこと。これを重く受け止めて頂けたJR東日本、JR西日本、支援頂いた国土交通省、富山県庁に感謝しつつ、1ヶ月後に迫った開業に向け、「乗って増やす」運動へとさらなる前進を誓い合いました。「みんなで力を合わせて頑張る」、当たり前のようですが、その事の大切さを改めて噛みしめながら、安倍内閣が取り組む課題の解決に努力していきます。

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