国政報告(第278号)

 今年の富山のゴールデン・ウィークは、4日(月)の昼過ぎから雨が降っただけで、連日好天に恵まれ、開業した北陸新幹線も寄与して、観光地、お祭りともに各地とも盛況でした。私も例年通り、高岡御車山の勢揃い式城端曳山の庵唄と楽しませて頂きました。この間、2日(土)の晩だけは、新幹線を利用し、長野県上田市の別所温泉へ家族で出かけましたが、信州が本当に近くなりました。

 6日(水)の夜、新高岡停車の臨時かがやき538号で上京しましたが、さすがに連休最終日とあって満席でした。明けて7日(木)は、県西部選出の県議会議員と高岡市議会の皆さんが合同で上京され、国土交通省の徳山技監、西脇官房長、藤田鉄道局長に面会、かがやき停車の御礼と今後の継続の要望を行いました。一行は8日(金)には大阪のJR西日本本社と金沢支社も訪問の予定ですが、地元の皆さんが様々な形で「かがやき」停車のために努力頂いていることに頭の下がる思いです。7月以降のダイヤ継続、臨時便の増便、そして究極は通常運行列車の停車実現へと、私たち国会議員も持ち場で努力を継続していきます。

 8日からは毎日の国対正副委員長会議も再開、後半国会の円滑な運営を目指し、頑張っていきます。差し当たり、週明けの12日(火)、14日(木)、15日(金)と衆議院本会議を開会し、労働者派遣法改正案、農協法改正案等の重要法案の審議に入ることで、与野党合意済みです。15日には安全保障法案が閣議決定・国会提出の予定であり、その審議の推移が今国会の帰趨を決めます。

 一方、党の政務調査会では、私が事務局長代理を務めている財政再建特命委員会の議論の中間整理案がまとまり、13日(水)に全議員自由参加の場で公表する予定です。現在の政府の目標は、リーマン・ショック直後のプライマリー・バランスの赤字の対GDP比を2015年度までに半減し、20年度までに解消しようとするものです。経済成長や消費税引上げが寄与して、15年度までの赤字半減目標は予算編成段階で実現できています。次の20年度に向けての目標をどうするべきか、政府の意思固めの前に、党として考え方をまとめ、提言する目的で、メンバー限定の特命委が設けられ、2月初旬の発足以来、週一回のペースで有識者ヒアリング・議論を積み重ねています。この程総論部分がまとまり、来週公表の運びとなりました。経済成長と財政再建を如何に両立させていくか、また、高齢化の進展に伴い、自然増が避けられない医療・年金・介護など社会保障費の伸びをどの程度無理なく抑制できるか、厳しい論点がありますが、何とか良い形にまとまれば、と思っています。

 日本銀行の「異次元の金融緩和」の発動から2年が経過し、原油安も影響して、物価上昇率を2%台に引き上げる目標の達成時期が来年以降にずれ込む見通しが示されました。年間80兆円のペースで日本銀行が国債を買い進めて行くという現在のスキームは、近い将来に見直しを迫られるものと思います。その際、我が国の金融・景気にどのような影響を与えるのか、そんな面からも正念場と言えるこの局面、来週からの国会内外の動向を注視していきます。

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