国政報告(第279号)

 季節外れに早い台風が日本南岸を進み、その後は一気に気温が上昇し、新緑とはいえ、汗ばむ毎日です。ゴールデン・ウィークが明け、国会も衆議院本会議を12日(火)、14日(木)、15日(金)と開会し、法案の趣旨説明・質疑を精力的にこなしました。14日には「平和安全法制(安全保障法制)」が閣議決定され、国会提出を受けて、与党側としては、来週にも特別委員会を新たに設置し、精力的に審議を進めたい所です。

 遡って、先週末は、9日(土)に福野支部10日(日)に利賀支部の総会があり、昨年末の総選挙の御礼から始まって、「地方創生元年」の取り組み、国会の現況など話し、支部党員の皆さんと交流・懇談しました。12日には、先月の県議選を受けて発足した富山県連新役員の県議の先生方が上京され、党本部幹部へのご挨拶や宮腰会長始め県選出国会議員との懇談会がありました。

 13日(水)には、党財政再建特命委員会の議論の中間整理を公表し、委員会に出席された議員の皆さんから活発な意見を頂きました。経済再生と財政再建の両立、2020年度までのプライマリー・バランスの黒字化、高齢化により伸びが予想される社会保障費の抑制を主眼とする歳出改革の必要性など、基本的な骨子を提示し、積極・消極両者の立場から幅広い意見が出されました。これらを踏まえつつ、具体的な歳出抑制策となる各論の検討を始め、早速、医療団体と地方団体からヒアリングを持ちました。安倍政権の下では、新年度予算に向けた作業は6月末に取りまとめられる「骨太の方針」で始まることから、そこに反映させるべく、6月半ばまで後一か月で仕上げなければならず、来週以降は週2回ペースで委員会を持つ予定です。

 通常国会も、6月24日(水)の会期末まで5週間余となり、ここからが各委員会のヤマ場です。私の担当の総務委員会は、来週から郵便事業支援機構法と郵便・信書法改正法の2案件の審議に入り、出口が見えつつありますが、平和安全法制を始め、全体としてはまだまだ予断を許さない情勢です。国会対策委員会一丸となっての頑張り所です。また、先に述べたように、新年度の予算・政策に反映させるための与党側の様々な提言を取りまとめる時期にもさしかかります。総務大臣政務官を務めて以来、関心を持っているICTの各分野への利活用についても、マイナンバー・カードとの連携や電子政府の推進、交通系ICカードの普及、地域医療情報連携基盤の構築、スマート・メーターを用いた省エネの実現など、全国レベルでの展開が望まれます。また、地元富山県の県・市要望の実現の後押しも大切な仕事です。一方、TPP、原発、沖縄の基地問題も引き続き目が離せません。北陸電力志賀原発直下の地層の問題も、今週発表された原子力規制委員会の専門家の見方では活断層の可能性が否定されず、先行きの見通しが不明瞭になっています。気を引き締めて、それぞれの課題に対処して行きます。

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