国政報告(第328号)

 前号を仕上げた後、衆議院は4月28日(木)の本会議で各委員会で審議を終えた内閣提出案件を採決、参議院に送付し、大型連休に入りました。衆議院の定数是正の法案も可決し、衆院議長の諮問委員会の答申を踏まえ、次回の2020(平成32)年大型国勢調査の結果を用いてアダムズ方式で定数を設定する事とし、当面は小選挙区を6減、比例定数を4減して議席総数を465とする自公与党案を参議院に送付しました。世論上も賛否は割れているようですが、昨年は議院運営委員会に所属し、佐々木先生を座長とする委員会の審議の途中報告も都度に受けた立場から、私はこの案に賛成です。本法案が成立すれば、「一票の格差」を巡る違憲訴訟も不要になります。かくて、衆議院は「格差2.0倍」以下が区割りの根幹をなす訳です。参議院については、全国知事会が各県最低一人は必要との意見を出しておられますが、私もそうすべきと思います。この場合は、憲法を改正し、参議院の区割りの条件に格差以外の事項が存在する事を明記すべきです。この主張は、憲法改正の必要性の一例ともなり得ます。

 さて、連休前半は、29日(金)に伏木赤十字奉仕団の総会30日(土)は党射水市連大門支部の総会に出席し、5月1日(日)は久方ぶりに日曜の高岡御車山祭で、恒例の勢揃い式に立ち会って前半が無事終わりました。もっとも、熊本・大分では余震が続いており、被災地にお見舞い申し上げます。

 来週から通常国会も残すところ3週間余です。衆議院での案件審議も、来週中が最後のヤマ場で、13日(金)には地震対応の補正予算案が提出される予定です。党政務調査会の活動も会期末で一区切りとなります。既に、来年度の沖縄振興予算についての提言、「レールからの解放」(2020年以降の経済財政構想小委報告)、文化GDP拡大に向けての提言、とそれぞれ取りまとめが終わり、北陸新幹線敦賀以西ルートPTも、国土交通省への調査対象路線の依頼を済ませました。後は、2020年小委で厚生労働行政のあり方についての議論をまとめる予定です。政府・与党全体の動きとしては、来年度予算編成に向けての「骨太の方針」等を、例年より前倒しして5月中に閣議決定する予定であり、私の立場では、これらの提言・報告をできるだけ「骨太の方針」に盛り込むように、党の各種会議で努力する事が務めになります。

 安倍総理のもと、私たちが再び政権を担わせて頂いて3年4カ月、内政・外交面で、持続的な成長、税・社会保障一体改革、オリンピック・パラリンピック招致など確かな成果も挙げてきています。しかし、デフレからの完全な脱却、消費税10%への引き上げの可否、沖縄の基地問題、韓国・中国・ロシア・北朝鮮との外交の展開など、未だ道半ばの課題も数多く残されています。これまでの実績を土台に、緊張感を失わずに残された課題に取り組んでいく決意で夏の参議院選挙に臨むべく、持ち場で努力して行きます。

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