3月に入り、通常国会の新年度予算審議も先月27日(月)夕刻に衆議院本会議を通過して舞台は参議院に移りました。その他の委員会も順次活動を始めており、私どもの東日本大震災復興特別委員会も今日(2日(木))昼、今村大臣の所信を聴取する予定です。
復興庁では、先月24日(金)に岩手・宮城・福島の県知事(岩手は東京事務所長)と幹部との懇談会があり、11日(土)の発災6周年を前に現状と課題を語り合いました。同日午後、風評被害払拭のための各省庁参加のタスク・フォースが今村大臣主催で開催され、新年度に向けて取り組みを強化すべく大臣から指示がありました。先月、福島第一原子力発電所2号機の格納容器内にロボットが入り、内部を撮影した画像の解析により、1時間当たり650シーベルトの放射線量が推定されました。大震災当時は臨海状態で発電していた訳で、時間の経過でこの程度の線量まで減衰するのは科学的には当然なのですが、通常の外部のマイクロ・シーベルト単位の数値からかけ離れていたことから、原発周辺で再び線量が上がるのでは、根拠の無い不安の声がネットなどで上がりました。これに対し、タスク・フォースでは改めて正しい事実と科学的な説明を粘り強く続けていくことの大切さを確認しました。福島産の米は全袋検査しており、今年も放射能の基準値を超えるものはありませんでした。常磐沖での試験操業で採れた魚介類も問題なく、このほど第一原発から10~20km圏内の海域についても試験操業を始めることとしました。関係者のたゆみない努力で福島産の農林水産物の安全性が確認され、状況を一歩一歩改善している事実を政府としても内外の関係者に幅広く伝えていきます。
27日には富岡町に続き、浪江町でも町長に避難解除準備区域と居住制限区域での今春の避難解除を受け入れる重い決定を頂きました。今後、国の正式決定を経て、復興庁としても帰還する方々の生活と生業を支援する取り組みを強めていきます。残る双葉町、大熊町など避難状態が続く区域についても、今国会で福島復興再生特措法の改正をお願いし、「特定復興再生拠点区域」を設け、国費で帰還できる環境を整備していく方針です。
一方、週末の富山では、26日(日)に小泉進次郎党農林部会長が来県、石井知事、夏野砺波市長も一緒に砺波市のチューリップ切り花生産農家「センティア」を訪問し、伊藤代表の取り組みを伺いました。オランダで行われている箱ごとの栽培方法を取り入れ、4週間サイクルで球根植え込みから発芽、成長、開花、取り出しと工程を流れ作業でこなすため、アルミ・フレームのレール装置を輸入、いわばロー・テクでしゃがまない立ち作業を可能にしています。コスト意識や定量出荷など経営感覚溢れる伊藤さんのお話に、一同、富山県農業の新たな方向性を見る想いでした。その後、富山市に移動して田畑代議士も加わっての学生セミナーも、永森青年局長、畑学生部長の準備の甲斐あって150人の参加者で盛況でした。小泉代議士も政治や人生にかけるフレッシュな思いを率直に語って頂き、大いに元気の出る会合となりました。3日(金)からまた東北に何度か伺いますが、この元気で頑張っていきたいです。