国政報告(第421号)

 新年度に入っての一週間、季節の変化の速度は速く、東京はあっという間に若葉が萌え出しました。富山も、先週末には桜が満開となり、見頃は今週始め、今日(6日(金))戻ったら花が残っているだろうかという勢いです。国会の風景の変化も速く、前号で佐川元財務省理財局長の証人喚問を報告していたのに、今度は防衛省のイラク日報の事件で、昨5日(木)午前から与野党間の交渉が厳しくなっています。

 先週末の富山では、3月31日(土)に高岡市佐野地区で北社会福祉協議会長の依頼で「国政こぼれ話」と題して8年半の経験談を話す貴重な機会を頂きました。質問の際に万葉集を朗唱するようになった経緯や、同期の小泉筆頭副幹事長、1期先輩の赤澤総務会副会長との思い出など披露できました。4月1日(日)はお休みを頂戴し、2日(月)朝、理容組合高岡支部総会で挨拶して上京、夕刻の二階幹事長定例記者会見への立ち会い当番を務めました。

 年度初めの国会はスムーズなスタートで、私も3日(火)の総務委員会・東日本大震災復興特別委員会での一般質疑、午後の本会議と日程をこなしながら、議員立法の各党根回しを続けました。今国会での成立を目指す6案件のうち、3番目の福島県議会選挙区特例法案(住民が避難中の双葉郡等の定数を維持するため、人口の特例を設けるもの)は4日(水)の衆議院倫選挙特(政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会)で審議・可決され、5日の本会議で参議院に送付できました。委員会では提案者として1問答弁し、本法案は東電福島第一原発事故に係る臨時特例を定めるものであり、来年の県議選のみ効力が及ぶ旨、説明しました。

 次いで4番目の合併特例債期限延長法案は、5日の午後、本会議終了後の総務委員会で審議することで委員会理事会がまとまり、提案者の坂本哲志議員との答弁打ち合わせも終えたところで、冒頭に記した防衛省の問題で国会全体の流れが厳しくなってしまいました。13時予定の本会議は16時半開始に延びて、立憲民主党などは欠席、総務委員会も流会となり、法案審議は来週以降に持ち越しとなりました。

 2日に存在が明らかとなった防衛省の自衛隊イラク派遣時の日報は以前から国会質疑で「残っていない」と答弁されていたもので、発見されてから一か月以上も小野寺防衛大臣に報告されませんでした。与党からも自衛隊の「文民統制」の面で問題視され、先の厚生労働省のデータ問題、財務省の文書書き換え問題と政府側の失点が重なってきました。国会とすれば、財務省の調査の中間報告を待っている状態で、防衛省に問題が生じた訳で、11日(水)に予定されている衆議院予算委員会の集中審議に向けて、政府側の態勢立て直しが必須です。当面は厳しい局面が続きそうです。

カテゴリー: 国政報告 パーマリンク