今週の国政も、新型コロナウイルスへの対応一色の様相です。富山県でも3月30日(月)夜に最初の感染者が出てから、今日(7日(火))までに12人が確認されました。6日(月)夕刻、安倍総理は7都府県(東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、兵庫、福岡)を対象に緊急事態宣言を発出する意向を表明、今日にも実施の予定です。今朝時点の世界の感染者数も米国の35万人を始め131万人を超え、亡くなられた方も7万3千人と、依然深刻な状況です。
一方、「新型コロナウイルス感染症経済対策」が、先週までの党の各部会の議論も踏まえ、今日閣議決定され、令和2年度補正予算も編成、国会提出の次第となりました。総事業規模108兆円にて、税・社会保険料の猶予、困窮する家計・事業者への現金給付などが盛り込まれました。特に、売上げが極端に減り打撃の大きい業種の事業・雇用が継続されるよう、強力な資金繰り支援や雇用調整助成金での補助率のかさ上げを行います。1日(水)に発表された「日銀短観」でも、宿泊・飲食サービス業の業況判断がマイナス59~69と大きく落ち込みました。外出・旅行の自粛要請等の影響は特定の業種の事業者・従業員に厳しい影響を与えており、やがては経済全体に波及し、成長を下押しすると懸念されます。今回の対策は、まずは「緊急支援フェーズ」を乗り切ることを主眼とし、次いで、「V字回復フェーズ」への対応を逐次打ち出して行く事となります。
今回の補正予算では、14兆5千億円弱の赤字国債が新たに発行されます。党で財政再建の議論に関わってきた立場として、現状の措置は当然理解するものの、このような「有事」に備えて力をつけておくため、「平時」には不断の努力をすべきだと強く思います。2008年のリーマン・ショックから12年間、プライマリーバランスの黒字化を達成できぬまま、再び大きな財政赤字状況に陥ることが残念です。日本銀行の金融政策も、2013年に「異次元の緩和」に踏み出したまま、「コロナ・ショック」に直面し、「正常次元」に戻す道筋をどう構築するのか、厳しく問われると考えます。
地元では週末の5日(日)、高岡市立国吉義務教育学校と五位小学校の開校式に出席しました。コロナウイルス対策を入念に取り、出席者も極く限定しての開催でしたが、ともにこれまでの蓄積を大切にしながら新たな人材育成への意気込みを強く感じさせる式典でした。国吉校は、県内最初の義務教育学校の取り組みです。小中学校9年間のカリキュラムを効率的に再編し、部活や地域教育も充実させるなど、後続校のモデルを目指します。五位校は、従前の東五位校、石堤校の120年の歴史を踏まえ、4年後の千鳥が丘校との統合に向けて新たな歩みを始めます。これから両校に学ぶ児童・生徒の皆さんの活躍を念じます。そして、「コロナに負けずに」と思いを新たに緊急事態宣言を受け止めて国政に臨んで行きます。