新型コロナウイルスのため、7日(火)に7都府県に出された緊急事態宣言が、16日(木)に全国に拡大されました。今朝(22日(水))時点の世界の感染者数も米国の80万人を始め252万人を超え、亡くなられた方が17万4千人、我が国でも感染者数が1万1千人を超えました。富山県でも、病院、介護施設でのクラスター発生などで130人に増え、前号(55人)から再び倍増の勢いで、何とか抑止できないか、大切な段階だと思います。
国の「新型コロナウイルス感染症経済対策」のうち、生活に困っている世帯への30万円の給付は、与党始め各方面からの意見を踏まえ、16日に安倍総理の決断で、「全国すべての人々への新たな給付金(特別定額給付金(仮称))」に変更されました。一律に1人当たり10万円を給付、その目的も、緊急事態宣言対象地域の全国拡大を受け、「人々が連帯して、一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服する」ためとされました。世論を背景とした我が党の二階幹事長や公明党の山口代表の強力な申し入れによる政策変更で、私も与党の一員として支える立場です。しかし、一度編成した補正予算を国会提出前に組み替える事は極めて異例で、政策変更を審議した17日(金)の党政務調査会全体会議には、多数の議員が出席、意見を述べ、了承まで2時間以上かかりました。コロナウイルスへの対応は前例の無い取り組みであり、先を見通すことは困難です。とはいえ、政策責任者には、様々なシナリオを描く「想像力・発想力」が求められる局面であり、専門家も含めた意見交換をさらに進め、国民世論を納得させる発信に努めて欲しいと願います。
一方、補正予算の総額は25兆7千億円弱と、当初案より8兆9千億円弱膨らみ、これを賄う赤字国債の発行額も23兆4千億円弱に増加しました。今年1月に内閣府が発表した「中長期の経済財政に関する試算」によれば、2020年度の国・地方のプライマリー・バランス(-15.3兆円)の対GDP比は-2.7%のところ、赤字国債の増分を単純に足せば、-6.8%(-38.7兆円)と東日本大震災時並みに落ち込むこととなります。今後、追加の対策も必要となるものと予想されることから、コロナウイルス対策に係る予算は一般会計から分離して特別会計として賄い、中長期的にも別途財源を手当てするべきと考えます。
今日の午前は、衆院文部科学委員会の与党理事懇談会にて、文科省のコロナ対策、特に学校が臨時休業を行う場合の学習の保障等の取り組みの現状を聴きました。午後は「2020年以降の経済社会構想会議」のウェブ懇談会を30分づつ3回行い、小泉環境大臣と一緒にメンバーの想いや意見を聴きました。まずは宣言期間の5月6日(水)まで、そしてそれ以降の対策と国の経済社会の在り方について、思いを巡らしながら、来週の補正予案算審議に向かいます。