週が変わって、国会では11日(月)に衆参の予算委員会で4日(月)の緊急事態宣言延長を受けた質疑が行われ、各委員会も審議を再開する流れとなっています。本日(12日(火))の本会議では、社会保障制度改革の一環となる年金制度機能強化法案が可決され、介護制度を強化する社会福祉法等一部改正案の趣旨説明・質疑が行われました。文部科学委員会もお昼に与党の理事打ち合わせを持ち、週内にも委員会を開けるよう、馳筆頭理事を中心に調整を進めることになりました。今朝時点の世界の感染者数は米国の134万人弱を始め415万人弱、亡くなられた方が28万4千人弱に達しました。我が国の感染者数は1万5千人台で落ち着きつつあり、富山県は221人、前号から5人増にとどまり、2日間新規感染者が発表されず、感染再燃を警戒しつつも出口も見えそうな気配です。
政府は、14日(木)に専門家会議を開いて緊急事態宣言の解除基準を諮る旨、表明しています。これに伴い、「特定警戒都道府県」以外の34県(富山県を含む。)の一部又は全部での宣言解除が検討されているようです。自粛要請に対し、国民、事業者の皆様の多大な協力を頂いて、感染者数の抑制を成し遂げてきた訳ですが、今度は如何に元の社会経済活動を復元させていくかという段階に入ります。一面、大都市圏など緊急事態宣言が継続し、引き続き自粛を要請せざるを得ない方々への追加的対策も求められます。また、感染再燃を防ぐために求められている「新しい生活様式」に、私たちの行動や事業活動を如何に調和させていくかも課題です。
文部科学行政の分野でも、感染予防に配慮しながら学校の再開をどのように進めて行くのか、地域により授業進度もばらついていく事が想定される中、「9月入学」の提案も含め、入試をどのように行うのか、悩ましい問題です。また、留学生を含め、アルバイト収入により学業を支えてきた困窮学生に対する授業料減免や就学支援も検討が必要です。委員会質疑を通じ、施策への反映が望まれます。
このほか、緊急事態が2か月に及ぶ現状から、家賃支援、雇用調整助成金の上限額の引き上げ、事業者に対する更なる資金繰り支援など、政府の新たな対応が求められる課題が浮上しています。4月20日(月)の緊急経済対策、第1次補正予算でカバーできていない施策を取り込んだ新たな対策・第2次補正予算の立案が必要との声が与野党から挙がっています。安倍総理も、必要な対策があれば今国会(会期末:6月17日(水))対応したいと昨日答弁されており、現場の声を的確に反映した追加対策を与党としても早急にまとめ、政府に申し入れていきます。
ウイルスという目に見えないものに如何に対応し、私たちの経済・社会を安全・安心に運営していくか、科学的に知恵を絞り、人々の理解と協力を得て前進することが、目下の政治の課題です。