国政報告(第555号)

 12月になってから寒気が緩んだようで、東京は冬晴れの季節ですが、富山も先週末は比較的良い天気でした。一方、「寒ぶり宣言」が出た氷見漁港では連日ブリが揚がり、既に1万本を超えた由、コロナウイルスに悩まされる地域にとっては明るい話題です。

 先週末で臨時国会は終了しましたが、与党として税・予算のとりまとめ作業が続いています。経済対策と第三次補正予算については、4日(金)朝に党政調の全体会議にて政府側から原案が示され、出された意見も踏まえ、本8日(火)夕刻に閣議決定されました。コロナウイルス感染症の防止と社会経済活動の両立を目指し、特に、官民を通じた手続きのデジタル化、諸活動のグリーン化と向う5年間の国土強靭化を柱に、財政支出は40兆円規模となりました。金融機関の融資や民間の投資も含めた事業規模は73.6兆円で、GDPを3.6%押し上げる効果があるとのこと、当初予算と合わせて「15か月予算」で景気を支えます。総務部会からも要望した、自治体向けの地方創生臨時交付金は新たに1.5兆円が組まれ、これで総額4.5兆円となります。これを踏まえて20日(日)頃までに第三次補正予算と新年度予算が編成されるものと思います。

 新年度予算については、7日(月)午後の政調全体会議に政府側の編成方針案が示されました。総務部会長として、例年通り、地方の一般財源総額について前年度水準を下回らない旨の明記を求めました。次いで、本日8日(火)午後の全体会議には、政調の各部会から提出された重要事項を編集した党側の予算編成大綱が示され、出席議員の意見を聴取した上、下村政調会長に取りまとめを一任しました。総務部会としては、地方財政、情報通信、消防など所管分野全般にわたり、必要な予算確保を期待するものです。

 税制では、地方税の中で、固定資産税と自動車税が焦点となり、2日(水)午後の党税調「〇政審議」で議論されました。本日、処理案が示され、固定資産税は、三年に一度の土地の評価替えの年度に当たり、厳しい現況下、近年地価が上昇していた地点でも実勢は下落しているものと考えられ、一律に一年据え置きの措置を取ることになりました。一方、自動車税は、グリーン化の観点から、環境性能割の特例対象の車を絞り込むか否か、また、経済対策で税率を特例的に引き下げている措置をいつまで継続するかについて議論が続いていて、明9日(水)に結論を持ち越しました。

 週末の地元では、5日(土)に南砺市五箇山の合掌集落の国史跡指定50周年と、世界遺産登録25周年の記念シンポジウム6日(日)は、高岡市伏木の「かたかご幼稚園・保育園」の創立50周年記念式典にそれぞれ出席しました。地域の文化・伝統を守ったり、次代を担う子供達を育んだりする、地域の皆さんの温かいお気持ちと、力合わせに感謝しつつ、個性豊かな「地方創生」を念じます。

カテゴリー: 国政報告 パーマリンク