10日(土)で臨時国会は当初の会期通りに閉会しました。久しぶりに土曜日も開会して、参議院で旧統一教会の被害者救済法案の審議を進め、夕刻に衆参の本会議で必要な法案の採決と閉会手続きを執り、内閣提出法案は21本中20本が成立に至りました。
この中で、前号でも触れた私たち、党「地方議会の課題に関するPT」で取りまとめた地方自治法改正法案も、9日(金)に参院総務委員会で可決され、最終日で成立に至りました。地方議会の議員の兼業規制を緩和し、自治体との年間取引額が300万円以下の自営業者が議員を兼ねる事ができるようになります。このほか、自然災害等やむを得ない事態が生じた場合に議会の招集日を延期できる規定を新設し、会社の従業員が議員に立候補する際の休暇について、雇い主が配慮するよう、国の働き掛けを求める附則も設けました。この附則は立憲民主党のアイデアによるもので、このほか、維新の会、国民民主党も附帯決議にそれぞれの主張を盛り込まれ、超党派の合意で議員立法の実現に至りました。改めて、足掛け3年間、議論を進め、各所に働きかけてきた努力が実った充実感を感じています。今国会は、会期中に大臣が3人更迭されるなど、政府与党にとっては厳しい展開でした。しかし、私にとっては、国会冒頭に衆議院選挙区を10増10減とする公職選挙法改正法案の党内了解を取り付け、成立に至ったことと、最終盤に地方自治法改正法案を成立させることができ、実り多い国会となりました。
一方、週末の地元では、11日(日)に高岡市伏木地区で、勝興寺の国宝指定記念式典が催され、祝辞を述べる機会を頂きました。折しも季節通りの時雨が降る天候下、関係者の尽力により国宝としての新たに歩みを始める勝興寺が、様々な行事等での活用を通じて適切に保存されるよう念じて挨拶しました。同日夕刻、南砺市城端地区で安達県議の後援会総会に出席、励ましの言葉を述べました。
この間岸田内閣は、コロナウイルス対策、ロシアのウクライナ侵略を踏まえた安全保障政策の見直し、エネルギー・物価高に対応する補正予算の編成と、国政の重要課題に着実な対応を進めました。しかし、毎週末の各種世論調査では、内閣支持率が逐次低下し、厳しい政権運営を迫られてきました。国会閉会後は、来年度以降の防衛予算の増額問題が焦点となっています。今後5年間で防衛予算をGDP比2倍程度に引き上げることとし、概ね43兆円の新たな財政需要に対し、歳出改革、決算剰余金の充当等で賄えない年額1兆円強を、企業(法人税)、個人(所得税、たばこ税ほか)に負担をお願いする政府見解が示されました。総理指示も踏まえ、党の政調全体会議、税制調査会にて白熱した議論が展開されており、臨時国会で一山超えても、まだまだ険しい山が残っています。議論の結論、また、5年度当初予算については、来週の報告とします。