国政報告(第655号)

 先週は15日(木)まで党税制調査会の議論が続き、難航した防衛費の財源問題は、令和6年度以降に法人税、所得税、たばこ税の増税にて1兆円分を賄う方針で宮沢会長一任となりました。もっとも、開始年度は定まっておらず、来年の税調でも議論が続く気配です。法人税については、所得の小さい中小法人は対象とせず、納税額の4~4.5%を付加税として徴収することとされます。所得税は納税額の1%の付加税とし、その分、東日本大震災の復興財源のための所得税は減税となります。復興財源の目減り分は、徴税期間の延長ですべて補うこととされました。ロシアのウクライナ侵略など、国際情勢の緊迫化の下で、我が国の防衛力を強化する方針は多くの国民が理解を示している現状であり、その財源の一部を国民の負担とすることにも一定の理解が得られるものと思います。しかし、今回の内閣からの提案は、与党にとっても唐突であり、十分に議論する時間の無いまま、やや生煮えの決着となったのは残念でした。

 今週は、新年度予算の編成が最終調整段階となり、与党の北陸新幹線PTも14日(水)、20日(火)の2回開催され、懸案の敦賀・新大阪間については、環境アセス調査の遅れから、認可段階に至らず、調査費12億3500万円で用地、地下水、構造物設計など具体の事業の前段に不可欠な準備作業を進めることで了承されました。事実上の建設着手と言える内容であり、引き続き、認可のための「着工5条件」のクリアなど具体の手順をしっかり踏んで、一日も早い全線開通を実現するよう、与党として決議しました。このほか、新年度予算は堅調な税収見込みに支えられ、地方交付税が十分確保されるなど、自治体にとって明るい内容となりそうです。

 一方、地元・富山は、先週半ばの初雪に続き、18日(日)からは本格的な積雪を記録し、隣の新潟県では国道の大渋滞が生じるなど、雪害への用心が必要な時節となりました。この間、17日(土)は南砺市の片岸市議の市政報告会、小矢部市での山田参議院議員、筱岡県議の合同報告会に出席しました。次いで18日は富山県柔道整復師会の設立百周年記念式典に出席の後、射水市小杉地区で14回目のミニ対話集会、高岡市の嶋川市議の市政報告会党南砺市連の合同国政報告会と出席、挨拶する機会を得ました。開けて19日(月)には、党井波支部の皆さんが上京下さり、小渕優子組織運動本部長との面談、野上・堂故先生と私も交えての懇談会と、久しぶりの国会訪問に対応することができました。

 本21日(水)、薗浦衆議院議員が、政治資金パーティの収入の過小記載問題で離党・辞職しました。臨時国会での3人の閣僚の辞任に引き続き、党中央の一員として、国民の皆様、また、地方組織で支えて頂いている方々に申し訳なく思います。緊張感を持って襟を正し、政策本位で頑張っていくよう自戒しています。

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