国政報告(第678号)

 6月第1週、会期末まで約2週間となり、参議院で重要法案の審議を巡り、緊張感が高まっています。入国管理法改正法案、防衛予算確保法案の2本の扱いを巡り、与野党の対立が深まり、野上参院国対委員長も連日ご苦労されています。

 一方、衆議院は内閣提出案件の処理が概ね終了し、参議院で日程の余裕のある委員会に向けて、議員立法の処理が続いています。もちろん、各会派の足並みが揃うことが大前提で、立法趣旨など納得できる内容に仕上げなければなりません。今国会では、私は3本の議員立法に携わり、与野党様々な議員に説明に伺いましたが、成立に漕ぎ着けたのは1本に留まりそうです。トラック運転手の働き方改革を支援する貨物自動車運送事業法の改正案は、1日(木)の衆院本会議で参院に送付できました。一方、選挙運動規制を見直す公職選挙法と、文部科学委員会で成立を目指した青少年自然体験推進法案は関係者の納得が得られず、断念することになりました。特に、後者は昨年秋から党の法案責任者(PT座長)を仰せつかり、委員会運営の協議の中で、何とか最終盤で野党の検討のテーブルに乗せたものの、まとまりませんでした。教員の働き方改革が種々検討されている状況下で教員の負担増を如何に避けるか、法文上の対応が不十分でした。週末、この経緯を思い返してみて、法案を巡る外部環境や根回し対象の取り方など、まだまだ学ぶ事があるものだと反省しつつ、捲土重来を自分に言い聞かせた次第です。

 先々週の週末に戻って、5月28日(日)地元で県主催の「森の祭典」に参加した後、党県連大会に出席しました。終了後、射水市大門砺波南砺市福野小矢部高岡市福岡の5支部の総会に順次回って挨拶しました。先週3日(土)は朝に高岡市で西日本鉄道OB会総会、夕刻に田中南砺市長の後援会総会に出席しました。

 地元から東京への訪問も相次ぎ、30日(火)は県農業会議と砺波市建設業協会の皆様と懇談し、31日(水)は新田知事、山本県議会議長、奥野副議長と党の県選出国会議員との間で、来年度に向けての県要望を受けて意見交換しました。私からは、次代の富山県を支える主力資源として立山山麓での地熱開発に粘り強く挑戦すること、国の新たな支援スキームを活かして氷見線・城端線の再生策を早急にまとめること、郷土芸能部が気を吐く県立平高校の生徒の県外募集を地元要望に沿って実施すること、の3点で発言しました。

 例年、6月は新年度予算概算要求に向けて、「骨太の方針」など政策を方向付ける文書を政府・与党間でまとめていく時期です。これに先立ち、2日(金)、額賀党財政健全化推進本部長ほか皆さんに同行し、官邸に岸田総理を訪ね、前号で触れた報告書を提出しました。防衛政策、少子化対策など強化のための歳出増が想定されますが、財源の裏付けの検討もしっかり進むよう注視していきます。

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