11日(月)、東日本大震災から13年目を迎えました。地震、津波に原子力発電所事故が重なり、復旧・復興に長期を要する災害となりました。その後も、熊本地震、北海道胆振東部地震など各地で地震に伴う被害が続いています。今年元旦には能登半島地震により能登地域では未だ避難者1万人、断水1万7千戸とご苦労されています。私の地元も液状化という厄介な現象が復興を妨げています。改めて、事前防災・国土強靭化の大切さを痛感します。
折しも私が事務局長を務める党東日本大震災復興加速化本部では、根本本部長を中心に、被災地復興のために目下取り組むべき事項を議論し、公明党さんと一緒に与党第12次提言として、6日(水)夕刻、官邸にて岸田総理、土屋復興相、齋藤経産相、伊藤環境相に申し入れを行いました。今回のポイントは5点です。
第一に、昨年8月から海洋放出を開始した東京電力福島第一原発のALPS処理水について、緊張感を持って安全確保に万全を期すとともに、風評被害の抑制や漁業者支援に取り組むこと。第二に、昨年6月に創設された特定帰還居住区域制度により、帰還困難区域内で希望する住民の帰還が実現するよう計画認定やインフラ整備等を進めること。また、周囲への立ち入り制限の緩和を行うなど、今後の住民の活動のあり方について検討を深めること。第三に、中間貯蔵施設に集約した除去土壌について、「再生利用基準」等の策定に向けた技術的な検討や、再生利用先の創出等に関して政府一体となった体制整備に向けた取り組みを進めること。第四に、昨春スタートした福島国際研究教育機構(F-REI)の施設整備、研究環境の充実、国内外の優秀な研究者の参画を進めること。第五に、折り返し点を迎えた第2期復興創生期間(令和3-7年度)について、足元の状況を把握し、必要な施策の見直しを行うこと。以上です。
提言を受けて政府も復興の基本方針見直し作業を進めており、7日(木)の党加速化本部で説明を受け、了承しました。処理水の海洋放出が始まり、帰還を希望する住民すべてが故郷に戻ることができる段階となりましたが、土壌の処理、立ち入り制限されている山林の扱い、そして事故を起こした原発の廃炉へとまだまだ長い道のりです。併せて、F-REI、イノベーション・コースト等による浜通りの地域再生も果たさねばと、決意を新たにしています。
一方、通常国会は予算審議が参院に移り、衆院の各常任委員会では8日(金)を中心に大臣所信を聴取し、今週からは質疑、法案審議へと進みます。私が国対で担当している内閣提出法案の本会議上程も、今週から順次進めます。党政調では、6日に鉄道調査会地方鉄道PTにて、新法により進んでいるローカル鉄道再構築の動きを取り上げ、氷見線・城端線の計画認定についても紹介しました。次号では、党大会や党刷新本部の動きも報告したいと思います。