国政報告

国政報告(第619号)

 新年度に入り、地元では3日(日)、高岡市の平米小学校と定塚小学校が統合した高陵小学校の開校式がありました。先週の閉校式は、それぞれ百年以上の伝統を持つ学び舎が歴史を終える寂しさがありましたが、今度は新たな校旗、校歌の下、歩み始める意気込みと期待を強く感じました。「ともだちのうた」と題する新校歌には校名や地域が無く、人間を大切にする歌詞と現代的な曲調で、児童の皆さんにとっても新鮮な応援歌となるものと思います。

 1日(金)の夕刻、奈良市にて「2020年以降の経済社会構想会議」を開催しました。平成28年、小泉進次郎議員始め当時の党内若手有志議員で立ち上げた勉強会が元になったこの集まりも7年目を迎え、初の地方開催を試みました。メンバーの議員が15人参加し、奈良県選出の佐藤啓参議院議員の支援者を中心に、約50人の若い世代の方々を交えて意見交換しました。テーマは、「2030年を目指して我々は何をすべきか」で、これまで「人生100年時代」の社会保障、国会改革、外交など勉強、発信してきた私たちが、さらに未来にどう立ち向かっていくか、想いを語り合いました。私は最年長ということもあって、「会長」を務めさせて頂いていますが、40歳代が主力の皆さんの問題提起・政策実現への意欲に、いつも啓発されています。併せて、奈良は万葉集ゆかりの地であり、挨拶の中で、「あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり」(巻三、328番)を朗唱しました。会議は、事務局で準備したアプリ「slido」が潤滑油の役割を果たし、奈良の出席者の皆さんも積極的に発言されて地方創生、環境、政治改革などを論点に盛り上がりました。感謝の想いを込めて、締めのご挨拶では、「しき島の 大和の国は 言霊の 幸はふ国ぞ ま幸きくありこそ」(巻十三、3254番)を朗唱し、感謝に代えました。

 思い起こすと、奈良には大学卒業を前にした年末に旅し、明日香の古京の跡も散策しました。今回は冒頭に詠んだ万葉集の通り、桜が満開の時節で、後ろ髪を引かれながら、北陸路を急ぎました。

 内政外交は、緊張感ある展開が続いています。ウクライナでは、ロシア軍がキーウ周辺からは撤退したものの、東部地域への攻撃を強めています。トルコ等が仲介する低背の交渉が続いているものの、ロシア軍の動向には油断は禁物で、引き続き、国際社会が一致して撤兵を求めるべきと思います。コロナウイルスは、第6波が収まる一方、新たな感染拡大の芽も見られ、3回目のワクチン接種が急がれます。幸い、高齢者の8割強、全人口の4割強が接種を済ませており、重症化リスクを下げながら、感染予防と社会経済が両立するよう、対策をシフトしていくべきと考えます。さらに、原油価格や物価の高騰等への緊急経済対策の策定に党としても意見しつつ、私も通常国会の後半を持ち場で頑張っていく所存です。

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国政報告(第618号)

 年度末を迎え、東京は桜が満開の「花曇り」です。この週末は、26日(土)の県高岡児童相談所の竣工式を始め、久しぶりに多様な行事に出席しました。児童相談所は県西部6市を管轄しており、近年、児童を巡る様々な事案が発生している事から、機能の重要性が認識されています。従前の施設は市街地内で狭隘であったことから、移転新築されたもので、時宜を得たものと思います。

 同日、高岡市の旧石堤小学校が公民館に再整備され、開館式が行われました。27日(日)には市立平米小学校定塚小学校の閉校式が、在校生や地域の皆さんの出席の下、各々催され、角田市長、坂林議長ほか関係の皆さんと出席しました。市内の小学校の統合計画が住民の皆さんの深い理解の下に進捗する中、施設の有効活用と併せ、より良い教育の実現を祈念します。平米・定塚の2校は統合され、来週、高陵小学校としてスタートします。両校の百年以上に及ぶ素晴らしい伝統を生かし、新たな校風が築かれるよう願います。

 党活動については、26日に南砺市福光支部総会27日に同市福野地区での第4回対話集会に出席しました。今回の語り合いは、女性活躍や地方創生について、私との質疑応答のみならず、出席者の皆さんの間でも意見交換が弾みました。出席の武田県議、安達県議始め市議の皆さんとともに、「考えるヒント」も多く頂きました。男女共同参画も、平等を実現する視点のみならず、個々の想いや願いも踏まえ、多様性がある「男女対等」の視点で取り組んでは、との問題提起がありました。また、学校生活では、生徒会など男女の差なく意見を出し合って活動しているのに、地域社会の各種団体では役員構成など男女差があり、女性の意見のウエイトが下がることが、女性の都会への流出の一因になっているのでは、との指摘も新鮮に受け止めました。引き続き、月一回の対話を心掛けます。

 一方、週明けの29日(火)朝、岸田総理から各閣僚に対し、原油価格や物価の高騰について、緊急対策を来月末までに取りまとめるよう指示がなされました。対策の柱は、原油高騰対策、穀物・水産物の価格上昇対策、中小企業の資金繰り支援、困窮する方々への生活支援の4つです。新型コロナウイルスの感染やロシアのウクライナ侵攻が内外の経済社会活動に様々な制約を及ぼし、為替・金利などにも注意すべき状況が生まれています。有効な対策を打つべく、党でも政務調査会で議論が進むものと思います。

 前号でも触れたとおり、23日(水)夕刻、リモート形式でウクライナのゼレンスキー大統領の国会演説があり、第2会場で拝聴しました。我が国のこれまでの支援に感謝され、アジア諸国や国際機関への働きかけなど、引き続きの協力の要請がありました。武力による他国の主権侵害を許さない立場を堅持し、一刻も早い事態の収拾を目指し、粘り強く取り組むことが大切と痛感しました。

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国政報告(第617号)

 16日(水)の深夜、宿舎で小さな揺れを感じ、テレビのスイッチを入れてしばらくして、大きな揺れがやってきました。建物の10階のため、10分位は続いたと思います。東北では震度6を観測した地点もあり、自分には東日本大震災以来の体験でした。東北新幹線の脱線など、被災された皆様にお見舞い申し上げ、早期復旧を祈ります。この影響で火力発電所が運転を見合わせる中、昨22日(火)は関東地方がみぞれ模様の寒い日となり、電力需給がひっ迫、政府から警報が出る事態となりました。11年前を思い出させる節電の呼び掛けで、何とか大規模停電は避けられました。東日本では、柏崎刈羽、東海、女川と、3つの原子力発電所が原子力規制委員会の審査を終えていますが、関連工事や地元同意手続きが終わっていません。再生エネルギーだけでは需要を十分に賄い切れず、エネルギーミックスをどう構成するか、課題が浮き彫りになりました。

 地震・電力不足に、前号からのコロナウイルス、ロシアのウクライナ侵攻と、内政・外交ともに予期せぬ事態が続きます。政府・与党として、まずは間違いない対応を取る事が求められます。幸い、新年度予算は22日に参院本会議で可決・成立しており、燃料高騰など物価動向にも注意しながら経済を運営していく必要があります。

 私自身は、筆頭理事を務める衆院文部科学委員会で順次審議を進めています。本23日(水)、博物館法の質疑を終え、全会一致で可決しました。制定以来70年ぶりの大改正で、民間運営の施設も法に規定する博物館として登録できるよう制度を改正するものです。博物館が社会教育施設として、また、文化芸術の振興や地域の活性化の拠点として多様な役割を果たすよう、条文上明らかにしています。委員会では、本改正を契機に、博物館の運営が人材面、財政面を含め、より良いものになれば、との質問がなされました。

 先週16日(水)には、衆院災害対策特別委員会で、議員立法としてこの冬関わってきた豪雪地帯対策特別措置法の改正案を全会一致での委員長提案に漕ぎ着けました。本改正については、これまで何度か報告してきましたが、とりわけ、豪雪地帯対策の理念として「克雪・利雪・親雪」が法文に書き込まれた事は、個人的に感慨深いです。この3理念は、私が北海道開発庁に勤務していた約35年前、「ふゆトピア」というネーミングで雪対策を進めていた頃から関係者が唱えていたものです。除排雪だけではなく、雪のプラスの価値を見出し、資源として利用し、さらには、雪に親しむことで、北国の文化振興にもつなげようという思いが込められています。併せて、学生時代に雪の研究者であった中谷宇吉郎博士の随筆に親しみ、北海道勤務のご縁を頂いた立場で、今回の法改正に関われたことを嬉しく思っています。今日はこれから、ウクライナのゼレンスキー大統領の国会演説を聴きます。次号で報告します。

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国政報告(第616号)

 春らしい暖かな日々が訪れ、先週の週末は富山でも根雪が殆ど無くなっていました。13日(日)に党大会があり、地元にはワンタッチで、東京での毎日が続いています。

 党大会での岸田総裁の演説は、国政の現状を端的にとらえ、7月の参議院選挙に向けて意識を高める内容でした。本号は演説に即して綴ります。目下、最重要課題は、ロシアのウクライナへの侵攻と新型コロナウイルス・オミクロン株です。前者については、一刻も早くロシアが撤兵するよう、国際社会と協調・連帯し、制裁を含めて働きかけを強めます。併せて、このような事態が起こり得る現実を踏まえ、①我が国の防衛体制の見直し、②日米同盟の強化、③国連改革を含めた国際秩序の再構築、の3点に取り組みます。コロナについては、首都圏を始め感染状況に落ち着きが見られ、21日(月)までのまん延防止等重点措置の扱いも含め、出口を目指して行きます。さらに、ウィズコロナへの移行を図るべく、ワクチン接種、経口薬の確保、医療提供体制の維持に努めていきます。その際、私とすれば、4回目の接種には国産ワクチンを使用することで、将来に向けて国産ワクチンの開発能力を確保すべきと考えます。

 また、現下の原油、原材料、食材等の価格高騰に注意し、対応を強化します。元売り各社への補助金支給でガソリン価格を172円に維持し、エネルギーの安定供給を確保する方策を講じていきます。その上で、「分配と成長の好循環」の実現に向けて、春季労使交渉における賃上げを後押しし、その成果を家計における子育ての充実など消費の拡大につなげ、サイクルを回していきます。

 最後は賃上げを可能とする持続可能で力強い経済成長を実現させることです。このため、デジタル化(DX)、グリーン化(GX)、「人への投資」を柱に、真の地方創生の実現も含め、成長戦略を具体化すべきです。特に、日本経済の心臓部である先端技術への投資を積極化するとし、重点分野として、AI(人工知能)、量子技術、バイオが掲げられています。「新しい資本主義」も具体的な施策に落とし込む必要があります。総裁演説では、子育て問題や環境問題などの社会課題を解決する若者の志ある社会的起業に着目されました。新たな官民連携の形として、こうした取り組みを全面的にサポートするとのこと、党政務調査会で社会的事業推進特別委員長としてこの分野に取り組んでいる立場から、嬉しく聴きました。

 憲法改正については、4項目を示し、「今こそ」と意気込みを示されました。早期に1項目に絞って憲法調査会の議論を進めるべきでは、と考えます。岸田総裁は、以上のような見取り図を示した上で、参議院選挙の勝利に向け、自公両党の連携も含め、党員の一致結束を求め、演説を締めくくられました。以上、ご紹介し、自分も担当分野で精進していく事を誓い、今週の国政報告とします。

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国政報告(第615号)

 3月に入り、週末の寒波で今冬の雪も終われば、と思っています。豪雪法改正案を検討してきた2月中、近年に珍しく、何度も寒波が襲来し、思わぬ除雪作業などご苦労が多かったと思います。4日(金)の党総務会、7日(月)の与党政策責任者会議を経て、衆院災害対策特別委員長の提案により、年度内成立を目指します。

 週末の5日(土)、党砺波市連女性部総会の後、南砺市井口支部の総会に出席し、国政報告の機会を頂きました。現下の内政・外交は、オミクロン株によるコロナウイルス感染の第6波とロシアのウクライナ侵攻の二つの課題に直面しています。昨年秋に発足した岸田政権は、「新しい資本主義」、「デジタル田園都市国家構想」など、目玉政策の柱の具体化を図りたいところですが、まずは2課題への対応が最優先となっています。コロナに対しては、3回目のワクチン接種の促進(現状、3千万回の実績)、飲み薬の配置、医療体制の整備といった対策を組み合わせて対応しています。感染者が若年層にシフトし、重症者の割合が小さいといったウイルス特性の変化も踏まえ、入国者制限措置の緩和、まん延防止等重点措置の解除など、社会経済活動とのバランスに腐心しています。ウクライナ問題については、国際社会と歩調を合わせ、ロシアの侵略行為を非難し、経済制裁を発動しました。原子力発電所への攻撃など看過できない動きもあり、早期の停戦、撤退が強く望まれます。一方、我が国として、原油高や制裁措置に伴うロシア産水産物、木材、アルミ合金の供給減といった影響も覚悟しなければなりません。燃油高騰については、最大25円/Lまで国が元売り各社に支払い、末端価格を抑制する旨、4日に発表されています。

 一方、新年度予算案は順調に審議が進み、23日(水)までに参院で議決・成立の見込みです。足元の国税収入の上振れで、新年度の地方財政は赤字地方債である臨時財政対策債の発行額が大幅に抑制されるなど、自治体の財政運営に大いに寄与する編成となっています。利賀ダムの事業が前進し、金沢・敦賀間の北陸新幹線も、令和6年春の開業を目指し、建設が計画通りに進捗しています。東海北陸自動車道の四車線化事業も県内で残っていた福野・福光間の事業化も発表され、基幹的社会資本の整備は着実に進んでいます。国全体としては、上記の2課題を乗り越え、デジタル化、グリーン化(脱炭素化)を柱に、経済を安定的成長軌道に乗せ、財政健全化を図る事で努力していかなければならない、と話した次第です。

 5日には、野上先生と砺波市でチューリップ栽培のスマート農業化と種モミ生産の効率化を目指す現場を訪問し、県花卉球根組合の石田組合長JAとなみ野の佐野組合長から意気込みを伺いました。野上農政の実績をさらに実らせるべく、私たちも頑張っていきます。

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国政報告(第614号)

 2月24日(木)、ロシアがウクライナに侵攻しました。次第に緊張が高まる中、欧米諸国も含め、ロシアとの外交交渉により侵攻が回避できないかとの期待がありました。いかなる理由があっても、ある国が他国の主権・国民・領土を侵す行為は許されません。ロシアは侵攻を中止すべきであり、我が国を含め、各国の抗議・制裁は当然と思います。岸田総理も、経済協力や北方領土交渉の動きは見合わせ、欧米諸国に同調してロシアに対する制裁を発動する意向を表明しています。28日(月)現在、ウクライナ・ロシア間で停戦交渉が持たれる事となり、平和の回復が望まれます。衆議院本会議でも、侵略を非難し、即時撤収を求める決議がなされました。

 先週の地元は、23日(水)まで降り続いた雪が収まり、その後の寒気の緩みで融雪が顕著に進み、穏やかな週末となりました。26日(土)は氷見市論田地区で第3回ミニ対話集会を開催し、薮田県議、嶋田・上坊寺市議にも参加頂きました。国の重要無形民俗文化財となっている地域の伝統工芸である「藤箕(ふじみ)」の製作技術の後代への継承への支援策、国道415号の県境区間の整備など貴重なご意見を頂きました。27日(日)は党石黒支部(南砺市福光地域)の定時総会に出席し、田中市長、中段市議とともに挨拶しました。いずれでも、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの第6波を心配する声を聴きました。燃油価格高騰を含め、国民の安心・安全の基盤を守る内政・外交上の対応が求められていると痛感しました。

 国会は、予算案審議の舞台が参議院に移り、衆院では25日に文部科学委員会が開かれ、末松文科大臣と堀内東京オリンピック・パラリンピック担当大臣の挨拶と新年度文科省予算の概要を聴取しました。明3月2日(水)、一般質疑を5時間行う予定です。本会議も順次開催され、内閣提出法案の趣旨説明・質疑を実施します。この間、党政務調査会でも審議が続いており、25日(金)には総務部会で、前号でも触れた電気通信事業法案が了承されました。利用者情報を外部に送信することを利用者に確認する義務付けの対象範囲を絞ることとし、その基準も、経済団体や事業者団体とよく協議することで、調整がつきました。利用者保護と通信事業の発展との調和を図るべき分野であり、今後の運用も注視していく必要があります。 財政健全化推進本部では、24日に経済成長のための歳出改革と社会保障改革をテーマに議論しました。民間の活動を活発化し、成長を促す分野への集中的な投資の必要性、また、受益と負担のバランスの取れた社会保障制度の構築が大切との認識を深めました。

 国際情勢の緊迫もあって、原油価格の今後の動きが懸念されます。28日には、トラック議連として全日本トラック協会とともに萩生田経済産業大臣松野官房長官に面会し対策充実を求めました。今後、社会経済に悪影響が出ないよう、注視していきます。

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国政報告(第613号)

 2月も下旬に入りましたが、今年は列島上空に度々寒気が流入し、富山では雪が降っては融ける繰り返しになっています。北日本では積雪が深くなり、除排雪に苦労されているようです。お見舞いを申し上げつつ、今週の寒波が最後になれば、と念じています。

 コロナウイルスの第6波は、東京都でも感染者数のピークアウトの兆しが鮮明ですが、依然として高水準で、重症者については今しばらく増えるようです。富山県は一進一退の現状で、このため先週末に予定されていた行事が幾つも中止されました。20日(日)の午後、氷見青年会議所の新年度式典には出席が叶い、三ノ宮理事長の、コロナで大きな影響を受けている地域社会を活力ある持続可能なものとする強い志ある挨拶に感銘を受けました。

 コロナへの対応策の核は、3回目のワクチン接種、経口薬の配置、医療資源の確保で感染を抑止し、社会経済活動への影響を最小限に留める事だと考えます。富山県でも接種率が15%を超え、高齢者を中心に精力的に取り組んで頂いており、来月には免疫効果の発現が期待されます。20日(日)をもって、沖縄県や山口県のまん延防止等重点措置が解除され、「ウィズ・コロナ」で社会経済を回す試みが始まりました。富山県は重点措置を申請せずに感染防止の努力を続けています。一方、売り上げの落ち込みに苦しむ飲食店等に対し、県の単独事業として個人事業主には10万円、法人には20万円を支給する旨、発表されました。19日(土)には石川・富山両県の酒販組合役員の方々から現下の窮状を伺った所でもあり、県の決定は良かったと思います。国でも雇用調整助成金の特例措置を5月末まで2か月延長する方針であり、ガソリン高騰対策も含め、経済の状況に即してきめ細かい対応を続けるべきだと思います。

 さて、国会は今日(22日(火))の衆院本会議にて、新年度予算案と関連の国税・地方税法案が可決、参院に送付されました。例年に比べ、早いペースで審議が進んでおり、予算の年度内成立も確実となりました。24日(木)からは参院予算委員会での審議が始まり、衆院では各委員会での大臣所信の聴取・質疑から、内閣提出法案の審議へと入っていきます。この間、党政務調査会の各部会では、これら法案の審査が進められており、文科委員会で扱う教員免許更新制廃止法、博物館法、大学ファンド法の3法案は既に了承されています。一方、総務省が提出する電気通信事業法案については、インターネットの検索サイト等を利用する個人のアカウント情報を他者に開示する行為をどの程度規制するか、経済界からの懸念の声もあって、慎重に議論されています。舞台は、私が事務局長を務める情報通信戦略調査会ですが、通信利用者の保護と自由な経済活動との調和を如何に取るか、考えさせられる論点です。海外ではウクライナ情勢が緊迫しており、注意しながらの毎日です。

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国政報告(第612号)

 関東では10日(木)、13日(日)と大雪が心配されましたが、都心では殆ど積もらず、一安心でした。一方、富山など日本海側は今週も降雪が予想されており、今季の累積降雪量はかなり多くなりそうです。途中に雨を挟むので、積雪深はそれほどでもありませんが、用心が必要です。今週も、豪雪地帯特措法の改正案の各党への説明や下協議を進めており、年度末の成立に向け努力しています。

 国会では、衆院予算委員会にて新年度予算案の審議が進み、今週の中央公聴会、分科会を経て、週明けにも採決の環境が整ってくる流れです。目下感染の第6波にある新型コロナウイルスへの対応が主要な論点となっています。ここへ来て、最初に感染が拡大した沖縄・山口・広島で感染者数が落ち着き、東京都でも前週同曜日に対して減少傾向にあります。一方、3回目のワクチン接種は、総理からも「1日当たり百万回」の目標が示され、14日(月)現在で1200万回近くに達しています。自治体の協力も頂きながら、まずは重症化リスクのある高齢者等が今月中に接種を終えるよう、政府が努力しています。オミクロン株は従前のウイルスに比べて重症化する方が少なく、経口薬も順次行き渡っていることから、早期に収束に持ち込み、社会経済活動の再開につなげていきたい所です。一面、小中学校や保育所・幼稚園での感染やクラスター発生が顕著となっており、予防対策の重点分野を移していくことも大切です。また、昨年末に強化された出入国制限の水際対策は、国内での感染状況に鑑み緩和が検討されており、ビジネスの往来や留学生の受け入れも再開が望まれます。

 先週の9日(水)、私が事務局長を務める党の「街の酒屋さんを守る国会議員の会」の緊急総会が開かれました。全国小売酒販政治連盟の吉田会長ほか酒販組合の役員の皆様から、コロナ対策で飲食店の酒類提供等が制限される環境下で、売上の低迷に苦しむ窮状を伺いました。当初は想定しにくかった第6波により、業績回復期待を挫かれ、将来への不安と当面の支援措置の強化を求める切実なお話でした。現状、旅行、宿泊、交通事業に携わる方々など、同じ想いを持っておられるものと思います。社会経済活動に影響する感染拡大がこの第6波で最後となるよう、切に念じ、また、そうなるような総合的な対策と、将来に向けて対面型サービスが成長する施策の立案・展開が望まれます。

 週末の11日(金)、第3選挙区内のトップを切って、党井波支部の総会がありました。例年なら懇談の席も持たれるところ、出席者を絞り、挨拶と議事のみでしたが、それでも党員の皆様に話ができる貴重な機会でした。目を海外に転じると、冬季北京オリンピックや緊迫するウクライナ情勢など「日々又新たなり」です。内政・外交ともに目を凝らし、永田町の動きをお伝えしていきます。

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国政報告(第611号)

 この週末の富山は、立春を過ぎた後の大雪となり、5日(土)、6日(日)、7日(月)と、玄関先の除雪から始まる毎日でした。北海道始め他県でも豪雪状態となり、交通機関の運休や除雪作業中の事故など、豪雪地帯特措法の改正案に対策を盛り込む予定の事案が各地で見受けられました。県内でも事故死があり、お悔やみ申し上げ、併せて雪でご苦労されている方々にお見舞い申し上げます。年度末に向け、法改正にもしっかり取り組みます。この間、6日には茶道裏千家淡交会の高岡青年部の総会があり、コロナウイルスの第6波でお茶会もままならぬ現状でも、SNSの活用など、活動継続の工夫に努めておられることに敬意を表しました。

 さて、前号を綴った後、1月31日(月)の夕刻に第2回ミニ対話集会が開催されました。今回は高岡市の皆さんとリモート方式で行いましたが、まちづくり、米対策、女性活躍、不登校対策、外交など幅広く質問・意見を頂き、政策面でも勉強になりました。途中、通信が途絶することもなく、新たなコミュニケーションの手段としての有効性を実感しました。参加された方々はもとより、集会の進行などお世話下さった市会議員の皆様にも御礼申し上げます。

 国は情報通信の基盤をさらに強化するべく、5G(第5世代)の回線網を全国に張り巡らす方針を立てており、税制面の支援も受けて事業者が積極的に取り組んでいます。大量の情報を高速に、遅延なくやり取りできる事で、今回のようなリモート会議もよりスムーズに、臨場感を持ってできるようになります。一方、このようなネットワークは国境を超え、世界とつながるため、多国籍企業が様々な情報を取得、悪用する可能性も否定できません。岸田内閣でも専任の閣僚を配置した「経済安全保障」分野は、我が国の基幹的な基盤や情報網、知的財産の安全性を確保しようとするものであり、今国会に基本法を提出する準備が進められています。戦後の国際社会は自由貿易を旗印として、経済活動はお互いに自由に行えることを理想としてきましたが、ここへ来て異なる概念が出てきた訳です。

 3日(木)の党情報通信戦略調査会では、総務省が、検索サービスやSNSなど、インターネットを用いて消費者に提供されるサービスを、電気通信事業法により規制する方針について議論されました。消費者がネット上でどのような情報を閲覧したか、という情報を他の事業者に渡すことについて、当人の許諾が必要ではないか、という立場に対し、規制は事業の自由闊達な発展を妨げるのでは、との懸念が示されました。相反する法益を如何に調整していくべきか、新たな政策分野であるだけに、十分な議論が必要です。

 今日(7日)の衆院予算委員会は、コロナ対策の集中審議でした。沖縄県などピークアウトが鮮明な地域も出ていますが、抑止と社会経済活動との調和を念頭に、持ち場で努力していきます。

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国政報告(第610号)

 1月の月末(31日)の月曜日、今日は、夕刻に2回目の対話集会を地元の皆さんとリモートで行うため、それまでの間で国政報告を綴っています。今国会は、補正予算が前年中に成立したため、冒頭から新年度予算が審議されており、2月4日(金)には参考人質疑が設定されるなど、例年より早いペースで審議が進んでいます。主な論点は、コロナウイルス第6波への対応、国土交通省の工事統計の不適切な書き換え問題などです。特にオミクロン株の感染状況を踏まえながら、必要な対策は何か、感染防止と社会経済活動とのバランスをいかに取るかが焦点かと思います。

 内外の感染状況を見ると、これまでを大きく上回る感染者数を記録していますが、重症者の割合は小さく、児童・生徒も含む若年者の感染が目立ちます。ウイルスの特性を踏まえ、政府は濃厚接触者の待機日数を短縮するなど、医療・介護等の現場の負担を軽くする措置を逐次打ち出しています。まん延防止等重点措置が34都道府県に拡大発令されていますが、富山県はここまで1日当たり200人台の感染者数で推移しており、重点措置の申請には至っていません。一方、最初にオミクロン株が拡大した沖縄県は、15日(土)をピークに、この1週間は減少傾向が続いています。海外諸国でも南アフリカ、英国などでピークアウトが見られることから、国内もここ1~2週間がヤマ場ではないかと思います。何とか現状のレベルでの人流抑止策で凌いで、対面型サービス業種への打撃を最小限に留めることができれば、と願っています。一方、3回目のワクチン接種には大きな効果が期待でき、その推進が目下の課題です。今日の発表では接種実績が408万回となり、1日当たり20万回を超える勢いとなってきました。昨年は1日100万回を超えたこともあった訳で、2月の各自治体の取り組みが期待されます。

 先週の27日(木)、私が委員長を務める党政調の社会的事業推進特別委員会の初回会合を開きました。我が国が抱える様々な社会的課題をビジネスベースで解決する事業(ソーシャルビジネス)の現状を把握し、持続的、発展的に普及させていくための方策を検討、提言しようとするものです。福祉、教育、まちづくり、観光、地域交通など、NPO或いは株式会社であっても、利益を目的とせず、公益の実現を担う事業体が各地で活動されています。公益目的でも、「官」ではなく「民」が担うことで、住民サービスの充実や地域活性化を進めることができる分野があるのではないか、これを何らかの施策で応援できないか、議論を深めていきたいと思います。

 週末、地元では29日(土)に党県連支部長・幹事長会議に出席しました。コロナウイルスの影響で予定されていた行事の縮小、取り止めが続いていますが、可能な限り、地域の実情に接し、課題の解決に努めていきます。

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