国政報告

国政報告(第489号)

 先週はお盆休みを頂き、2週間ぶりの報告となります。前号の後、8日(木)は渡辺大臣、浜田副大臣に同行して福島市へ出張し、「第19回原子力災害からの福島復興再生協議会」に出席しました。復興の取り組みの現状を踏まえ、内堀知事ほか自治体、議会、各種団体の皆さんから多様な意見が出され、政府側から分担して回答しました。私は、自治体職員の応援派遣、有害鳥獣対策、復興五輪の取り組みについて現状を説明しました。

 9日(金)の夕刻、とやま呉西圏域企業交流交歓会の懇親会に出席し、県西部6市の市長さん方のPRを聴き、首都圏を中心とする企業人の方々と交流させてもらいました。10日(土)からは事実上のお盆休みとなり、15日(木)が在京当番日となったため、東京の武道館での戦没者追悼式典に出席し、黙祷を捧げました。

 16日(金)は富山に戻り、恒例の県立高岡高校同窓会総会に会長として出席しました。今年は私の卒業年次(高校31回)が幹事となっての運営で、室谷実行委員長ほか100人近くの同級生が県外からも参加して盛り上げてくれました。来年を還暦に控えた(私は1月生まれで再来年になります)懐かしい仲間たちの心意気に、感謝々々です。17日(土)には高岡市立志貴野中学校の同級生有志の集まりもあり、冒頭に出席しました。中学・高校と40年以上前の時間にタイム・スリップしたお盆らしい2日間でした。

 18日(日)、4年に1度開催の「南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ2019」の開会式で挨拶し、党県第三選挙区支部県議団の皆さんとの夕食懇談会を終えて、19日(月)朝に上京し、復興庁での公務、議員会館での政務が再始動となりました。

 まずは20日(火)の正午、鈴木忠志監督が中心となって開催される国際的な舞台芸術の祭典、第9回シアター・オリンピックスの開幕式に出席しました。今回は日本(南砺市利賀、黒部)とロシア(サンクトペテルブルク)の共同開催で、富山では23日(金)から1か月間、世界各国の多彩な演劇が上演されます。柴山文科大臣、宮腰大臣、野上官房副長官、ロシア側のステパノフ文科次官、フォーキン監督など各界の多彩な顔ぶれで、幕開けをお祝いしました。

 21日(水)は北陸地方開発促進協議会、中部縦貫道期成同盟会、党県連の常任顧問会議に出席したほか、復興庁の在京大使館訪問活動の一環としてカナダ大使館に伺い、イアン・バーニー大使にこれまでの支援への御礼と併せ、復興の現状を説明しました。これに先立ち、副大臣室を福島県の伊澤双葉町長、長谷川(一社)ONE福島代表理事が訪問され、町の現状を国内外に正確に発信する目的でYouTube上に立ち上げた「双葉町公式チャンネル」(From Futaba)を紹介頂きました。このホームページからもリンクを張りますので、ぜひ一度ご覧下さい。

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国政報告(第488号)

 8月7日(水)、旧暦の七夕の今日に、小泉進次郎代議士の結婚という、ビッグニュースに接することになりました。何も知らなかったところに、今日の午後、復興庁で執務中に秘書官からネットに「小泉代議士が官邸に結婚報告に」とのニュースが流れていると伝えられ、お相手は滝川クリステルさんとのこと、ただただびっくりするばかりでした。小泉さんに直近で会ったのは、先月29日(月)の北日本新聞社の講演会ですが、まったく徴候は無く、もっといえば、遡っても思い当たる節は何もありません。絶えず脚光を浴びているお二人だけに、報道の通り、誰も知らないままに今日を迎えたのだろうと思います。

 夕方、地元紙から感想を聞かれ、昨年、全国紙のインタビューで、「小泉代議士の課題は結婚して家族を持つこと」と答えた事を思い出し、「人生の階段を一つ昇る大きな前進であり、お祝いします」としました。報道では、来年初めにはお子さんが誕生の予定とのこと、月並みですが良き家庭を築いて頂き、その経験を国政に生かして欲しいと願うものです。

 さて、先週は1日(木)に臨時国会が召集され、1か月半ぶりに本会議に臨み、東海北陸道・東海環状道路の期成同盟会で早期四車線化の実現を願って挨拶しました。夜に地元に戻り、2日(金)は綿貫民輔先生が会長を務められる利賀ダム建設促進期成同盟会に出席しました。3日(土)の朝、新高岡駅から新幹線に乗り、大宮経由で4時間強かかって青森県八戸市に出向き、全国山鉾屋台保存連合会総会に先立つ交流懇親会に出席しました。地元八戸の三社大祭に併せての開催で、午後からは巡行行列を見学しました。幼稚園・保育園児から高齢者まで、男性も女性も役割を持って行列に参加されており、祭りを支える地域力の拡がりに強い感銘を受けました。獅子舞ならぬ虎舞や、動力仕掛けの大舞台の迫力にも、祭りの強い個性を感じました。交流懇親会には、地元選出の大島衆議院議長や小林八戸市長も参加され、私も復興副大臣として祝辞を述べる機会を頂きました。「ハード施設の復興から心の復興へ」とまさに地域を導く素晴らしいお祭りでした。

 4日(日)朝に八戸を発ち、新幹線で富山に戻って、夜は筱岡貞郎県議の副議長就任祝賀会に出席し、5日(月)は国会閉会のための本会議に出席のため、東京に日帰りで出向きました。6日(火)早朝、高岡で実践倫理宏正会の平和祈念朝起き会に出て再び上京し、復興庁で福島県双葉郡町村会・議長会の皆様の要望を出張中の渡辺大臣に代わってお受けしました。復興庁の後継組織を巡る与党の第8次提言が5日に安倍総理に提出されたことを受け、現行の、政治がリーダーシップを持って各省庁に横串を刺す体制を存続するように、とのご要望を踏まえ、年内の結論に向け、努力して行きます。

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国政報告(第487号)

 7月最終の31日(水)で全国が梅雨明けとなり、東北でも35度を超える猛暑となっています。8月1日(木)からは、参院選後の臨時国会(第199国会)が5日(月)までの会期で開かれ、新しい参議院議長・副議長が選出される予定です。

 先週の25日(木)に党の東日本大震災復興加速化本部の幹部会が開かれ、副大臣として陪席しました。与党の第8次提言について議論され、とりわけ令和2年度末に設置期限を迎える復興庁の後継組織の在り方が焦点でした。翌26日(金)の本部会合を経て、現行の通り、「内閣総理大臣を長とし、事務を統括する復興大臣を置く、各省より一段高い位置づけ」を維持するよう提言されることに決しました。政府としては、この自公両党共同の提言を受けて最終的な方針を固める段取りとなります。

 ともあれ、現復興庁としては、この夏の概算要求が最後となるため、地震・津波被災地域ではハードの復旧事業を完了させるべく、個々の箇所について詰めの作業を進めています。福島県浜通り地方など原子力災害被災地域については、復興を一歩でも前進させるべく課題解決を心掛けています。そんな中、この一週間は東北へ3回出張してきました。

 まずは26日に宮城県に出向きました。東北大学災害科学国際研究所にて邑本俊亮教授(高岡市出身)に心理学の見地から避難行動を促す方策の研究について伺い、次いで名取市の閖上地区で、山田市長に義務教育学校商業施設(かわまちてらす)みちのく潮風トレイル名取トレイルセンターなど整備された施設を案内頂きました。山元町の新築成った役場庁舎に齋藤町長をお訪ねし町内の農業基盤道路の復旧事業箇所を案内頂いた後、丸森町の除染土壌等の仮置場に伺い、その処理という解決すべき課題を心に刻みました。

 27日(土)は岩手県釜石市に伺いました。今秋のラグビーワールドカップ本戦を前に、鵜住居復興スタジアムにて、森元総理、鈴木五輪相、達増知事、野田市長ほか皆さんと日本代表対フィジー代表の試合を観戦しました。34対21で日本が勝利しましたが、約1万3千人の観客が訪れ、復興を実感させる盛り上がりでした。最後に31日、岩手県に再度伺いました。陸前高田市にて戸羽市長に同行頂き、高田松原に9月22日(日)オープン予定の震災伝承施設と道の駅を見た後、大船渡市にて戸田市長に商業エリア(キャッセン大船渡)を案内頂き、漁業・水産加工業の復興に携わる鎌田水産(株)の鎌田仁社長から漁獲、労働力、販路など幅広く現状と課題を聴かせてもらいました。

 この間、富山では29日(月)に北日本新聞社主催で小泉進次郎代議士と対談し、参院選の感想、2020会議の取り組み、今後の政治への想いなど語り合いました。まさに盛り沢山の一週間でした。

(追記)残念ながら、富山県でも豚コレラに感染した野生イノシシが発見されました。県の感染防止対策等の取り組みを農林水産省など国の立場でも応援するよう努めていきます。

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国政報告(第486号)

 参院選が終わって、遅れ気味だった梅雨明けが西から宣言されて夏本番のようです。17日(水)からの終盤戦を地元で過ごし、堂故候補の再選の万歳を済ませて21日(日)深夜に上京、週明けからは「平常モード」に戻って議員会館と復興庁の往復です。

 「復興五輪」海外発信プロジェクトの一環で、23日(火)はウルグアイのフェレール大使24日(水)はインドネシアのタスリフ大使と相次いで面会しました。次いで午後から福島に出向き、あづま球場で旧国立競技場炬火台除幕・点火式に出席しました。この炬火台は、昭和39(1964)年の東京オリンピックで使用されたもので、震災復興の支援として平成26年から宮城県石巻市に貸し出されていました。今春から順次、岩手県、福島県で展示され、10月には製造元の埼玉県川口市に「里帰り」する予定です。内堀知事や王貞治さんも出席されてのセレモニーは、生憎の夕立で中止となりましたが、小止みになったところで福島市の小学生による除幕と点火ができました。会場関係者の粋な計らいで、オリンピック開会式の1年前をお祝いできました。その後、王さん、浮島文部科学副大臣、木幡福島市長とご一緒に、来年の本番に向けて改良工事が進む球場を見学して帰京しました。

 さて、前号まで2回続けて「地方創生」という政策の成り立ちを紹介してきましたが、今年は取り組みから5年が経過し、第2期に入ります。そこで、政策の主たるKPI(主要業績評価指標)では地方・東京圏間の転出入数や夫婦子ども数の実績を見ると、均衡を目指した転出入数は相変わらず東京圏への転入超過で改善が見られず、夫婦子ども数の実績も引き続き希望水準を下回っています。このため、政策の目的実現には一層の取り組みの強化が必要な現状です。もちろん地方創生の主役は、各々の地域であり、基礎自治体の創意工夫に依る所が大です。しかし、国全体としても急激な人口減少に歯止めをかけ、都市圏・地方圏を通じて高度空間を有効に利用していくことは重要であり、国の政策の見直し・強化も必要だと思います。少子化対策は、10月の消費税引き上げに伴う幼児教育・保育無償化や高等教育の就学支援新制度により、一定の前進が予定されており、出生率への好影響を期待したいところです。一方、地方圏で若者に就いてもらう「しごと」づくりの面で、特に官庁や大企業の本社機能の移転の実が挙がっていません。私は、民間大企業の地方移転を誘導する政策の強化と併せ、「隗より始めよ」で、文化庁の京都移転に続き、中央省庁の地方移転を改めて積極的に進めるべき、と考えています。参院選後の新たな国政のステージにおいて、今一度「地方創生」を真に実現するための政策提言に自分なりに努力していきます。次号からは、通常ベースに戻って復興庁や国会での活動を報告していきます。

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国政報告(第485号)

 参院選も運動期間が後5日と、終盤戦です。盛り上がりに欠ける雰囲気も感じられる中、この三連休も多くの支援者の皆さんに集会など参加頂いています。一方、天候は「梅雨寒」のような状態が続いており、下旬には夏空を期待したいところです。

 復興庁では、10日(水)に「復興五輪」海外発信プロジェクトの一環としてナミビア大使館に伺いました。今秋、日本で開催されるラグビーワールドカップで、10月13日(日)に釜石鵜住居復興スタジアムにてカナダとの対戦が予定されており、オリパラでは宮古市がホストタウンになっています。ルスウェニョ大使に面会し、復興に対する支援への御礼に併せ、現状を説明しました。

 さて、「地方創生」の前号からの続きです。大都市圏と地方圏の発展の調和を図る国土政策の考え方は以前にも存在しました。これに対し、地方創生は、我が国が直面する人口減少・地方消滅という「静かなる有事」への対応が主眼であり、ターゲットも子育て世代である「若者」です。若者世代に出生率の高い地方圏に居住いただき、良好な子育て環境の下で次世代を一人でも多く育成してもらう。そのために、まずは地方圏に若者の多様な自己実現の欲求を満たす仕事場が必要です。街に人が住むには仕事が必要、よって、「地方創生」=「まち・ひと・しごと創生」となります。

 もちろん、全ての街にあらゆる種類の仕事場を用意することはできません。当然、各々の地域にその地域の特性を生かした仕事があるでしょうし、それを伸ばしていく、或いはより魅力のあるものとしていくことも必要です。例えば、地域の農産物や伝統工芸品の販路を大都市圏、さらには世界に拡大し、消費者の様々なニーズに対応し、品質やデザインを高めていく動きが見られます。

 一方、東京を中心に集中している都市機能、特に官庁や大企業の本社機能が多くの若者を雇用していることも事実です。私の宿舎から議員会館への通勤経路にある地下鉄銀座線の溜池山王駅を行き交う数多くの若者の姿を見ると、正直、ため息が出ます。若者の学びの場である大学が大都市圏に偏って立地していることも、地方圏からの18歳時点での人口流出につながっています。官庁・大企業・大学が首都周辺に一極集中している姿が世界の通例かと言えば、アメリカもドイツも中国もそうではありません。少なくとも国内に数か所の中核都市と言われる拠点があり、機能が分散されている場合が主流でしょう。

 よって、地方創生では、地方圏での魅力ある職場づくり、官庁・大企業本社・大学の分散配置の促進、若者の子育て環境の改善、といった施策を総合的に展開し、主たるKPI(主要業績評価指標)として、地方・東京圏の転出入均衡や夫婦子ども数予定実績の向上を掲げたのです(次号に続く)。

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国政報告(第484号)

 4日(木)に参院選が公示され、21日(日)の投票日まで、17日間の選挙戦に突入しています。4日、7日(日)、10日(水)と在京当番のため上京する以外は、富山で応援活動をしています。良い結果が出せるよう努力します。

 今回の選挙の争点は、大きくとらえれば、平成24年12月の政権復帰以後、6年半の自公連立政権の歩みを対象に、現在の政策路線で良いか、有権者の審判を仰ぐ事だと思います。国が直面する内政・外交の課題は多岐にわたり、私が担当している東日本大震災からの復興もその一分野です。復興の取り組みと被災地の現況や課題については折々報告していますので、この選挙戦中は他の分野について私の意見も述べたいと思います。

 安倍内閣が「地方創生」を政策目標に掲げたのは、平成26年の夏でした。当時、増田寛也元総務大臣の「地方消滅」というレポートが大きな反響を呼んでいました。少子高齢化の進展の下、人口の首都圏への一極集中が進むと、次世代を担う子供たちを産み育てる若い世代が地方圏では少なくなり、過疎地の人口減少にさらに拍車をかけます。まして、東京都の出生率は全国一低く、国全体の人口減少も加速させることになります。2040年には現在の市町村の半数近くが消滅の危機に瀕するとの衝撃的な内容でした。

 私も、平成21年夏の初当選以来、首都圏への一極集中には疑問を感じていました。それ以前の高岡市長時代の素朴な感覚として、自分の街で生まれ育った若い世代が都会に流出し、出入りがマイナスになることに抵抗がありました。もちろん、一人一人には人生選択の自由があり、都会、時には海外に出て、自分の活躍したい分野で大いに羽ばたく事は素晴らしいと思います。それでも中には故郷に愛着を持ってUターンする若者もいてほしい、逆に都会育ちで富山に自分の生きがいを見出して移住する若者もいてほしい。自治体の立場では、それを受け身に願うだけではなく、若者が「自己実現」できる職場を用意する努力が必要だ。一方、国も「国土の均衡ある発展」を促す施策で地方の取り組みを応援してほしい。北海道開発庁という国の国土政策の一端を担う役所で社会人生活を始めた自分の歩みに思いを馳せ、「地方から始まる新しい国のかたち」を描き出す事を国政に携わらせて頂いた際の初心としました。

 しかし、10年前の国政の雰囲気は、日本の再生のためには東京がエンジン役を果たすべきであり、「国土の均衡ある発展」は地方圏への公共投資のバラマキに利用されるだけだ、との論調が大勢でした。規制改革の考え方を国土政策にも適用し、国は地方の自主的な頑張りに自由放任的に委ねれば良く、むしろ、地方分権を徹底し、国の関与を薄めるべきとの考えが主流でした。そこから流れが「地方創生」に代わったのですが、この後は次号で続けます。

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国政報告(第483号)

 通常国会が閉会して一週間、先週末のG20首脳会議に続き、板門店での電撃的な米朝首脳面会など国際情勢も激動する中、明4日(木)は参院選の公示日となります。6日に一度の在京当番日にあたり、富山での出陣式は欠席しますが、5日(金)から応援に注力していきます。梅雨前線が活発化して、南九州では大雨が続いており、大きな被害とならぬよう、念じています。

 先週は、6月27日(木)朝に富山に戻り、令和2年度に向けた地元6市の要望事項を把握すべく、市役所訪問を始めました。東海北陸自動車道の四車線化など地域の骨格となる社会資本整備も残ってはいますが、小中学校の耐震化などはほぼ終了するなど、どちらかといえばハード(施設整備)からソフト(制度要望)に重点が移ってきた印象があります。地元選出議員として地域の要望を共有し、各省庁の対応を確認していきます。28日(金)は在京当番、29日(土)に地元に戻り、高岡地区後援会青年部の国政報告会にて復興庁での取り組み、地方創生や高岡への思いなど話しました。

 30日(日)朝、射水市にて伏木富山港(新湊地区)国際物流ターミナル延伸整備事業完成式典に出席しました。岸壁の延伸により、コンテナ船が2隻同時に接岸・荷役できる体制が整い、船の運航が重なっても沖待ちせずに済む環境が整いました。過去、新潟の出先で課長として整備の青写真を描かれた下司弘之港湾局長が国土交通省を代表して出席、祝辞を述べて頂き、当時を知る者として嬉しい式典でした。お昼に武田慎一県議の県政報告会にて挨拶し、夜は小矢部市で参院選に向けた堂故茂・山田俊男両議員の結集大会に参加しました。7月1日(月)は庄川左岸地区用排水対策促進協議会の総会に出席し、昨年度の国営農地防災事業完工を受けて、附帯県営事業の促進を誓い合いました。

 1日夜に上京し、2-3(火―水)日と福島県に出張し、被災市町村を回りました。初日は飯舘村で子ども園・小学校・中学校が一体的に整備された姿を拝見し、南相馬市では県立小高産業技術高等学校、浪江町では福島水素エネルギー研究フィールドの建設現場特定復興再生拠点として再整備中の「陶芸の杜おおぼり」(大堀相馬焼のセンター)に伺いました。次いで、双葉町の駅前中野地区復興産業拠点の整備現場(既に4社5か所が立地協定締結済)、大熊町大川原地区の役場新庁舎と入居が進む復興公営住宅富岡町の夜ノ森駅周辺の除染・解体状況を順次見て回り、夕刻には県立ふたば未来学園中学校・高等学校の新校舎を見学しました。

 2日目は、冷温停止中で廃炉を検討中の東京電力福島第二原子力発電所を訪問し、富岡町の廃炉国際共同センターを最後に帰京しました。浜通りの復興の進捗状況を確認しつつ、進行中の営みや新たな課題も把握でき、今後の執務に役立てていきます。

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国政報告(第482号)

 梅雨晴れの朝、通常国会の会期末(26日(水))を迎えています。前半のヤマ場の新年度予算や重要法案の審議を終えたのち、後半2か月は「解散があるかないか」が一番の話題で推移したように思います。結局、10月の消費税10%への引き上げの延期はなく、6月末のG20首脳会議の前の解散は好ましくないとの常識的な判断の通りの結果となりました。今回の推移は、政治的な話題に事欠いた在京メディアの政治部が故意に解散の可能性を煽ったことも原因ではないかと思っています。結果、解散への備えができていない野党が「解散は避けたいけれど、姿勢として不信任は表明したい」との動機で、無理に内閣不信任決議案を25日(火)に提出する展開になりました。不信任案を出す以上、「解散は受けて立つ」または「解散で信を問うて欲しい」というのが通常で、今回の野党の動きは「野党の切り札」たる不信任案の価値を貶めたと思います。在京メディアも、視聴者受けの刹那的な姿勢に偏ることなく、政治や行政の本質的な問題に腰を据えて取り組む努力が必要です。

 辛口になった分、政府・与党を顧みると、内閣が不適切と断じざるを得ない報告書を金融審議会WGが取りまとめるのを金融庁の事務方はなぜ止めなかったのか、事態の収拾になぜ迅速に動かなかったのか、防衛省はイージス・アショアの調査報告書の角度のミスをなぜ組織的にチェック・訂正できなかったのか、様々な問題があります。政府統計の誤りも含め、組織の各段階での管理職のマネジメント能力や、全体を俯瞰する視野の不足が問題です。いかに教訓として今後の行政運営に生かすのか、職員研修、人材配置、予算配当など様々な論点があると思います。高齢運転者の引き起こす交通事故、行きずりの他人が犠牲になる殺傷事件など、国として令和の社会の在り様を考えなければならないテーマではないでしょうか。国会は行政府に対するチェック機能を果たす場です。一議員としては、委員会質問の場のみならず、地元有権者の皆様の声を含め、様々な問題を行政に問いかけていく姿勢を大切にするよう自戒します。

 先週の地元では、23日(日)に富山県手をつなぐ育成会の大会川島国県議の友の会南砺市福光吉江地区後援会などに出席しました。国会閉会後の今後は7月21日(日)が投票日の参議院議員選挙の応援活動が主になります。復興庁では、25日朝に23回目の出張として仙台まで半日往復し、5回目となる「東北復興水産加工品展示商談会」の開会式で挨拶しました。発災から8年3か月、地震・津波被災地域ではハードの復興のメドが立ち、心のケアと生業の振興(販路回復・風評払拭など)に重点が移りつつあります。避難解除が進み、本格的な復興のステージに入った原子力災害被災地域とともに、復興庁設置期限(令和2年度末)後の組織・施策の大筋について、年内を目指し、まとめていくよう取り組んでいきます。

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国政報告(第481号)

 通常国会の会期末まで後1週間、今日(19日(水))の午後には久しぶりに党首討論があります。昨18日(火)には本会議があり、参議院の定数を6増やすことに伴い、参議院議員が歳費を自主返納できるようにする(公職選挙法上の寄付に該当させない)法案を可決しました。衆議院の定数については、選挙区間の一票の格差を2倍以内に納める原則で、国勢調査を基にアダムス方式で見直していくルールが確立しましたが、参議院は未だ結論が出ておらず、暫定的に合区方式で凌いでいます。私は地方の立場として、都道府県毎に代表を参議院に送ることができる状況を維持すべきであり、合区は解消すべきとの立場です。しかし、「一票の格差」は憲法に根拠を置く考え方であり、憲法改正無くして抜本的解決は難しい現状です。今回は比例区に特別枠を設け、事実上合区された県の代表を確保しようとするものですが、結果として議員数が増えてしまい、歳費の自主返納で償うのは例外的な姿だと思います。何とか安定的なルールを見出して解決したいものです。

 先週に戻って、13日(木)の夕刻、党の町村の振興を考える会と全国町村会との役員懇談会に出席し、町村会の荒木会長、金森副会長(舟橋村長)ほか皆さんと意見交換しました。14日(金)の昼には党東日本大震災復興加速化本部総会があり、昨年の与党第7次提言のフォローアップと第8次提言に向けた議論がなされました。

 週末の15日(土)は地元で、富山第三選挙区の市議会議員有志の集まりである慶政会で平成21年夏の初当選から10年間の国政での取り組みを振り返って報告しました。「地方から始まる新しい国のかたち」と「射水・小矢部・砺波・南砺・氷見・高岡6市の一体的な発展」という当初の公約は、「地方創生」や「とやま呉西圏域連携中枢都市圏」の取り組みにつながっているように思います。これまでの議員の皆さんのご支援に感謝しつつ、財政再建、地方自治、復興といった政策分野で引き続き努力していく旨、誓いました。この日は北陸新幹線の「かがやき」の新高岡駅停車期成同盟会総会にも出席し、翌16日(日)は在京当番で、17日(月)は再び富山に戻って参議院議員選挙に向けた堂故先生、山田先生の応援活動で地域回りに充てました。

 今国会初めての党首討論は、金融審議会分科会の報告書に端を発した年金問題が主たる論点になりました。夫婦世帯で老後に2千万円必要との試算は千差万別のケースをひとまとめにした誤解を招くものであり、金融庁でも反省して撤回しています。改めて年金制度の成り立ちを国民の皆様に丁寧に説明し、様々なセーフティネットを社会に張っていく国の施策の方向性を明示しなければなりません。ともあれ、7月は参議院選挙を闘いながら、復興庁の職務も果たして行く所存です。

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国政報告(第480号)

 先週は7日(金)の午後、砺波市栴檀山地区の皆さんの国会訪問をお受けした後、地元に戻り、週末は参議院選挙に向けた各種会合に出席しました。8日(土)は党富山県第三選挙区支部総務会松村謙三先生の精神に学ぶ会総会堂故茂第三選挙区支部選挙対策会議第三選挙区支部女性部総会と続きました。堂故先生、山田俊男先生(比例区)にも出席、決意表明頂きました。女性部では国政報告の機会もあり、復興庁にて取り組んでいる現状など話しました。9日(日)は堂故茂選挙対策会議(全県)党氷見市連総会党射水市連総会と続き、その間にNPO法人富山腎友会の総会であいさつしました。参議院選挙に向けて一気に気持ちが高まりました。

 10日(月)が復興庁の在京当番のため、9日夜に上京しましたが、永田町では先週までの「解散風」がぐっと弱まりました。26日(水)までの通常国会の会期延長は無い見通しとなり、月末の大阪でのG20首脳会議に衆議院解散の状態で臨むことが考えにくいことから、「99%」解散は無いとの見方が広まっています。ともかく自分とすれば、復興副大臣の職務をこなしながら、地元で参議院選挙をしっかり戦う7月になりそうです。

 11日(火)には、衆院東日本大震災復興特別委員会が開かれ、先月末の福島県浜通りでの現地調査を踏まえた質疑がありました。避難解除を受けて復興へと踏み出している地域のために必要な教育・医療・介護など機能の充実、営農再開の支援、イノベーション・コースト構想の推進等を巡り、多くの質問を頂きました。一方、被災者の心のケアやコミュニティの形成支援、避難者数の把握、県外避難者に対する支援など「心の復興」について、復興・創生期間後の息長い取り組みを求める声もありました。14日(金)に予定されている党東日本大震災復興加速化本部総会での議論も含め、今後の施策に反映させていきたいと思います。

 さて、政府・与党では、「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太の方針)の取りまとめが進んでいます。小泉内閣以来、民主党政権時を除いて、骨太の方針で次年度の施策を固め、8月末の概算要求・予算編成につないでいくのが常道となっています。私としても、所管の復興分野はもとより、関心のある財政再建、地方創生、情報通信、北海道や沖縄の扱いなど、書きぶりを注視しています。財政再建に向けた取り組みには変更が無く、地方財政についても例年通り、一般財源総額を確保できる内容となっています。

 一方、防衛省のイージス・アショアの秋田県への配備計画を巡る調査内容の誤りや、金融審議会市場ワーキング・グループ報告書で「高齢者世帯が老後の蓄えとして2000万円必要」とされ、年金制度との関係が疑問視された案件など、事務遂行に丁寧さを欠く事案が続いており、心していきます。

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