国政報告

国政報告(第389号)

 関東以西は梅雨明けとなり、暑い毎日が続いています。九州北部の豪雨の被害からの復旧作業も次第に軌道に乗り始めていますが、未だ行方不明の方もあり、改めて被災された皆様方にお見舞い申し上げます。

 先週の報告を綴った後、アイヌ政策推進会議座長代理として、13-4日(木―金)と北海道に出張し、国立博物館など「民族共生象徴空間」として整備する予定の白老町のポロト湖畔に伺い、戸田町長、道の山谷副知事始め皆さんと意見交換させて頂きました。現在は基盤の整備から工事が始まっていて、2020(平成32)年4月24日(金)のオープンまでにハードの施設とソフトの展示内容を完成させるべく、急ピッチで作業を進めなければなりません。折しも、我が国を訪れる海外旅行客が順調に増えており、新千歳空港でも国際線旅客ターミナルの増築も進められています。アイヌ文化の特色を生かし、内外のお客様に親しんで頂ける施設を整備し、初年度から訪問者を年間百万人以上とするべく、関係者一同努力することを誓い合う訪問となりました。アイヌの皆様のご遺骨を保管している北海道大学にも足を運び、名和総長やアイヌ・先住民研究センターの常本センター長にも今後に向けた前向きなお話を伺いました。北海道アイヌ協会の加藤理事長始め関係の皆様とも懇談させて頂き、皆の想いが実を結ぶプロジェクトとなるよう、関係者の一人として強く念じる次第です。

 15日(土)に地元の中川高岡市議の後援会総会に出席し、16日(日)は富山新港で3回目となった「タモリ・カップ」の開会式に出席したのち、新幹線で上京し、18時からの都市対抗野球の応援に駆け付けました。平成16年春まで私が勤務させて頂いた高岡市の伏木海陸運送野球部が、5年ぶり4回目の本戦出場を果たし、東京都代表のJR東日本との対戦となりました。相手の投手は今年のドラフトの注目選手で、残念ながら打ち崩せず、3対0で敗退する結果となりました。それでも、守っては11安打を浴びながらも、要所をファインプレーで締めて失点を抑え、スタンドから大きな拍手を受けたこと、嬉しく思いました。捲土重来を期待します。

 連休明けの18日(火)の夜、東北新幹線にて盛岡へ出向き、翌日は35回目の出張で、釜石市(野田市長)大槌町(平野町長)山田町(佐藤町長)を訪ね、復興の現状とご要望を伺いました。3市町は、三陸沿岸でも津波被害の甚大であった地域で、未だ仮設住宅にお住いの方が千人単位でいらっしゃる状況ですが、いずれも今年度から来年度にかけて恒久住宅への移転の見通しが立ちつつあります。3人の首長さんもそれぞれに「復興から創生へ」の想いを力強く語って頂け、意を強くした次第です。

 福島県浜通りなど、未だ厳しい箇所もあることを踏まえつつ、宮城・岩手の進捗を喜び、更なる前進のための30年度予算の要求へと進んでいきます。

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国政報告(第388号)

 先週末から大量の降雨に見舞われた九州北部の福岡・大分県の災害は亡くなられた方・行方不明の方が50人を超える甚大な被害になっています。ご苦労されている方々にお見舞い申し上げます。激甚災害指定など政府も迅速な対応を取る旨、表明しています。安倍総理も日欧EPAの大枠合意などの外交成果を挙げてG20から帰国され、早速12日(水)に被災地入りとなりました。一方、国会は10日(月)に衆参両院の委員会にて加計学園問題の閉会中審査がテレビ入りで実施され、前川前文部科学次官が参考人招致されました。審議結果についての評価は様々ですが、政府側としては「丁寧に説明する」姿勢を堅持することが肝要と思っています。

 富山では、8日(土)に堂故参議院議員の集会があり、橋本聖子党参議院議員会長の講演を伺いました。都議選惨敗を受けて、党所属国会議員の資質向上を訴えられた上、ご自身の選手経験を踏まえ、オリンピックを目指す選手育成においても人間力の向上を主眼に取り組んでいる事を披露されました。個々の選手には、オリンピックに出た後も人生航路が続く訳で、「どんな人生を過ごすか」という長期的な視野で目標を持たせることが大切だそうです。パラリンピック出場選手の脳波を計測すると、脳のすべての部分をフルに生かしてプレーしており、オリンピック出場選手も大いに見習って能力開発する必要がわかったことなど、私にとっては新鮮で学ばさせられる点が多々あり、充実したあっという間の1時間でした。

 9日(日)朝は、高岡市吉久地区のまちづくり協議会総会に出席し、丸谷会長から重要伝統的建造物群指定に同意する住民の方々が全体の80%を超えた旨、報告がありました。これで、伝建指定に向けた地元要件が整った訳で、実現すれば高岡市では山町筋、金屋に続く3件目となります。地域の皆さんが守ってこられた「さまの子の街並み」の新たな歩みに向け、文化庁の審査に期待しています。このほか、奈田射水市議の後援会総会、選挙区6市の市議会議員の皆さんの慶政会総会にも出席しました。慶政会では、議員が発言する際に留意すべき「六つの「た」」の話を披露しました。伊吹元衆院議長の教えですが、①旅先は要注意、②例え話は危ない、③他人の悪口は要注意、④多数の前でのお話は要注意、⑤正しいと思う意見を述べる時が危ない、⑥立場をわきまえて、の6つの「た」で、様々な失言の原因が説明できるという訳です。①から③までは、先に西川公也先生からも教えて頂いたことがあるのですが、人前で話すときに気を付けるべきポイントを突いていると思います。

 東京では11日(火)に小矢部市の要望・懇談会に出席したほか、富山市・魚津市・黒部市の新年度要望も頂戴し、12日は富山にトンボ帰りで若鶴酒造のウィスキー醸造所再生の記念式典に出席しました。13日(木)からは、アイヌ政策推進会議座長代理として一泊二日で北海道(札幌市、白老町)出張します。次号でまた報告します。

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国政報告(第387号)

 7月に入った途端に、梅雨前線や台風3号の影響で九州北部など各地が激しい豪雨に見舞われ、富山県内でも避難勧告が発令され、土砂災害も発生しています。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げ、早期復旧に努めて参ります。

 7月2日(日)に施行された東京都議会議員選挙では、我が党の議席が57議席から23議席へと大きく減る大敗北となりました。とりわけ先週は、豊田議員の元秘書への暴言や稲田大臣の応援演説の撤回など、国政側の悪材料が続き、今までの最低獲得議席である38をも大きく下回る結果に至りました。党本部の指示により応援させて頂いた葛飾区の舟坂誓夫候補が再選されたのはせめてもの救いであり、お世話になった皆様に御礼申し上げます。

 都議選の惨敗という結果を、党としても真摯に受け止めていますが、改めて国民の皆様との関係において、「しっかりと向き合って」意思疎通していく姿勢が大切であると痛感しています。10日(月)には衆参両院で加計学園獣医学部設置を巡る問題で前川前文部科学次官を参考人招致して閉会中審査を行うことに決まりました。投げ掛けられた疑問を払いのけるかのような対応ではなく、いったんは受け止めて事実をしっかり確認し、丁寧に説明していく姿勢が肝心と思います。政権がスタートして4年半立った「緩み」との指摘もあり、内閣の一員として自らも緊張感を持って臨んでいきます。

 外交面に目を向けると、4日(火)にはまたもや北朝鮮がミサイルを発射し、東アジアの安全保障は引き続き重要な課題であり、一方、EUとのEPA交渉は6日(木)朝、大枠合意したとの報道があるなど、目を離せない情勢です。各省庁の幹部異動人事も発表され、8月末の新年度予算概算要求提出に向け、政策をまとめ上げる時期であり、地元自治体の皆さんも、6日の射水市を最初に、順次上京されます。この7月を大切に過ごしていきます。

 先週末は1日(土)に南砺市福光地区で野上・堂故参議院議員と合同の後援会の設立総会が開かれ、御礼のご挨拶をした後、最終の新幹線で上京しました。2日は宮城県に日帰り出張で、女川町で「カレイ&アイナメ釣り大会」の表彰式で大臣賞をお渡ししました。大震災でいったん休止していた大会を復活させて4年目で年々参加者も増えており、釣舟の数の制約もあるため抽選で80名弱を受け入れている由。自ら参加されて大会を盛り上げられた須田町長や木村議長に駅前のシーパルピア女川、ハマテラスなど新たに整備された商業施設を案内頂き、町外から多くの方々が訪れ、活気に満ちている状況を目の当たりにできました。次いで、石巻市に移動し、亀山市長、丹野議長、大森副議長の案内で6月30日(金)にオープンした「いしのまき元気いちば」を見学しました。運営に当たる後藤社長も市民に喜ばれ、市外の方々にも地場の特産品を求めて頂ける品揃えに努めるなど、力強い抱負を伺いました。大震災からやがて6年4か月、被災地の確かな復興・創生の歩みを着実に応援していきたいと思います。

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国政報告(第386号)

 北陸も梅雨に入り、東京も湿度の高い日が続いています。都議選の投票日を7月2日(日)に控え、政府・与党関係者の問題について週刊誌などで報道が続き、発言撤回も相次いでいます。自分自身の言動を常時コントロールすることは困難ですが、緊張感をもって「常識」の範囲内に留めることや、周囲の危機管理が大切だと思います。ともかく、「オウンゴール」で悔いの残る結果にならないようにと念じつつ、復興庁の仕事をこなしています。

 先週末の地元では、25日(日)に高岡市長選が告示され、無投票で高橋市長が三選されました。出陣式、当選報告会に出席し、エールを送らせて頂きました。私の後の2期8年、着実に市政上の課題を解決され、新幹線を生かして街が飛躍する基盤を整えられた事に感謝しつつ、県西部6市の連携の要として、また、富山県の発展を牽引するエンジン役としての高岡の発展を高橋さんに託しました。もちろん、国政の立場から高橋市政を支えて参ります。このほか、24日(土)は県看護連盟総会、25日は武田慎一県議の後援会と党射水市連の総会に出席しました。

 26日(月)に上京して農業・農村整備の集いに出席、27-8日(火―水)は宮城県に出張しました。初日は仙台市で宮城県議会の中島議長、長谷川副議長、大震災復興調査特別委員会の畠山委員長始め委員の皆さんとの意見交換会に出席しました。発災から6年3か月、復興の進捗とともに新たなステージの課題への対応が求められています。議会側からは、復興交付金の柔軟な運用、被災者の心のケア、復興祈念公園の整備、復興工事に伴い損傷したる道路の補修、風評の払拭の5点のテーマを提起され、復興庁の取り組みの一層の強化を求められました。8月末の来年度予算の概算要求に向けて庁内でも政策の構築を進めている折、県議の皆さんの現場感覚に裏打ちされたご意見を反映させていきます。特に、岩手・宮城では住まいの復興が終盤に近付く中、被災された方が住み慣れた地域から仮設住宅、災害公営住宅と住所を転々とされ、その度に新たなコミュニティを作るご苦労が重なっています。被災者支援交付金等を通じ、スタッフの配置などによるコミュニティ形成支援や、生きがいづくりを支援する「心の復興」に取り組みます。

 2日目は東北大学の東北メディカル・メガバンク機構を見学しました。復興予算を生かし、地域住民の健康調査を通じて遺伝子情報などのバイオバンクを構築し、遺伝子研究を発展させて次世代型医療の創出を目指す先進的な取り組みを、山本機構長の案内で学ばせて頂きました。15万人を超える住民の健康調査を無料で実施され、地域病院への若手医師派遣など医療を支えられる一方、採取された遺伝情報を匿名化して解析され、世界でも有数のバイオバンクが構築されつつあります。今後は体質の遺伝を踏まえた生活習慣病の予防や、創薬への貢献など我が国全体に成果が還元されていくものと期待されます。

 今回の出張では、このほか、仙台市の農事組合法人井土生産組合亘理町のわたり温泉鳥の海舞台アグリイノベーション精米工場山元町の山元イチゴ農園と新たな産業(なりわい)起こしに頑張る皆さんを訪問し、宮城の「創生」を感じることができました。

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国政報告(第385号)

 15日(木)、前回の報告を仕上げた後、午後11時半に衆議院本会議が開会となり、野党提出の内閣不信任案を議題とする旨、大島議長が宣告された上、日付を超えて審議を続けるために「延会手続き」が取られ、いったん休憩となりました。次いで、16日(金)午前0時10分から本会議を再開し、不信任案の趣旨説明、討論の後、記名投票(各議員が演壇に登って賛否の投票を行う「堂々巡り」)の末、不信任案は否決されました。徒歩で宿舎に帰り着いて午前2時半、それでも衆議院はこれで終わったのでまだ良かったのです。

 不信任案が処理されたことを受けて、参議院本会議が再開され、組織犯罪処罰法改正案について、法務委員会の審議状況の中間報告、次いで採決により、可決成立を見たのは午前7時46分でした。参議院の皆さんは徹夜の一日となった訳です。

 通常国会の事実上の最終日となった16日、衆議院は午後1時からの本会議で閉会手続きをしたのに対し、参議院は午後から予算委員会の集中審議で加計学園問題の質疑を行った後、夕刻の本会議と最後まで忙しい展開となりました。この日、性犯罪を厳罰化する刑法改正案が参議院で滑り込み成立するなど、最後まで案件処理が進み、内閣提出法律案の成立率は95%を超える結果となりました。政府・与党で成案を見るに至らなかった受動喫煙対策法案など、厚生労働省関係の法案が次期国会に向けた宿題となり、次は「働き方改革」が重要テーマとなりそうです。

 一方、加計学園の獣医学部設置認可を巡る文部科学省の内部文書についての再調査結果が16日に発表され、大方の文書の存在が確認されました。これを受けての参院・予算委員会となった訳ですが、安倍総理も19日(月)の記者会見で真摯に説明責任を果たしていく旨、通常国会での質疑対応への反省も含めて表明されました。文部科学省と内閣府の調査結果を踏まえ、国会閉会中の委員会審議の要否は、今後、世論の動向も見ながら、与野党の国会対策委員会間で協議されるものと思います。

 私については、16日夜に富山に戻り、17日(土)は高橋高岡市長の市長選に向けての事務所開き党富山県連大会に出席し、さらに砺波小矢部大門新湊各支部の総会南砺市吉江地区の後援会総会にて、国会閉会を受けての挨拶をさせて頂きました。19日(月)は東京への「一日出張」となり、往復に新高岡停車の臨時かがやきを使いました。20日(火)、21日(水)は富山に留まり、地元6市の市長さん方を順次訪問し、来年度に向けて国への主要要望事業を伺いました。この間に高岡市二上地区の県工業技術センターのものづくり研究開発センターを訪問し、3Dプリンターなど最新鋭の設備を見学し、最近話題のCNF(セルロースナノファイバー)の実用化を後押しする研究の現状を伺いました。製造業の研究開発に係る県の二上地区の機能集積には目覚ましいものがあり、県内外の企業が施設の設備を利用している由、県内の「拠点」としてのアピールが望まれます。

 22日(木)朝に上京し、復興庁の仕事に戻り、明23日(金)は都議会議員選挙の告示日で葛飾区の党候補の応援に入ります。東北と東京と富山の3点往復で引き続き頑張ります。

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国政報告(第384号)

 この報告を14日(水)午後10時に会館事務室で綴っています。18日(日)の通常国会の会期末を前にして、組織犯罪処罰法案の審議を巡って与野党の対立が深まり、昨13日(火)の参院法務委員会は、金田法務大臣の問責決議案が提出され、いわば民進党等の審議拒否とも言える形で中断されました。今日の参院本会議で問責決議案は否決され、与党側は委員会審議を打ち切って中間報告を受ける形での本会議での採決を目指し、これに抵抗する形で野党側から安倍内閣不信任案が提出されました。これから、衆院本会議が日付を跨ぐ形(延会)で開かれ、与党側は不信任案を否決処理して参院での法案採決を目指す方針です。

 組織犯罪処罰法案の審議では、処罰対象が広がることへの懸念が主たる論点でしたが、与党側は対象となる行為を絞り込み、政府も一般国民が故無く捜査の対象になるようなことはあり得ないと答弁を尽くしてきました。いたずらに不安をあおり、反対のためだけに審議を中断する行為を繰り返す民進党等の姿勢は疑問であり、一定の審議時間を消化した現時点での採決はやむを得ないと考えます。

 一方、終盤国会では、学校法人加計学園の愛媛県今治市での獣医学部設置許可を巡り、内閣府と文科省との協議の過程において官邸上層部の意向が影響を与えたか否かが焦点となりました。これに絡んで文科省から流出したメモの真偽を巡り、文科省の調査が不十分との批判が世論に広がり、再調査する事態となりました。政府側の説明では、この間の判断は文科省の責任によるものとされており、再調査の結果は説明責任を果たせるものでなければなりません。

 一面、今国会はご退位法案を与野党の実りある議論によりまとめ上げるなど、立法府の機能を十分に発揮する成果も挙げてきただけに、終盤でのこの波の高い状況を残念にも思います。

 さて、先週末は9日(金)の福島県川俣町佐藤町長、富岡町宮本町長との面会のための出張の後、10日(土)のみ富山で過ごし、11日(日)は東京で妻の母の一周忌を営ませて頂きました。富岡町には、今春の避難解除以降、初めての訪問でしたが、中心部にオープンした「さくらモール」は近隣の住民や作業員の皆さんで賑わっており、秋に常磐線が再開する予定の富岡駅周辺も急ピッチで整備が進められていました。二次救急を担う医療センターも着工の運びとなり、デイ・サービスも再開し、来春の小・中学校の再開が待たれる状況です。帰還された住民の数はまだまだ少数ですが、月ごとに着実に増加しており、郡山市から帰還した役場の皆さんの表情も明るさが増したように感じました。今国会で成立した福島復興再生特措法に基づく基本方針の閣議決定に向けた与党内の手続きも進んでいます。帰還困難区域での「特定復興再生拠点区域」の設定により、残る避難指示区域にも住民の皆さんが帰還できる環境を創り出すべく、復興庁としても努力していきます。

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国政報告(第383号)

 ここしばらく涼しい日が続いていますが、今日(7日(水))、関東も梅雨入りしたとのことです。通常国会も平日であと7日間となり、重要法案の審議状況が焦点となっています。ご退位法案と衆議院の選挙区改正法案は9日(金)の参議院本会議で成立する見通しとなり、後は組織犯罪等防止法案が残っています。受動喫煙対策法案が提出見送りの方向となったほか、法務省、厚生労働省関係で審議見送りの法案が出そうですが、会期延長の判断は、上記2法案の審議の進捗にかかっています。一方、学校法人加計学園の獣医学部新設を巡る文部科学省の内部文書の真偽の問題がメディアで取り上げられており、野党側からの質問が続いていますが、文部科学省は出所不明である以上、調査は不要との立場です。

 私自身の公務・政務では、東北・富山・東京の行き来が続いており、3日(土)から9日までの一週間で東北に5回の日帰り出張となる予定です。まずは2日(金)、本庁にて岩手・宮城・福島3県の知事や有識者で構成する復興推進委員会の24回目の会議が開催され、復興の現状と課題について報告・意見交換がなされました。ついで3日朝は福島で吉野新大臣の下、内閣府・環境省・復興庁の3省庁の出先機関で構成する福島復興再生総局の幹部会議があり、午後からは第12回福島12市町村の将来像に関する有識者検討会に出席しました。内堀知事や浜通り12市町村の首長が出席され、地域の現状を踏まえ、ICT教育、交流拡大、鳥獣対策、消防力強化など将来像実現のために広域的に取り組む事項を議論しました。

 3日夜、大宮経由の新幹線で富山に戻り、4日(日)は腎友会富山支部党平支部の総会に出席したのち、5日(月)朝、東北新幹線水沢江刺駅から岩手県陸前高田市へ出向きました。津波で大きな被害を受けた中心部も嵩上げが進み、4月末には商業施設「アバッセたかた」が開業しました。引き続き、6月市議会に向けて、市役所移転先の決定が焦点となっており、区画整理事業の進捗も望まれるところ、戸羽市長、伊藤議長ほか皆さんに現場を案内頂きました。

 一度東京に戻って、6日(火)朝、再び仙台に出向き、「東北復興水産加工品展示商談会2017」のオープニングに大臣に代わって挨拶しました。被災地の産業復興の上で、水産加工業は重点分野であり、一度失われた販路の再構築のため、東北六県商工会議所連合会などが主体となって全国さらにはアジアからも有力企業のバイヤーを招聘し、地元業者との商談の場を設ける取り組みで、今年で3回目となります。一件でも多くの成約を念じつつ、岩沼市の沿岸部の多重防御機能を兼ねた震災メモリアルパーク、「千年希望の丘」に向かい、鈴木副市長に案内頂きました。午後には吉野大臣と一緒に被災者支援に取り組む(一社)みやぎ連携復興センターを訪問し、木村代表理事ほか皆さんから活動内容の説明を受け、意見交換しました。引き続き、8日(木)、9日と福島へ連日出向き、現場の状況を肌で感じてきます。

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国政報告(第382号)

 先週末の5月28日(日)に、第68回全国植樹祭が魚津市で開催され、一昨年に続いて天皇・皇后両陛下が富山県に行幸になられました。27日(土)は、お召列車にて新高岡駅で降車下さり、来島JR西日本社長の先導にてホームを歩かれるところで国会・県会議員の皆さんと一緒にお出迎え致しました。「かがやき」停車運動を続けている県西部の私たちにとって嬉しいご配慮でした。高岡市では昨年末にユネスコ無形文化遺産に登録された御車山の会館を視察下さり、祭り関係者の意気も大いに上がりました。

 28日の式典は、多くの県民が参加しての演舞、意見発表、植樹と、森の大切さ、森と海との大切な関係、地球温暖化への取り組みの重要性などをアピールする中身の濃い内容でした。東日本大震災被災3県への苗木の贈呈もあり、次回開催地の福島県の内堀知事も出席され、一歩づつ復興を進める南相馬市の海岸での開催の意義を力強く挨拶されました。式典開会前には雲が厚く、小雨もぱらつく天候でしたが、時間の経過とともに快晴となり、参加者全員での「ふるさとの空」の大合唱ですがすがしく式典を終えました。

 このほか、鉄道OB会高岡支部、党金山支部上平支部の総会や、田中南砺市長の後援会総会などに出席し、29日(月)朝、新高岡駅から「かがやき536号」に乗って、通常国会会期末(18日(日))まであと三週間の永田町に出てきました。組織犯罪処罰法の審議が参議院に移り、衆議院では本1日(木)に衆院選区割り改正法案、明2日(金)にご退位特例法案が本会議で可決の見通しとなっています。各委員会の案件処理も進み、最終的には法務省・厚生労働省の残り案件の扱い次第ですが、会期延長の必要性の判断は微妙かと思います。国家戦略特区での学校法人加計学園の獣医学部新設を巡る問題で、野党側からは予算委員会の集中審議が求められており、その扱いも含めての日程調整になりそうです。

 復興庁では、30日(火)に5月16日現在の大震災による避難者数が発表され、96,544人と初めて10万人を割りました。今春、福島県での原発事故による避難指示の一部解除がなされたことと、各地での住宅建設の進展によるもので、岩手県内に避難している方は12,694人、宮城県内は18,706人、福島県内は23,897人と着実に減少しています。一方、福島県から県外に避難されている方は35,818人、県内に避難されている方は23,735人(4月28日現在)で、併せて6万人近くの方が未だ避難を余儀なくされており、復興に向けて引き続き努力していかなければなりません。避難中の方、新たなコミュニティの所属される方それぞれに、心身のケアも大切で、全国26か所に設けられた相談センターの機能の活用など、多面的に被災者支援を続けていく必要があります。

 今週末は福島市での会議、来週は岩手、宮城、福島の被災地をそれぞれ訪問する予定です。現場の状況や声を東京に持ち帰り、課題の解決に努力する営みを続けていきます。

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国政報告(第381号)

 5月も下旬になって、気がつけば樹々の緑はすっかり濃くなり、梅雨の走りのような湿気の多い天候になってきました。国会では、先週19日(金)に衆院法務委員会で組織犯罪等防止法案が可決され、23日(火)の本会議で可決、参議院送付となり、衆院に残る主な懸案は、ご退位法案と衆議院の選挙区改正法案となりました。このほか、性犯罪罰則強化のための刑法改正、受動喫煙対策法案もありますが、来月18日(日)の会期末に向けてどこまで扱うのか、会期の延長の可否も含め、国対など関係者の判断によります。

 私の富山での活動は、20日(土)朝一番の新幹線で新高岡駅に戻り、朝10時から北陸新幹線新高岡駅「かがやき」停車実現期成同盟会 総会に顧問として出席しました。本年1月、3月とホテルが開業した効果もあって、新高岡駅の乗降客数は、2月以降は他の駅よりも有意に増加しており、地域の皆さんの頑張りと、質的な変化を重ねて、秋以降の臨時便の定着化を目指したい所です。午後には高岡市地区赤十字奉仕団連絡協議会 創立20周年の記念講演として、東日本大震災からの復興の現状と課題を話す機会を頂きました。次いで21日(日)は、第39回越中大門たこ祭りの開会挨拶党高岡市連 総会高岡市長選に向けた高橋市長陣営の選対会議地域女性ネット高岡の総会党利賀支部 総会福岡支部 総会と、終日行事が続き、射水・高岡・南砺の3市を車で巡って過ごしての、22日(月)の上京と相成りました。

 先週に引き続き、復興庁の業務にて24-5日(水-木)と宮城県に出張しました。まずは仙台から東松島市に向かい、4月の選挙で初当選された渥美市長にご挨拶し、次いで3期目の当選を果たされた石巻市の亀山市長を訪ねました。それぞれ、地震・津波の甚大な被害から着実に復興を進めておられ、残された課題・新たなまちづくりへの想いを聴かせて頂きました。復興庁としても、住宅などハード施設の整備を急ぎ、コミュニティの構築や産業・生業の再生をきめ細かく支援する方針です。ついで、塩竈市に入り、内形副市長始め県・市の皆さんのご案内で浦戸諸島(桂島、野々島、寒風沢島、朴島の4つの有人離島)の復興事業の現状を見ました。浦戸諸島は、日本三景・松島の一部を構成する島々で、松島湾の湾口部を占めています。交通手段は市営汽船により、塩竈港・桂島間に23分を要します。被災地一体で様々な復興事業が展開する中、離島での工事には、資機材の運搬コストなど本土とは異なる難しさがあり、入札しても落札者がいない場合が間々あって、事業の進捗に遅れが出ないか、懸念されるところもあり、我が目でも実情を確認しようと思って伺った次第です。すでに災害公営住宅は完工しており、集落道、波止場、防潮堤、農地復旧など残された事業も、工事の組み方を工夫して順次落札を目指す方針を伺いました。4島の人口は、大震災の影響もあって300人台となっていますが、野々島には小中一貫教育を推進する浦戸小中学校があり、島外からの通学も認める特認校として、42名の児童・生徒が学校生活を送っています。島には郵便局や診療所もあり、大震災を乗り越えて頑張っておられる方々がここにもおられるのだと、意を強くしました。

 仙台へ戻って一泊し、25日朝は、宮城復興局にて宮城県の河端副知事の訪問をお受けした後、宮城県市長会の奥山会長(仙台市長)、菊地副会長(多賀城市長)、大友副会長(角田市長)からのご要望を伺いました。30年度予算での施策にも反映させていきます。

 また、今週は23日に官邸にて第9回アイヌ政策推進会議が開催され、菅座長(官房長官)の下、座長代理として議事を進行させて頂きました。国立アイヌ民族博物館の開館日を平成32年4月24日(金)とすることが決まり、建設等の作業を加速していきます。

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国政報告(第380号)

 先週12日(金)に参議院本会議で福島復興再生特措法改正案が可決成立したことで、復興庁での業務は現地に出張して課題を把握することにシフトしました。今週は早速、17-8日(水-木)と宮城県気仙沼市に伺い、菅原市長、熊谷議長始め皆さんの案内で、復興事業の現場を見て回りました。南気仙沼地区、鹿折地区の区画整理事業有人離島である大島震災遺構に整備予定の旧気仙沼向洋高校校舎増築中の魚市場などを訪問し、以前に比べ復興が着実に進展していることを実感しつつ、被災時そのままの旧校舎では津波の破壊力のすさまじさを改めて痛感しました。市街地から大島への架橋事業も3月に橋上部分の据え付けが終わり、白色のアーチが一際目立っており、さらに三陸自動車道の橋脚も湾内に姿を現しています。気仙沼魚市場は、三陸屈指の漁獲量・漁獲高を誇っており、マグロ、サメ、養殖のホヤ、ホタテなど様々な魚が水揚げされ、一部は海外から成田空港経由で陸送されて取引されていました。災害公営住宅も間もなく全て竣工の予定で、仮設住宅の取り壊しも進み、市街地の整備が目に見えてきています。応援職員の確保など、市から出された要望は東京に持ち帰り、順次対応していきます。

 また、先週は北陸新幹線を利用して、高岡市立南星中学校、五位中学校、牧野中学校の3校の3年生の皆さんが修学旅行で来京、国会を見学に訪れてくれました。さらに、山本徹県議と支持者の方々、県連女性部の皆さんなど、富山から来訪される方が途切れることなく続き、嬉しい気持ちで対応させて頂いています。

 一方、通常国会は会期末まで後一か月となり、衆議院の各委員会での案件処理が急がれる所、懸案の組織犯罪等防止法案の法務委員会での審議終局・採決を目前に、民進党など野党から金田法務大臣の不信任決議案が提出され、18日の本会議で否決されました。先の鈴木法務委員長の解任決議案に続く野党側の動議ですが、実務の責任者である刑事局長の答弁を殊更に避けて、大臣にすべてを答えさせるという民進党の戦術には、審議を尽くす観点から疑問を感じます。入口の手続き論で抵抗することで、敢えて審議を深めずに法案を廃案にしようという姿勢は、立法府の法案審査機能を否定するもので、過去に野党の立場も経験した私には賛成できません。ともかく与党側としては、明19日(金)の委員会採決、22日(月)の本会議上程の日程で進む方針です。

 先週末は、13日(土)が在京当番、14日(日)の朝一番のかがやき・つるぎ号で富山経由新高岡に戻り、山東昭子先生をお迎えしての松村謙三先生の精神に学ぶ会の講演会、さらに党第三選挙区支部の総務会に出席しました。ついで、南砺市にて才川議長の政治生活15周年祝賀会に顔出しし、高岡にて地元定塚校下連合自治会の総会・懇親会に出席しました。東北の被災地では、住居の移転に伴うコミュニティの再編、いわば「ご近所力」の再構築が課題となっている折、自分のお世話になっている校下の皆さんに感謝です。来週も状況が許せば、東北・被災地に出向きます。

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