国政報告

国政報告(第369号)

 3月に入り、通常国会の新年度予算審議も先月27日(月)夕刻に衆議院本会議を通過して舞台は参議院に移りました。その他の委員会も順次活動を始めており、私どもの東日本大震災復興特別委員会も今日(2日(木))昼、今村大臣の所信を聴取する予定です。

 復興庁では、先月24日(金)に岩手・宮城・福島の県知事(岩手は東京事務所長)と幹部との懇談会があり、11日(土)の発災6周年を前に現状と課題を語り合いました。同日午後、風評被害払拭のための各省庁参加のタスク・フォースが今村大臣主催で開催され、新年度に向けて取り組みを強化すべく大臣から指示がありました。先月、福島第一原子力発電所2号機の格納容器内にロボットが入り、内部を撮影した画像の解析により、1時間当たり650シーベルトの放射線量が推定されました。大震災当時は臨海状態で発電していた訳で、時間の経過でこの程度の線量まで減衰するのは科学的には当然なのですが、通常の外部のマイクロ・シーベルト単位の数値からかけ離れていたことから、原発周辺で再び線量が上がるのでは、根拠の無い不安の声がネットなどで上がりました。これに対し、タスク・フォースでは改めて正しい事実と科学的な説明を粘り強く続けていくことの大切さを確認しました。福島産の米は全袋検査しており、今年も放射能の基準値を超えるものはありませんでした。常磐沖での試験操業で採れた魚介類も問題なく、このほど第一原発から10~20km圏内の海域についても試験操業を始めることとしました。関係者のたゆみない努力で福島産の農林水産物の安全性が確認され、状況を一歩一歩改善している事実を政府としても内外の関係者に幅広く伝えていきます。

 27日には富岡町に続き、浪江町でも町長に避難解除準備区域と居住制限区域での今春の避難解除を受け入れる重い決定を頂きました。今後、国の正式決定を経て、復興庁としても帰還する方々の生活と生業を支援する取り組みを強めていきます。残る双葉町、大熊町など避難状態が続く区域についても、今国会で福島復興再生特措法の改正をお願いし、「特定復興再生拠点区域」を設け、国費で帰還できる環境を整備していく方針です。

 一方、週末の富山では、26日(日)に小泉進次郎党農林部会長が来県、石井知事、夏野砺波市長も一緒に砺波市のチューリップ切り花生産農家「センティア」を訪問し、伊藤代表の取り組みを伺いました。オランダで行われている箱ごとの栽培方法を取り入れ、4週間サイクルで球根植え込みから発芽、成長、開花、取り出しと工程を流れ作業でこなすため、アルミ・フレームのレール装置を輸入、いわばロー・テクでしゃがまない立ち作業を可能にしています。コスト意識や定量出荷など経営感覚溢れる伊藤さんのお話に、一同、富山県農業の新たな方向性を見る想いでした。その後、富山市に移動して田畑代議士も加わっての学生セミナーも、永森青年局長、畑学生部長の準備の甲斐あって150人の参加者で盛況でした。小泉代議士も政治や人生にかけるフレッシュな思いを率直に語って頂き、大いに元気の出る会合となりました。3日(金)からまた東北に何度か伺いますが、この元気で頑張っていきたいです。

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国政報告(第368号)

 先週とは打って変わって、春一番が吹き、富山の平野部もすっかり雪が無くなって春の気配が色濃くなってきました。いつの間にか、梅の花も咲く時節です。週末の18日(土)、19日(日)の地元は、川田忠樹元県経営者協会長分家静男前射水・新湊市長の叙勲のお祝いに出席したほか、税理士の皆さんとの懇談会高岡市ののむら商工会の30周年記念式典に参列し、20日(月)朝の新幹線・かがやき536号にて上京しました。

 通常国会は、衆議院での新年度予算審議が大詰めを迎え、21日(火)の中央公聴会、22日(水)、23日(木)の省庁別の分科会と進んで、27日(月)のしめくくり総括質疑まで与野党間で日程合意されています。月内に参議院に送付すれば、年度内成立は確実になり、会期前半の大きなヤマを越すこととなります。この間、文部科学省の再就職斡旋、法務省が検討しているテロ等準備罪、防衛省の南スーダンPKO日報などが主たる論点となりましたが、予算案そのものについては厳しい論点はなく、比較的順当に審議が進んだ印象です。消費税先送りも含め、社会保障の自然増を5千億円に抑制しての厳しい歳入歳出構造の下、政策経費の総額も安易に伸ばせない「ゼロ・サム」状態での予算編成が続いています。2020年までに財政再建を成し遂げるという中期目標をいかにして達成するかが、究極の論点ではないかと思っています。

 復興庁に対しては、22日朝の分科会で我が党の秋本真利議員から、福島県の帰還困難区域における今後の除染の進め方について質問を頂き、今村大臣、小糸統括官が答弁に立ちました。議員は野放図に国費を投入することを懸念していて、国費対象とする拠点の絞り込みや、廃棄物の収集等関連作業の取り扱いについて厳しい質問を頂きました。私も総括担当副大臣として政府側で出席しましたが、今後、福島復興再生特措法改正案の審議でも論点となる問題であり、大事な議論を展開頂いた印象です。

 20日には、福島への教育旅行のお願いにて寺本充日本PTA全国協議会会長と面談、さらに、ロシア大使館にアファナシエフ駐日大使を訪ね、福島県及び周辺県の農林水産物の輸入規制の緩和・解除を要請しました。22日の昼、党東日本大震災復興加速化本部の役員の先生方に、発災から3月11日(土)で6周年を迎えることから、復興に向けた取り組みの現状と課題を説明申し上げました。

 福島県では、浜通りの避難指示区域について、今春の見直しが引き続き検討されており、川俣町(山木屋地区)、飯舘村に続き、富岡町でも17日(金)の町議会全員協議会でほぼ合意したと報道されています。新年度から帰還区域がさらに広がることに対応し、復興庁としても、帰りたい方に安心して帰っていただけるよう、産業、医療、介護、教育、環境など様々な側面からの支援に息長く努めていきたいと思います。来月は6周年の追悼式典を始め、被災地各地の行事に出向くことが頻繁となることから、自分自身、課題を肌で感じて解決に取り組んでいきます。

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国政報告(第367号)

 先週末の寒波も山陰地方に厳しく、今年の富山は50cm以下の積雪で済みそうですが、ご苦労された方にはお見舞い申し上げます。11日(祝)は呉西郵便局長会総会党井波支部総会党砺波支部立春の集いに出席の上、最終のはくたかで上京し、12日(日)は在京当番で、太平洋側の抜けるような冬の青空の下、雪雲に覆われたふるさととは対照的な休日を過ごしました。

 もっとも、この週末は安倍総理とトランプ大統領との初の首脳会談があり、12日朝には北朝鮮が突如、弾道ミサイルを日本海に向けて発射するなど、国際的には大きな動きがありました。日米会談は心配された波乱はなく、安全保障面では従来通りの同盟関係が確認されたことは良い成果であったと思います。通商面では、米側のTPP離脱の姿勢が変わらず、互いの立場の隔たりを認識しつつ、麻生副総理とペンス副大統領の間で「経済対話」を立ち上げ、協議していくことになりました。TPP、農業、自動車等の問題のこれからの展開を注視しなければなりません。一方、北朝鮮は13日(月)にマレーシアで金正男氏を殺害するなど不穏な動きを続けており、東アジアの情勢には注意深く対応していく必要があります。

 10日(金)は復興庁が設置されて5周年であり、あと1か月で東日本大震災から6年となる時期でもあり、新聞には復興の取り組みの現状と課題についての記事が幾つか載りました。全体として一歩づつ前進しているものの、地域によって状況に差があり、福島第一原発周辺では未だ避難状態が続いていること、復興のステージに応じて、生活、生業(なりわい)に様々な課題が生じており、ソフト面の対策が重要となってきていることなど、私たちも同じ問題意識で業務に当たっています。現場主義に徹し、被災地に伺って自治体・住民の皆様の声を聴き、政策で対応するという手順を繰り返し、「復興・創生期間」の取り組みを充実させていきます。

 10日の夕刻、台湾の立法院の議員秘書の皆さんの一行が来庁され、復興の現状と風評払拭の要請についてお話させて頂きました。震災に伴う原発事故に起因して、世界各国で我が国の農林水産物の輸入規制がなされ、その後の放射線の状況に応じ、順次解除されてきているものの、一部の国では輸入禁止など依然として厳しい措置が取られています。日本側は食品の検査結果など科学的根拠を示し、規制解除を粘り強く訴えています。台湾では政府が規制を見直す意向を示しており、議会の理解を求めているところです。出席者からは、国際機関の見解を付けて要請されてはなど、コメントを頂きました。一行は、台湾赤十字の援助で町立病院が再建された宮城県南三陸町など被災地も訪問し、実情を把握頂く予定となっています。

 14日(火)には、東京・大手町で「新しい東北」交流拡大モデル事業の報告会に出席しました。平成28年を「東北観光復興元年」と位置付け、インバウンド宿泊客を2020年には150万泊まで増やす目標で進めています。補助を受けた民間事業者13者が東北の様々な魅力を発掘し、斬新なアイデアでモデル・ツアーを作り、実際に催行して反応を確認するところまでしっかり取り組んで頂きました。各社からの発表は、樹氷観光、スポーツ大会への誘客、地元の方々とのふれあい・体験、SNSの活用など創意あふれる内容で、復興事業のソフト面での好事例だと感じました。ハード・ソフト両面から、これからも志を持って取り組んでいきます。

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国政報告(第366号)

 立春を過ぎたとはいえ、寒気の影響で今日、9日(木)は東京でもみぞれ交じりの雨が降っています。前号の後、2日(木)の夕刻にいったん富山に戻り、3日(金)朝、南砺市利賀村上百瀬地内の地すべり現場を訪問し、現地本部で南砺市の工藤副市長、才川議長、富山県の関係者の皆さんから現状を聴かせて頂きました。スキー場跡地の上部が地割れを起こし、地下水を多く含んだ土砂がゲレンデ跡をふもとの民家まで滑り落ちて来た状況を目の当たりにしました。今後融雪期に向かう中、う回路による県道の道路交通の確保、百瀬川の河道確保のための暗渠工事など必要な対策を国・県・市が連携して精力的に進めておられ、6日(月)には国の災害関連緊急事業に採択されました。早期に安全な状況に復旧されるよう、国の立場でも努力して行きます。

 この間、国会では衆議院予算委員会において新年度予算案の審議が精力的に進められ、基本的質疑から文部科学省の就職あっせん問題の集中質疑、一般質疑へと進んでいます。復興庁の所管事項についても、復興の進捗状況、福島県の帰還困難区域への対応、被災された方々への対応などの質疑があり、今村大臣が答弁されています。9日午前まで質疑が進んだところで、安倍総理、麻生財務大臣、岸田外務大臣の米国訪問のため、いったん小休止となり、来週14日(火)から再開の予定です。既に15日(水)の地方公聴会が確定しており、政府・与党では今月中の衆議院通過を目指しています。

 私の活動については、4日(土)が在京当番となり、久しぶりに東京新湊会の新年会に出席した後、福島県立ふたば未来学園高等学校演劇部の皆さんの首都圏での公演「数直線」を観てきました。大震災からやがて6年間、その間、自分たちが経験し、感じた事をベースに、時間軸の中で自分たちの立ち位置を問い、また、観客に問いかける若々しい演劇でした。5日(日)は朝一番の新幹線で新高岡駅に向かい、富山県高岡看護専門学校が入居する再開発ビル「ソラエ」の竣工式、田畑代議士の結婚を祝う地方議員の会、党小矢部市連新年会と予定をこなし、6日(月)朝のかがやき536号で再び上京しました。7日(火)は副大臣として「北方領土返還要求全国大会」に参列、8日(水)の夜から19回目の東北出張にて仙台に入り、9日朝、名取市にて山田市長ほか皆さんと復興事業の打ち合わせに臨み、午後1時の衆議院本会議目がけて上京、と頻繁に移動した一週間でした。

 来週に向けて、注目されるのは何と言っても日米首脳会談でしょう。トランプ新大統領の政策が矢継ぎ早に打ち出され、中には入国制限など米国内外で激しい議論を呼んでいる状況下での会談です。幸い、マティス国防長官の訪日では従前からの安全保障の考え方を踏襲する姿勢が示されましたが、今後の両国の通商・安全保障関係がどのように展開して行くのか、注視したいと思います。

 明10日(金)、復興庁は設置5周年を迎えます。与えられた使命を果たすべく、さらに前進を心がけます。

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国政報告(第365号)

 前号を書き終えてすぐ、喉が痛くなり、風邪をひいての一週間となってしまいました。この間も、福島、富山、東京と移動したので、なかなか気候の変化にもついてゆけず、養生を心がけている次第です。一方、南砺市利賀地域の地すべりは、国・県・南砺市の皆さんの連携で体制が取られており、孤立地域へのアクセスとなるう回路も開通した由。現状報告とさらなる支援を求め、1月31日(火)に田中南砺市長に同行し、国土交通省の大野政務官、西山砂防部長ほか皆さんに要請してきました。

 1月27日(金)には、28年度第3次補正予算が衆議院の予算委員会・本会議を終え、参議院に送付され、31日に成立を見ました。昨年夏以降の災害対策が主たる内容ですが、年度変わりの「端境期」の事業量が落ちないように29年度予算を一部前倒し(ゼロ国債)することとされ、県内にも配分されました。

 2月1日(水)に29年度予算案が衆院予算委員会で審議入りとなり、月内の衆院通過を目指します。ここまで、当面の内政・外交の諸課題について論戦が展開されてきましたが、焦点の一つはトランプ米国新大統領の政策の見極めと、我が国の対応です。残念ながらTPPからは離脱し、二国間の貿易交渉を重視する姿勢が示されていますが、GATT、WTOと進められてきた多国間の自由貿易体制が世界経済の安定と発展に果たしてきた実績の上に立ち、FTAなど多国間協定への前向きな対応を進めていかなければなりません。安全保障分野では、東アジアにおける日米韓の連携の重要性を説き、米軍の駐留経費について我が国が応分の負担を受けている現状を理解頂く事が重要です。さらに、為替政策、移民政策などトランプ大統領の発言は連日注目の的となっており、10日(金)にも予定される日米首脳会談の結果は、国会論戦にも大きな影響を与えるものと思います。このほか、文部科学省の就職あっせん問題、財政再建の見通し、働き方改革の具体的手法、日ロ間の北方領土をめぐる交渉の進め方など、内閣の方針を問う質問に対し、安倍総理が政権復帰後4年間の畜積の礎の上に、安定感ある答弁を続けておられる姿が印象的です。31日には日本銀行の金融政策決定会合が開かれ、今年度の経済成長率の予測を上昇させていますが、この後、米新政権の出方次第で景気の先行きは大きく変わり得るものと身構えておくべきと思います。

 復興庁における任務については、28日(土)に福島市で第14回福島復興再生協議会が開催され、今村大臣ほか経済産業、環境大臣と一緒に出席しました。福島側からは内堀知事始め、市町村・経済団体・農協のトップが出席され、29年度予算案、福島復興再生特措法改正案についての国側の説明を踏まえ、地域の実情を踏まえた施策の構築を強く要望されました。ついで1日には党東日本大震災復興加速化本部総会で福島特措法改正案の審議を頂き、額賀本部長に一任を頂きました。2日(木)の政策審議会、3日(金)の総務会で了承頂いた上、公明党とも擦り合わせの後、閣議決定・国会提出の予定です。私たちも国会審議の出番に備えながら、日々の打ち合わせなどこなしています。

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国政報告(第364号)

 暦の上では「大寒」、富山も週明けから大雪続きとの由、毎日の除雪作業などご苦労様です。また、南砺市利賀地域の地すべりが拡大し、住民の皆さんが避難を余儀なくされており、関係の方々にお見舞い申し上げます。国会召集日の20日(金)の朝、国土交通省砂防部から土砂の崩落が拡大し、深刻な状態になっている旨知らせがありました。国も被害の拡大に合わせて技術面はもちろん、財政面でも支援していくとの説明を受け、県・南砺市にお伝えした所です。

 東京では珍しく小雪が舞う寒さの中、天皇陛下をお迎えしての開会式の後、安倍総理の所信演説があり、第3次補正予算から審議がスタートしました。21日(土)未明には米国でトランプ大統領が就任、週明けには早速TPPの離脱表明があり、日米関係は前途が見通しづらい船出となりました。内閣とすれば、自由貿易を推進する立場からTPPの効能を新政権に粘り強く伝えるとともに、日米同盟による東アジアの安全保障体制の継続を担保していく方針です。2月3日(金)にマティス新国防長官の来日が決まり、その後には日米首脳会談を持つべく調整が進んでいるとの由、まずは対話を深化させることが肝要と思います。

 週末の21日(土)は党砺波市連女性部恒例の新春の集いに出席し、22日(日)は高岡市内の初釜の茶会に顔出しして、深夜には上京し、23-4(月-火)と衆院本会議にて各党の代表質問を聴きました。今後の日米関係を始め、近隣諸国との外交の展開、天皇陛下の退位問題、沖縄の基地移設、働き方改革、文部科学省の天下り問題など当面する諸課題が取り上げられ、参議院本会議での質問の後、26日(木)からは衆院予算委員会に舞台を移して本格的な議論が始まりました。この間、東日本大震災からの復興についても、福島の現状と取り組みを問われ、原発事故にて避難を指示されている地域の解消を進める等、今後の方針を総理から答弁頂いています。

 また、今週は地元6市のうち、南砺・射水・高岡市議会の自民会派の議員の皆さんが順次上京され、農業振興、地方財政、文化財を生かした観光など、テーマを設定し、各省庁担当者を招いての勉強会が持たれました。このうち、南砺市議会には小泉進次郎農林部会長から農業競争力強化の新政策について説明頂き、「生産資材はより安く買え、収穫された農産品はより高く売れる」ように農業の経営環境を変えて行く決意に理解を深めました。

 私につきましては、復興庁に毎日登庁し、年末年始で被災地自治体を回った時に頂いた要望への対応案を打ち合わせているほか、26日には党東日本大震災復興加速化本部会合があり、額賀本部長始め先生方に新年度予算案と福島再生特措法の改正作業の進捗状況を説明しました。28日(土)には福島県へ今年初出張の後、新幹線・大宮経由で帰省の予定です。来週には新年度予算案の審議がスタート、今国会も本番に入ります。

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国政報告(第363号)

 先週の報告を綴った後、12-3(木―金)日は宮城県に出張し、北は気仙沼市から南は山元町まで沿岸部の15市町村と宮城県庁を新年挨拶を兼ねて訪問してきました。宮城県では、今年は住まいの復興は最終段階となり、恒久住宅に移って頂いた後、仮設住宅の取り壊しを進めていきます。自治体では応援職員の力に後1-2年頼りたいとの意向で、29年度は富山県の各市からも8人程度派遣して頂ける見込みとなっています。森市長会長始め、関係市の市長さん方に感謝しています。さらに、高台や内陸部に移転した後の沿岸部の土地の最終的な利用策の樹立など、事態の進展に伴う新たな課題も出ており、復興庁としても個々に丁寧な対応を心がけています。

 13日は新幹線を利用して、仙台から大宮経由で3時間半で高岡に戻り、14日(土)は県連女性部、15日(日)は公明党富山県本部の新年の集いに出席しました。30センチ程度の積雪となった16日(月)は午前中に金沢での挨拶回りを済ませ、高岡商工会議所の新春経済懇談会に出た後、最終のはくたかで上京しました。

 17日(火)は東北新幹線始発のやまびこ41号で岩手県に一日出張しました。三県の被災自治体で最後の訪問先となった大船渡市に戸田市長を訪ね、今後、復興に必要な市の事業を全て洗い出して工程表にまとめ、仕上げに向かって頑張っているとの力強いお話しを受けました。これで42市町村全てに足を運んだ事になります。次いで地震・津波の被害が甚大であった大槌町を再び訪問し、水産加工事業を営む「ど真ん中・おおつち協同組合」の皆さん平野町長からそれぞれ現状を伺いました。協同組合の芳賀代表理事始め皆さんには、町の復興にかける熱い想いを保ちながらも、今季の三陸地方の漁獲量の低迷を受けて加工原料のサカナが十分に確保できない悩みが大でした。事業の立ち上げには国のグループ補助金などの支援が有効だっただけに、来季こそは鮭を始め、豊漁となってほしいと痛感しました。東北でも宮城県南は漁獲量が堅調だったと聴いており、この流れが今年は三陸にも及んでほしいものです。平野町長からは、被災した町中心部の区画整理後の土地利用について、町民の意向を地図に「見える化」したところ、住宅等の再建の希望が増えて来たとの嬉しいお話しを頂きました。再生へ向けての足がかりがつかめてきたようで、この流れが加速するように私たちも努めていきたいと思います。

 年初来、気ぜわしい毎日でしたが、18日(水)からは復興庁に出勤して打ち合わせ等を順次こなしています。福島県の避難区域では、富岡町の4月1日避難解除の提案に続き、浪江町にも3月31日避難解除を提案しており、今春は6年ぶりの帰還を果たせる区域がかなり広がりそうです。さらに、帰還困難区域の中にも新たに復興拠点を設け、除染等の整備を進めるという年末の閣議決定方針を具体化すべく、今通常国会に法律改正案を提出する予定であり、現在その準備を進めています。

 いよいよ20日(金)から第193国会(通常国会)がスタートします。東北・東京・富山を行き来しながら頑張っていきます。

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国政報告(第362号)

 2017(平成29)年最初の報告を東京からお届けします。昨年は前回の報告の後、27日(火)に復興庁の幹部会議に出席してから富山に戻り、1日(日)は新年早々の在京当番とあって、大晦日の上京、年越しとなりました。4日(水)は初めて氷見漁港の初せりに顔を出し、党県連での初顔合わせなどして5日(木)の朝に上京、復興庁での仕事始めに臨みました。今村大臣から復興・創生期間の2年目に当たり、大いに頑張ろうとの決意の挨拶があり、私は万葉集最後の大伴家持卿の歌、「新たしき 年の始めの 初春の 今日降る雪の いや重(し)け吉事(よごと)」を朗唱して課題解決に邁進したい旨、申し述べました。

 東日本大震災からの復興にとって、今年は岩手・宮城県では住まいの復旧が最終盤を迎え、一部の自治体を除けば災害公営住宅の建設、防災集団移転事業や区画整理事業による土地の引き渡しが大方終わってきます。生活の再生から生業(なりわい)の再生、新たな地域づくりへと踏み出して行く局面において、人材不足への対応を含め、地域の自立的な歩みを後押ししていきたいと思います。福島県では、今春、避難指示解除準備区域や居住制限区域の避難指示解除が大幅に進む見込みです。まずは、これらの地域に帰還しようとする皆さんを支援し、生活、生業のみならず、商業・教育・医療・介護など日常生活に欠かせない様々な官民のサービスが整うよう努力していきます。なお避難状態が続く帰還困難区域においても、地元自治体の考えで新たな復興拠点を設けてもらい、地方自治体が作成し、国が認定した復興拠点の整備計画の下で、除染・家屋解体(国直轄)や基盤整備を一体的に進める制度を設けることとし、通常国会に福島復興再生特措法の改正案を提出します。さらに、国内外に残る農林水産物の輸入規制や買い控え等のいわゆる風評被害の払拭も正念場と心得て取り組みます。

 6日(金)は地元の役場や団体の挨拶回り、7日(土)は二度目の在京当番と、富山・東京を往復し、連休明けの10日(火)に高岡市民病院で年一回の健康診断を受けて、11日(水)から復興庁で各種打ち合わせに入りました。12-3(木―金)日で本年最初の東北出張にて宮城県庁と沿岸の15自治体を年始挨拶を兼ねて訪問します。引き続き、現場の地域の声を聴き取り、刻々と変化する課題の解決を通じ、復興・創生の歯車を回して行きます。

 通常国会は、20日(金)の召集と決まりました。復興庁の法案はもとより、天皇陛下の退位のお気持ちを受け止めての法的手当て、働き方改革を実現する法案などが焦点になるものと思われます。さらに同じく20日に就任を迎えるトランプ次期アメリカ大統領の政策がどのような展開を見せるのか、朴大統領が職務停止となって内政が停滞する韓国との慰安婦少女像を巡るやり取り、ロシアとの領土問題の協議の行方など、今国会は外交面の影響をどのように受けるのか視界不良のスタートとなります。心して、開会を迎えようと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。

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国政報告(第361号)

 少々早いですが、今年最後の国政報告をお届けします。一年を振り返ってお話しをさせて頂く機会が何度かあったのですが、なかなかまとまった内容になりません。8月5日に復興副大臣を拝命した前と後で活動内容が大きく変化したことが原因です。

 今年の前半は、党政務調査会の総務部会長としての仕事が主体で、総務省関係の法案やNHK予算案の党審議を円滑に進めるよう努力しました。また、北海道と沖縄の特別委員会の事務局長として、両地域の様々な懸案の解決に取り組みました。さらに、当時の堂故文部科学大臣政務官と気脈を通じ、文化伝統調査会事務局長として「文化GDP」を提唱し、文化財を核とした地域づくりを提唱しました。小泉農林部会長に誘われての農林骨太PTでの毎週金曜朝の議論や、財政再建特命委員会の2020年小委員会での「レールからの解放」と題した提言の打ち出しなど、今振り返ると随分前の出来事のように思えます。農林と財政の仕事は道半ばで離れてしまいましたが、その後も小泉代議士達が頑張って、年末には農政改革や新年度予算編成において、私たちの議論のエキスを形にしてくれ、とても嬉しく思っています。

 8月以降は、復興副大臣としての仕事が主となり、臨時国会でも東日本大震災復興特別委員会で答弁に立ちました。被災地には合計15回の訪問となり、岩手・宮城・福島の太平洋沿岸をはじめとする関係42市町村中、大船渡市を除く41箇所で首長と面談できました。今年最後の出張は、21日(水)朝に東京を新幹線で出て、郡山経由で福島第一原子力発電所を訪問しました。以前は広野町の「Jビレッジ」での受け付けでしたが、今秋から富岡町の施設に変わり、発電所までの距離が大きく短縮されました。構内では、新たに設けられた新事務棟の食堂で作業員の方と同じ昼食を頂き、以前よりは軽い装備でバス車窓から廃炉・汚染水対策の現場を見せてもらいました。途中、高台で降車し、第1~4号機建屋を陸側から肉眼で見る事ができました。

 4号機に続き、現在は3号機の使用済み燃料のプールからの取り出しに向けて努力している事、建屋周辺を凍土壁で覆って汚染水の発生量を減らす努力をしている事、構内敷地を舗装するなどして線量低下を図っている事など説明頂きました。人間の叡智で状況を一歩づつコントロールすべく日々前進している皆さんの営みに強く感銘を受けました。我々も事故収束に向けて努力を続ける決意です。

 郡山で一泊しての翌22日(木)は、広野町のふたば未来学園を訪問の後、浪江町の「まち・なみ・まるしぇ」で昼食を取り、双葉町で伊澤町長さんのご案内で、双葉駅周辺を含め、帰還困難区域を拝見しました。新たな政府の方針で、特定復興拠点(仮称)として除染・家屋解体など環境整備を進めようという箇所を確認し、相双地域の全ての市町村が帰還可能となるよう努力せねばと強く思いました。帰路、葛尾村を訪問し、篠木新村長と面談しました。小学校の再開を平成30年4月に1年先送りされ、それまでに何としても帰村者を増やしたいとの強い想いを受け止めました。

 このような被災地の課題を解決すべく、新年度予算は、総額1兆8153億円で、風評の払拭、人材不足への対応を含め、努力して参ります。来る平成29(2017)年が良い年となるようお祈りしながら、今年最後の報告と致します。

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国政報告(第360号)

 臨時国会は17日(土)に会期末を迎えて静かに閉会となり、15日(木)、16日(金)はロシアのプーチン大統領が来日され、山口県と東京で安倍総理と会談し、北方領土問題には大きな進展は無かったものの、共同経済活動の実現に向けて話し合いを続けて行く事になりました。19日(月)には新年度予算編成の大臣折衝が相次いで行われ、22日(木)には予算案が確定する運びです。私は先週に引き続いて東北出張が続くため、今週は一足早い報告です。

 まず16日(金)は、前日に続いて朝の新幹線で福島に向かい、川俣町新地町相馬市南相馬市と福島県庁を訪問しました。川俣町(古川町長)は来春の山木屋地区の避難解除が決定し、町役場が改築され、このほど京都の織物工場の進出も決まるなど、明るい話題が主でした。一方、イノシシの被害が深刻で、狩猟免許を持つ方の不足や、駆除後の処理が埋設以外に方法が無い事など悩みも伺いました。新地町(加藤町長)は、10日(土)からJR常磐線が運転を再開し、安倍総理も出席されて記念式典を挙行した直後で、役場から電車が走り抜けて行く姿を目にする事ができました。ついで、町立新地小学校(森校長)を訪問し、5年生の皆さんがタブレットなどICT(情報通信技術)を活用して町の復興と将来を考える総合学習の授業を参観しました。機器の操作もスムーズにこなし、グループでの話し合いや意見の取りまとめなど、集中して取り組む姿こそ、町の将来に向けての希望だと実感しました。一方、町の教育委員会では、我が国の心に残る名文に朗読して親しめるよう小中学生向けそれぞれに副読本を編纂されており、「特色ある教育」の実現には様々な面での工夫が大切だと改めて学びました。同じく役場が改築された相馬市(立谷市長)、この夏から小高地域の避難が解除された南相馬市(桜井市長)を訪問し、飯舘村を通って福島まで戻り、鈴木副知事と風評被害払拭に向けての取り組みについて意見交換して、大宮経由新高岡に戻りました。

 17日(土)の党南砺市井波支部の綿貫民輔先生県連最高顧問就任祝賀会、18日(日)高岡市伏木の気多神社修復工事竣工式党南砺市連交流会に出席の上、19日(月)は朝のかがやき536号で上京し、さらに午後から仙台市に日帰り出張しました。国の東北地域の出先機関の長が一同に会する会合に出席し、三復興局からの復興の現状・課題の説明の後、意見交換の上、今後の連携・協力を改めてお願いしてきました。

 先に述べたように、今週は新年度予算編成作業の大詰めで、復興予算についても、大臣折衝の結果、農林水産物の風評被害の払拭に向けた取り組みや被災地の人手不足解消に向けた取り組みなど、復興を加速化する新規施策の予算化が実現しています。次号で、29年度予算の全体像をお伝えします。明21日(水)からは一泊二日で福島第一原子力発電所、ふたば未来学園など浜通りの施設を訪問してきます。

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