国政報告

国政報告(第319号)

 今週の一番の報告は、1日(火)の衆院本会議で新年度予算案が、関連する国税・地方税法案や赤字国債の発行を向こう5年度許容する法案とともに可決、参議院送付となったことです。これで年度内の予算成立が確実となり、通常国会の焦点は参院の予算委員会に移りましたが、私とすれば、NHK予算案の両院総務委員会での年度内承認をも確実に成し遂げる事が当面の課題です。

 さて、週末の27日(土)は河合常則前参議院議員の政治回想録「則天去私」の出版記念パーティに出席しました。生い立ちに始まり、城端町議、富山県議、参議院議員と活動の幅を広げて行かれた先生の折々の出来事が、絵巻物のように的確かつ興味深く描かれています。私ども後に続くものにとっては、過去の県政界を知るとともに、難しい決断を迫られた折に先生がどのように身を処されたのかを学ぶ上で、貴重なご執筆であると思います。河合先生には、来春の全国山・鉾・屋台保存連合会城端大会に向け、健康に留意され、お過ごしなさるように御礼のご挨拶を申し述べました。

 28日(日)は珍しく予定が無く、29日(月)の夕刻に上京し、既述の予算案審議に臨んだところです。一方、総務部会では先週に引き続き、予算関連外の法案として「行政機関個人情報保護法案」を審議・了承しました。国の各省庁や独法の持つ様々な情報の中で、特定個人を識別できない形で加工したものを、民間部門といわば横並びで提案者に提供する手続きを定めたものです。交通ICカード利用者の膨大な行動パターンを、個人が識別できない形で加工・提供しようとした試みに端を発するビッグ・データの活用ルールが一段と整備される訳で、今後は地方自治体の条例ベースでの対応が課題となるそうです。

 2020年経済財政構想小委は、2日(水)に第4回会合を持ちました。今回は、親会である財政再建特命委員会のアドバイザーの一人でもある慶応大学の大屋教授に「世代間公平」を実現して行く上で直面するであろう問題を法哲学の立場から論じて頂きました。政治の場では、有権者内の利害調整は取り組めるものの、まだ見ぬ世代との間で社会保障の負担額などを調整しようという動機は、民主制の下であっても存在しにくい訳です。後に続く世代を顧みず、現世代だけで地球上に存在する資源を使い切ったり、膨大な借金を付け回したりする行為を防ぐ方法は何かと考えて行くと、教育の果たす役割はもとより、政治に携わる私たちの次世代への姿勢が問われるという認識を新たにしました。

 さて、参院に舞台を移し、安倍総理始め閣僚と与野党議員との論戦が続いていますが、日本銀行のマイナス金利導入の効果と今後の展開や、来春の消費税10%引き上げの判断、憲法改正に対する姿勢など、議論の展開に注目しつつ、夏の参院選に向けての党の公約づくりなど、持ち場での課題に取り組んでいきます。

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国政報告(第318号)

 2月も押し詰まり、国会は衆議院での予算案審議が大詰めを迎えています。今週は、総務委員会でも関連する地方交付税・地方税法案の審議が始まり、現状では3月1日(火)の通過予定とされており、年度内の予算成立が確実になりつつあります。

 先週末は、20日(土)に堂故文部科学政務官を励ます会が富山市で開催され、県人の馳大臣も出席されました。政務官の挨拶の中で、馳大臣の指示として文化GDPに取り組むことを披露されました。その際、党側の受け皿となるPTにも触れて頂きましたが、折しも19日(金)の党文化伝統調査会で、小坂憲次会長の下、小生が座長、滋賀県選出の二ノ湯武史参議院議員が事務局長となって、このPTが発足したところです。我が国の有形・無形の様々な文化資源を活用し、地域活性化や観光振興等を通じ、安倍政権の目指すGDP600兆円の達成に寄与しようと言う取り組みで、文化行政の新たな展開を図る意気込みで3月から活動を始めます。

 21日(日)に高岡駅東地区複合ビルの地鎮祭、高岡市・戸出町合併50周年記念式典等に出席し、22日(月)かがやき536号で上京してからは、23日(火)、25日(木)、26日(金)と冒頭に触れた衆・総務委員会に理事として出席しています。この間、党総務部会では予算関連外の法案として「国立研究開発法人情報通信研究機構法等改正法案」を審議・了承し、さらに、「行政機関個人情報保護法案」を扱う予定です。サイバーテロへの対応や、ビッグ・データの活用など、情報通信が高度化するIoT(インターネット・オブ・シングス)時代を背景とした法案であり、多角的な視点からの吟味が必要であり、慎重に対応していきます。

 2020年経済財政構想小委は、24日(水)に第3回会合を持ちました。AI(人工知能)、次世代の教育に続き、東京大学の柳川教授をお招きして、次世代の働き方を論じて頂きました。「未来」をテーマにした頭の体操を通じ、2020年以降の日本社会を見詰める様々な視点が浮かび上がってきており、これを元に、まずは「次世代の皆さんへのメッセージ」をまとめたいと思います。

 さて、予算案を審議する予算委員会でのここまでの議論を振り返ると、我が党議員の不祥事や閣僚の皆さんの発言を標的にした質疑が主です。政策論や具体的な代替策の提案には乏しいと感じます。それだけに、政府・与党として日本の将来を見据えた議論をしっかり行い、各分野での政策提案を続けて行く事が大切と思います。私も、総務、財政、農林、文化など今関わっている場での議論をまとめて行きます。

 衆議院の定数是正については、安倍総理に対する民主党・野田元総理の質問もきっかけになり、自民党も既に2015年国調を前提に、選挙区の6減、比例区の4減を受け入れる事で再度党内意見集約が終わっています。ただし、他会派では、議長が諮問された「佐々木委員会」の答申であるアダムズ方式による7増13減案を推す声が強く、更に調整される見込みです。

 来週は、予算衆院通過が報告できるよう、努力します。

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国政報告(第317号)

 三寒四温の季節の中、先週は11日(木)の建国記念日から地元日程が続きました。党井波支部の旗開き砺波支部の立春の集いに始まり、12日(金)は南砺市利賀村のそば祭りに顔を出しました。13日(土)は呉西郵便局長会、14日(日)は税理士政治連盟との会合があり、ゆうちょ銀行・かんぽ生命の限度額引き上げや新年度の税制改正の主要事項などを説明、意見交換させて頂きました。

 週明けの15日(月)、強風で少し湖西線が遅れましたが、サンダーバード号で京都に入り、全国山・鉾・屋台保存連合会の理事会に出席しました。積年の目標であったユネスコの世界無形遺産登録の審査が今年11月末にエチオピアの首都アジスアベバで行われる予定です。会員一丸となったPRの取り組みや国の関係予算増額に向けた活動の強化など、前向きの議論になりました。今年の総会は、11月22日(火)に熊本県八代市、そして29年は春に南砺市城端で開催の予定です。城端は、無形遺産登録後初の記念すべき総会となる見込みで、今後、関係者の皆さんと準備に力が入りそうです。

 15日の夕刻、東海道新幹線で東京に入り、衆議院の予算審議が大詰めを迎える国会の場に戻りました。16日(火)、18日(木)と衆院本会議が開かれ、国税、地方税・地方交付税の法案の趣旨説明と各党代表者に拠る質疑がありました。これら案件は、先に審議入りしている特例公債法案とともに参議院に送らなければなりません。24日(水)にセットされた予算案の中央公聴会の後は、質疑終結・採決へと国会運営も緊張感が高まりそうです。私の所属する総務委員会も、18日の本会議後に高市総務大臣の所信を聴取し、23日(火)に質疑を行った後、地方税・地方交付税法案の審議に入るため、来週後半は忙しくなりそうです。

 一方、党政務調査会では、17日(水)に「2020年の経済財政構想小委員会」の第2回として、インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢の運営に携わる小林りんさんを講師にお招きしました。世界中から有為な若者を軽井沢に集め、多様性の中で問題意識を持ち、積極的に解決に取り組む人材に育てる実践が形になりつつあるとの事。初回の松尾東大准教授の人口知能(AI)の現状のお話に加えて、2020年以後の若者世代の在り方にまた一つ、方向性の示唆を頂きました。来月に向けて週一回ペースでヒアリングを続け、次世代へのメッセージや財政再建に向けた提言が形となるよう、小泉事務局長始め皆さんと努力して行きます。18日には私が事務局長を務める北海道振興特別委員会が開かれ、国が策定する次期北海道総合開発計画の素案を審議・了承しました。今後、農業や観光関連産業など優位性を持つ産業に牽引されて北海道がさらに前進するよう、必要な基盤整備など国の施策の指針となる計画であり、出席者からは、道路ネットワークの整備、鉄道網の維持、空港の新たな在り方など意見が出されました。

 16日には、我が党の宮崎謙介議員の辞職が本会議で許可される等、政治に携わる者の言動が国民の不信感を招く事案が相次いでおり、国会の一員として心して臨みます。

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国政報告(第316号)

 暦の上では立春を過ぎ、富山も雪が舞ってもどうやら大雪にはならない季節に入ったようです。前号からのつながりで言えば、まずは5日(金)の党総務会でNHK新年度予算案がようやく了承されました。一連の不祥事に対し、籾井会長始め役職員一丸となって再発防止や組織改革に臨む断固たる姿勢を見せて欲しいという先生方の厳しい注文がついていました。今回も厳しいご意見が出ましたが、最後は会長の「身を賭して取り組む」との決意表明を受けて全会一致で了承頂きました。今後、3月末に予定される衆参総務委員会での審議に備える事はもちろん、改革の実が挙がるよう、総務部会長としてNHKの取り組みをしっかりフォローしていきます。

 お陰様で一山越した形で富山に戻った週末は、6日(土)に城端綱引クラブの生涯スポーツ分野での文部科学大臣表彰祝賀会に出席、7日(日)は裏千家淡交会高岡青年部総会で挨拶させて頂きました。スポーツや文化を友とすることで、人生が豊かになり、同好の友との付き合いは大切な思い出であり、前に進む糧でもあります。城端の皆さんはゼロからのスタートで良き指導者の下、全国レベルの強豪チームに成長されるとともに、地域での普及活動や国際交流など綱引きを通じた幅広い活動が評価され、県出身の馳大臣名での表彰を受けるに至りました。高岡青年部の皆さんは、茶道を志す若者が集い、稽古や新鮮な感覚での茶会に取り組んでいて、今年は男性の入会も目立ちました。少子高齢化の影響で、茶道に励む方々も若手が少ない悩みがある中、学校茶道や青年部活動の役割が重視されています。ここでも「次世代」はキーワードです。

 そこで、党財政再建特命委員会の「2020年の経済財政構想小委員会」の活動につながる訳ですが、本日10日(水)の夕刻に初会合をもちます。小泉事務局長と3人の次長の先生方が中心になって、当面の講師選定など会の進め方を打ち合わせています。次世代となる若者が大いに自己実現できる基盤を国としてどう再構築して行くか、小泉局長が掲げる日本の「第2の創業」にむけ、求められる取り組みを探っていきます。多彩な20名の若手議員の議論がどのように展開して行くのか、期待と不安のスタート、という所ですが、私にとっては「年長者」として臨む初仕事であり、新たなフィールドと心得て挑戦してみます。

 週明け、8日(月)に上京したその足で京浜急行線に乗って小泉議員の地元でもある横須賀へ行き、観音崎にある市立美術館を訪ねました。父上が高岡市出身で、私が市長時代に市立美術館で個展を開いて頂いた嶋田しづさんの二人展が始まっていて、ご案内もあったので拝見した次第です。90歳代半ばにして今でも逗子市で元気に抽象画の制作活動を続けておられ、今回はその歩みを数十年にわたる作品で辿る事ができます。鮮やかな色調の絵は、対岸に房総半島を臨み、白亜の建物が南仏を想わせる観音崎の立地にぴったりで、青空の下、この時期の北陸からでてきた身には新鮮なひと時でした。

 国会は、9日(火)の衆院本会議で特例公債法の趣旨説明・質疑があり、来週は国税・地方税の法案が上程される予定です。予算委員会も地方公聴会の日程打ち合わせに入り、与党側は2月末に向けて一連の案件の審議を進め、参議院に送る努力を続けています。予算の年度内成立に向け、一員として努めていきます。

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国政報告(第315号)

 先月25日(月)の大雪に身構えて29日(金)に新高岡駅に降りてみたら、かなり融けてしまっていてちょっと拍子抜けでした。これも温暖化の故なのかと思い、改めて週内の地元の皆さんのご苦労を感じた次第です。週末の30日(土)は、朝に富山で党県連の支部長会議があり、野上議員の今夏の参院選に向けて一致して取り組む決意を新たにしました。午後は公明党の新春の集いに出席し、翌31日(日)は党小矢部市連の新年会で、2月1日(月)朝の上京となりました。

 実は、先週末29日の党総務会で、総務部会で了承されたNHK新年度予算案が了承されず、2日(火)の総務会での再審査を受けることになっていました。月曜日にNHK始め関係者と打ち合わせ、緊張感をもって臨んだのですが、総務の先生方の質問に十分に応えるに至らず、最近の不祥事へのNHK執行部の対応が甘いとの指摘が強く、再度の了承見送りとなってしまいました。その後、総務省やNHKの皆さんと再発防止への不退転の決意を先生方に理解頂くべく、準備に知恵を絞り、明5日(金)の「3度目の正直」に臨もうという晩にこの報告を綴っています。

 今回の不祥事は、子会社での架空発注による社員の不当利得に加え、NHK本体職員の危険ドラッグ所持、支局でのタクシー券の私用への流用と、相互には無関係ながら社会的に到底許されない事案が続発したものです。私もこれまでの社会人経験の中で、所属組織で不祥事が連続し、管理責任を問われた事があり、一人一人の職員のモラルを徹底させる事の難しさは理解できます。その上でなお、代表者の不退転の決意が求められる訳で、明日は何とか、関係者の誠意が通じるようにと念じています。

 通常国会は、2日に両院本会議で甘利大臣の後任の石原大臣の挨拶と質疑がなされ、3日(水)から衆院予算委員会の審議が始まりました。この間一週間近く日程が遅れたものの、近年よりは早いペースであり、月内の衆院通過を目指し、ここは踏ん張りどころです。また、3日には今年最初の党財政再建特命委員会が開かれ、「2020年の経済財政構想小委員会」が新たに設けられました。委員長は私が仰せつかり、事務局長は小泉進次郎代議士です。もともと、小泉議員のポストオリンピック・パラリンピック世代となる若者への熱い想いがベースとなり、稲田政調会長の共感を得て発足したものです。バブル崩壊後の経済の低迷、財政の悪化の影響で、将来に不安を感じ、就職・結婚・子育て等、人生の一大事に当たり、選択の幅が狭められている若者世代の立場に立ち、今後、望ましい国や地域の在り方を検討し、財政(施策)に反映させようという狙いです。メンバーは、ベテランの園田博之先生に顧問をお願いし、衆議院当選3期以下、参議院当選1期で30-40代を中心に20人の若手です。小泉議員始め皆さんのフレッシュな発想にしっかりついて新しい発見と学びに出会おうと思います。4日(木)は新幹線敦賀以西PTの第10回会合があり、久和北経連会長、辻関経連理事のヒアリングを行いました。こちらは関係者ヒアリングも後一回の大詰めで、早期の取りまとめが期待されます。

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国政報告(第314号)

 24日(日)、富山でも珍しい地吹雪の中、射水市六渡寺自治会の緑綬褒状受賞祝賀会に出席した後、新幹線で上京したのですが、その晩に平野部を中心にいっきに雪が降りました。地元紙によれば、海側で降雪が激しく、一番多い伏木で80cm近い積雪になったとの事、除雪や通勤・通学などご苦労の多い毎日であろうと思います。まさに冬型の天候ですから、東京は連日晴天です。しかし、政治の世界は沖縄県の宜野湾市長選の勝利に始まり、甘利経済再生担当大臣の辞任に至る激しい一週間でした。

 24日の夜、宜野湾市長選の開票結果が発表され、私たちが応援する佐喜真市長が2期目の当選を果たしました。得票は2万7千票余で、相手候補との差は約6千票と、事前予想よりも大きく開きました。ここ3年間、西普天間地区の米軍基地跡地返還の問題に党本部で関わったことで、佐喜真市長とも何度もお会いしてきましたが、明るく気さくな人柄で、フットワークも軽く、市政も着実に前進させておられ、自治体の首長に適任の方だと感じていました。基地問題という沖縄県全体の課題が争点に挙げられる選挙でしたが、市民の皆さんは、市政の舵取りを託す人を選ぶという観点で投票した方が多かったものと思います。個人的にも嬉しい結果でした。

 26日(火)から衆参2日づつ、本会議で代表質問があり、新年度予算案の審議が始まりました。先週半ばの週刊誌報道で、甘利大臣の現金授受問題が焦点に浮上し、ご本人の調査・記者会見を28日(木)に行う事として与野党間で本会議開催に合意したものです。安倍総理の施政方針全般を対象とした質疑では、内政・外交全般にわたり、3年間の政権運営の成果が着実に積み重なっている印象を持ちました。紆余曲折したTPP交渉も、甘利大臣を中心に粘り強く対処した結果、農産物主要5品目など我が国の国益を守る努力をカタチにしての最終合意となり、来月4日(木)にニュージーランドで署名の段取りです。それだけに、28日夕刻からの甘利大臣の記者会見で辞任を表明されたのは残念でした。個人の政治活動の過程での問題であり、ご本人の判断を尊重するしかありませんが、与党とすれば、気を引き締めて来週から始まる衆議院予算委員会の審議に臨み、予算の年度内成立を確実に成し遂げなければなりません。

 このほか、私自身が関わる動きでは、26日朝の党総務部会・情報通信戦略調査会の合同会議でNHKの新年度予算案を了承しました。近年は、衛星放送契約の増加と受信料収納率の着実な改善で収入が伸び、国内・国際放送の充実を図った上でも80億円の黒字を予定しています。渋谷にある放送センターの建て替えのために剰余金の積み立てを継続しており、残高は1490億円に達する見込みです。このため、国民の皆様に理解頂ける新センターの構想を示す事と、年末来発生している職員の不祥事の再発防止を徹底する事が当面の課題として指摘されており、部会としても意見していきます。26日夕には、北陸新幹線敦賀以西ルート検討PTも開催され、JR西日本、JR東海からヒアリングさせて頂きました。報道の通り、JR西は、小浜・京都駅を経由し、新大阪駅に至るルートが望ましいと表明され、JR東海は、米原駅での東海道新幹線への列車の乗り入れは過密ダイヤの現状では「とうてい困難」との立場でした。来週には北経連・関経連からのヒアリングを予定しており、こちらも佳境に入りつつあります。来週からは2月、頑張っていきます。

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国政報告(第313号)

 週明けの18日(月)は東京が雪となり、首都圏の交通も大いに乱れたようです。ついで、北海道東部で大雪となり、富山の平野部もついに白く覆われたとの事。除雪作業を請け負っている方々にとっては、ようやく仕事になったと言うところでしょうか。気候変動の影響を受け、以前は雪の少なかった北海道東部では一日に1mの積雪を記録しており、影響を受けた方々にお見舞い申し上げます。

 先週末の16日(土)の昼は党砺波市連女性部の新年会、夕方は野上浩太郎議員を囲む会に出席し、7月の参議院選に向けて結束を誓い合いました。17日(日)の午後は、富山市で昨年末にノーベル物理学賞を受賞された梶田隆章先生の県民特別栄誉賞の授与式と特別講演会に出席しました。大学院時代に出会ったカミオカンデでの実験作業の中から「ニュートリノ振動」の証拠を発見するに至る歩みを聴き、自分のやりたい事に出会う喜びと、そのために視野を広く持って努力する事の大切さが印象深く伝わりました。世界的な研究業績を挙げた先生が、富山に居を構え、週末は家族でゆっくり過ごされている点、地方創生にもつながる嬉しい話題です。

 18日の午前中に金沢地域の挨拶回りを済ませ、昼の新幹線で上京したので、首都圏の降雪の影響は受けませんでした。北陸新幹線は、長野県以西は順調だったものの、大宮・高崎間でのポイント故障や、相互乗り入れしている東北新幹線のダイヤの乱れの影響を受けたそうです。それでも、全体として見れば雪に強い交通機関であるといえるでしょう。一方、羽田・富山間の航空便は、夏ダイヤから、1日6便から4便に減便との発表もありました。残念ですが、昨年秋に示された6便存続のための乗客数には未達だったことも含め、やむを得ない措置と理解します。残る4便の運航時間帯や使用機材の面で、需要を上手くつかんでほしいと思います。

 18日の夕方には、小泉農林部会長主催の「農林骨太PT」の第1回会合に出席しました。農政新時代という部会長の掲げるスローガンを具体化し、今後の政府の施策に反映させるべく、生産コスト、人材育成、輸出の3面について若手議員で勉強し、提言をまとめようという目的です。小泉代議士から声をかけてもらい、私も幹事として参加しました。これで、同期4人が一緒に農林分野に取り組む形ができました。

 19日(火)は沖縄県宜野湾市に日帰り出張し、24日(日)が投票日の市長選を戦う佐喜真候補事務所を激励しました。取って返した東京では南砺市議会自民クラブの議員の皆さんと懇談、20日(水)には今後の社会保障制度の在り方や診療報酬改定について厚生労働省の担当者を招いての勉強会に臨みました。

 国会では、27年度補正予算案と関係法案が20日に参議院でも可決・成立し、22日(金)からはいよいよ本予算の審議に入ります。政務調査会の動きでは、20日に北海道振興特別委員会で、補正予算・本予算の説明があり、21日(木)には情報通信戦略調査会でNHKの28年予算の説明を受けました。夕刻には、北陸新幹線の敦賀以西ルート検討委員会の第8回会合があり、大阪府の松井知事、大阪市の副市長からヒアリングを行いました。関西広域連合が一度「米原ルート」を提言した事は、「横においておいて」、早期着工・早期開業に向けて検討委員会で早く結論を出すべきとの力強いお話しでした。

 来週は、本予算の審議が具体化します。会館・議事堂・党本部を文字通り、駆け回って仕事を進めて行きます。

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国政報告(第312号)

 時節は小寒・大寒という時期ですが、今年の富山は雪がちらつくものの、ここまで平野部の積雪ゼロが続いています。エル・ニーニョ現象の影響でもあるのでしょうが、この先の天候が不順とならぬよう念じています。

 先週末は、富山県連女性部の初顔合わせをはじめ、各種団体の恒例の新年会に出席し、12日(火)に上京しました。通常国会は、補正予算の審議が着実に進み、13日(水)に委員会採決、14日(木)には本会議を通過、参議院に送付できました。このまま行けば来週半ばに成立し、早期に執行できるものと思われます。今回の補正予算の柱は「一億総活躍」と「TPP対策」で、主な内容は、保育・介護現場への施策充実、年金生活者への一律3万円給付、地方創生のための自治体への交付金(千億円)、農林水産業に係るハード・ソフト対策などです。予算そのものに関わる論点として、3万円給付の時期・対象者の問題、TPPの条約批准前の対策の可否などが議論され、野党側の賛成は得られませんでしたが、効果的な内容であると思います。

 前年度の補正予算では、公共事業の残工事が増えていた事もあり、公共事業の追加がほとんど無く、27年度に入って、各地で新規事業が採択されない事態となりました。とりわけ、土地改良事業に影響が深刻であり、また、北陸新幹線関連事業が終わった富山県では工事量の落ち込みが全国一となっていました。今回の補正予算では土地改良事業を重点的に千億円程度追加しており、防災・減災関係の公共事業と併せ、一定の手当てになると思います。福祉関係の充実はもとより、自治体から追加要望の強かった学校施設整備費も追加されました。3万円給付の問題は我が党内でも予算編成時に議論があった所で、中長期的に世代間の負担・給付をどのように設計して行くかは今後稲田政調会長の下、財政再建特命委員会でも議論する事になっています。確かにこの2年間、民間給与の水準は上昇している一方、年金は過去のデフレ時に据え置いた分を解消するために増額されておらず、臨時給付には一定の意義があります。消費が盛り上がらない景気の現状への手当ての意味もあると考えます。

 補正予算に併せ、税収上振れ分の地方交付税を27年度に繰り越す法案、国家公務員の給与改正法案も併せて衆議院を通過、序盤の国会はまずまずの滑り出しで、来週末から本予算の審議に入る見込みです。私が担当する総務部会も13日に今年の初会合を持ち、総務省の通常国会提出予定法案の概要を聴取しました。昨年末の税制・予算ともに、地方にはそれなりに配慮された仕上がりとなっており、今後は年度内成立に向け、理事を務める総務委員会の運営に努力していきます。

 14日の予算成立後、行きは飛行機、帰りは新幹線で富山にトンボ帰りし、映画「人生の約束」の公開に沸く射水商工会議所の新年会に出席しました。映画も近々鑑賞の予定です。

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国政報告(第311号)

 新年早々、4日(月)に通常国会が召集され、晴天の下、天皇陛下にご臨席頂いて開会式がありました。次いで、安倍総理の外交報告、麻生財務大臣の財政演説があり、早速補正予算から審議が始まりました。議席は、秋の党人事を受けて、同期で一緒に政務調査会の部会長を務める小泉進次郎議員と3年ぶりに隣り合わせになり、旧交を温めています。6日(水)、7日(木)と衆参でそれぞれ各党の代表質問があり、8日(金)からは衆院予算委員会での論戦に入ります。

 異例の日程に対応するため、私も地元の挨拶回りは年末に済ませ、三が日から東京に詰める形になりました。ここまで暖冬が続き、氷見漁港の「寒ぶり宣言」も未だ出されず、平野部での積雪も全く無い状況も気がかりな所です。もちろん東京も暖かく、「松の内」気分無しに党本部の会議や各省庁のレクなど通常モードに入っています。

 昨年末から2週間ぶりの報告ですが、この間、近隣諸国との外交面で大きな動きがありました。まず、年末に韓国との間で慰安婦問題について最終解決の合意を見ました。歴史に向き合い、我が国としてもお詫びすべきは謝罪し、次の世代に負担を残さない形で両国の一層の連携を図る内容で、大きな成果だと思います。日米韓3国の連帯を強めることは、東アジアの安定に大いに寄与するものと考えます。次いで6日朝、北朝鮮が4度目の核実験を行った事が確認されました。先方は水爆実験と発表しているものの、原子爆弾であったようです。このような行為は、国際社会に対する挑発であり、国連安保理決議にも違反する暴挙です。政府はもちろん、党も早速対策本部を立ち上げ、同日夕刻の初会合で北朝鮮に抗議する緊急声明を取りまとめました。8日には衆議院本会議が予定され、抗議決議が採択される見込みです。国連安保理を始め、国際社会が連携して北朝鮮に対し、厳しく断固たる態度で臨むべきです。

 さて、190回を数える今国会ですが、会期は6月1日(水)までの150日間。後に参議院選挙を控え、大幅延長は困難で、タイトな日程が予想されます。主な論点としては、消費税への軽減税率の導入、TPP大筋合意の国内への影響と対策、沖縄の普天間基地移設問題などが挙げられます。まずは、一日も早く補正予算を成立させ、本予算も年度内成立を目指します。税法も、軽減税率の規定が置かれている事から十分な審議を求められる可能性があり、赤字国債の発行を5年間延長する特例公債法も絡みます。財政再建の道筋をしっかりつけていく不断の努力が必要です。

 野党側では、衆院で民主党と維新の党が統一会派を組み、臨時国会が開かれなかった事を含め、厳しい態度で臨んでいます。政府・与党としては、この間の内政・外交の取り組みを丁寧に説明するとともに、個々の案件について審議を尽くしていく姿勢で臨みたい所、私も総務委員会理事として努力して行きます。

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国政報告(第310号)

 暖冬模様のまま、富山の平野部では雪のないクリスマスになりそうです。本日、28年度予算案が閣議決定され、先月以来の一連の政府・与党の歳出・歳入の議論が取りまとめを終えました。地方財政対策、北海道開発予算、沖縄振興予算とも、先週の補正予算と併せてまずまずの結果となりました。

 予算全体についても、堅調な景気を反映して、税収の伸びが見込め、6月に政府・与党でまとめた財政再建の方針に従って歳出の伸びも5千億円弱に止めた事で、プライマリー・バランスの赤字幅は11兆円弱に縮まりました。地方財政も同様で、一般財源総額を確保した上、税収の伸びで地方交付税を若干減らしても、赤字地方債である臨時財政対策債の新規発行分を3千億円以下にできました。このため、28年度末の地方の債務総額は今年度末から3兆円減って196兆円と改善する見込みです。地元関係の予算でも、利賀ダム、農地防災庄川左岸地区、あいの風鉄道の新駅設置、陸上自衛隊富山駐屯地拡張など、所要額を確保できるようです。北陸新幹線の金沢以西の建設事業もさらに加速しそうです。

 これに先立ち、18日(金)には、来春の北陸新幹線のダイヤ編成の考え方がJR西日本から発表されました。新高岡駅へのかがやきの停車の定期化は実現しませんでしたが、日中の東京からのはくたかの所要時間の短縮など利便性が向上しました。20日(日)には、新高岡駅前で東横インさんのホテルが着工となり、高岡駅東のルートインさんと合わせて500室近い宿泊が29年春から供給される見通しとなりました。これも追い風に、かがやき定期化に粘り強く取り組んでいきたいものです。一方、連帯感が強まる県西部6市が県の支援を得て取り組んできた連携中枢都市圏構想は、「複眼型」として国の「まち・ひと・しごと創生戦略」で採用が本決まりとなりました。第3選挙区全てをカバーする圏域であり、今年の代表的成果になりました。

 20日には、党氷見市連南砺市連が主催する報告会、23日(水)の天皇誕生日は小矢部で山田俊男参議院議員、筱岡貞郎県議の合同報告会に出席し、この間の自分の活動の一端を話す機会を頂きました。東京は、21-22日(月-火)、24日(木)と2往復し、予算関係情報の収集・連絡に努めました。

 24日夜には、高岡で地元出身の登坂絵莉選手(女子レスリング)の2016リオデジャネイロ五輪出場祝賀を兼ねた激励会に出席しました。前日の全日本選手権での逆転優勝の興奮も冷めず、五輪での金メダル獲得へ皆で応援を誓い合いました。登坂さんは、南星中学時代に「ものづくり・デザイン科」で漆器制作に興味を持ったとの事、高岡独自の科目が思い出として残っていることも嬉しかったです。多事多彩な平成27年の報告はここまでとして、来年は1月7日から再開します。

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