今週の一番の報告は、1日(火)の衆院本会議で新年度予算案が、関連する国税・地方税法案や赤字国債の発行を向こう5年度許容する法案とともに可決、参議院送付となったことです。これで年度内の予算成立が確実となり、通常国会の焦点は参院の予算委員会に移りましたが、私とすれば、NHK予算案の両院総務委員会での年度内承認をも確実に成し遂げる事が当面の課題です。
さて、週末の27日(土)は河合常則前参議院議員の政治回想録「則天去私」の出版記念パーティに出席しました。生い立ちに始まり、城端町議、富山県議、参議院議員と活動の幅を広げて行かれた先生の折々の出来事が、絵巻物のように的確かつ興味深く描かれています。私ども後に続くものにとっては、過去の県政界を知るとともに、難しい決断を迫られた折に先生がどのように身を処されたのかを学ぶ上で、貴重なご執筆であると思います。河合先生には、来春の全国山・鉾・屋台保存連合会城端大会に向け、健康に留意され、お過ごしなさるように御礼のご挨拶を申し述べました。
28日(日)は珍しく予定が無く、29日(月)の夕刻に上京し、既述の予算案審議に臨んだところです。一方、総務部会では先週に引き続き、予算関連外の法案として「行政機関個人情報保護法案」を審議・了承しました。国の各省庁や独法の持つ様々な情報の中で、特定個人を識別できない形で加工したものを、民間部門といわば横並びで提案者に提供する手続きを定めたものです。交通ICカード利用者の膨大な行動パターンを、個人が識別できない形で加工・提供しようとした試みに端を発するビッグ・データの活用ルールが一段と整備される訳で、今後は地方自治体の条例ベースでの対応が課題となるそうです。
2020年経済財政構想小委は、2日(水)に第4回会合を持ちました。今回は、親会である財政再建特命委員会のアドバイザーの一人でもある慶応大学の大屋教授に「世代間公平」を実現して行く上で直面するであろう問題を法哲学の立場から論じて頂きました。政治の場では、有権者内の利害調整は取り組めるものの、まだ見ぬ世代との間で社会保障の負担額などを調整しようという動機は、民主制の下であっても存在しにくい訳です。後に続く世代を顧みず、現世代だけで地球上に存在する資源を使い切ったり、膨大な借金を付け回したりする行為を防ぐ方法は何かと考えて行くと、教育の果たす役割はもとより、政治に携わる私たちの次世代への姿勢が問われるという認識を新たにしました。
さて、参院に舞台を移し、安倍総理始め閣僚と与野党議員との論戦が続いていますが、日本銀行のマイナス金利導入の効果と今後の展開や、来春の消費税10%引き上げの判断、憲法改正に対する姿勢など、議論の展開に注目しつつ、夏の参院選に向けての党の公約づくりなど、持ち場での課題に取り組んでいきます。