国政報告

国政報告(第259号)

 14日(日)の総選挙で3期目に入らせて頂き、国政報告も再開です。自分にとっては、突然の解散であり、先月18日(火)夜の安倍総理の記者会見でようやく覚悟をして臨みましたが、訴えを続けていくうちに、消費税を10%に引き上げる時期を1年半遅らせた間、地方創生をしっかりやり遂げる事が大切と思い至りました。また、今回の地方対策は、人口減少局面に入った我が国が、これを克服するためにも、子育て世代の若い人たちを大都市圏から地方圏に分散させる事が主眼であり、国としての課題の解決に必要な事だと主張しました。3期目は是非、「地方から始まる新しい国のかたち」という、私の当初からの政治信条に基づき、地域の元気は国の元気という思いで、選挙区の6市の課題解決のための国の事業、税制、財政を考え、バランスの取れた国を形作るよう努力していきます。もちろん、2期目に注視していた、TPP交渉、原子力発電所再稼働、沖縄の普天間基地の辺野古沖への移設という3課題や、日本銀行の「異次元の金融緩和」、真の成長戦略といったテーマも一議員としてしっかり追いかけて行きます。

 党では、当面は解散前の役職を続ける事となり、16日(火)には早くも上京、特別国会に向けての打ち合わせに参加しました。17日(水)から毎日、各派協議会が開催されており、政府側からは24日(水)召集との意向が示され、会期は26日(金)までの3日間で与野党合意しました。総選挙を受けての正副議長選挙、首班指名が主たる内容となります。また、各会派の所属議員数の変動に応じて、議事堂内の部屋の割当ての変更等、細部にわたる院の構成について逐次調整・決定しています。特別国会の準備作業も私にとっては貴重な経験であり、富山の積雪を心配しながら、冬晴れの東京での仕事が続いています。

 この後、税制・予算の編成作業も例年とは異なり、年末年始にも食い込む日程となります。税制改正は、消費税増税が先送りとなり、法人税減税の取り扱いが焦点となります。25日(木)から土日も返上して連日、党税制調査会が開かれ、30日(火)に取りまとめる予定との事です。さらに、年内に円安対策も含めた経済対策をまとめ、補正予算案を編成し、新年は5日(月)から本予算案の編成作業を進めて14日(水)頃にはまとめたいようです。

 当面、地方創生関連としては、石井知事も提案されている地方に展開する企業に対する優遇税制を実現させたいと思います。補正予算では、米価下落対策や燃油高騰対策などを注視しつつ、経済成長に資する施策の盛り込みを求めていきます。早速、各省庁からのレクチャーも解散前と同じように再開し、フル稼働状態です。来週は新しい顔振れで迎える第188国会の模様や、党の税制・予算の動きをお知らせできると思います。引き続きよろしくお願い致します。

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国政報告(第258号)

 いよいよ明日、21日(金)に衆議院が解散されます。前号でも述べたように、あれよあれよという間に、ほんの一週間余りでの激変です。18日(火)の夜、安倍総理の記者会見があり、消費税の10%への引き上げを平成29年4月に1年半先送りする事、景気を優先して増税の時期をずらす点を中心に国民の皆様の信を問うべく21日に衆議院を解散する事の表明がありました。

 国対の一員とすれば、置かれた状況下で議案の審議を進め、一本でも多く案件を成立させる観点から、解散が19日(水)から2日間後になった事で大いに助かりました。とりわけ、審議の出口である参議院の議院運営委員会で与党筆頭理事を務める野上議員は大活躍で、この間に成立させる法案は20本を超える勢いです。その中には内閣提出のものだけでなく、空き家対策、リベンジポルノ被害防止、サンゴ礁密漁対策等、喫緊の社会課題に即応して全会は一致して起草された議員立法も含まれています。私も、今187国会で国対・議運の現場を深く経験させて頂き、与野党の議員が対立するだけではなく、立法府として対処すべき課題に一致協力して臨む場面に立ち会え、国会と言う場所の奥深さを学んだように思います。

 先週からは、議事進行係の出番も多く、周囲の先輩議員の叱咤と激励を受けながら、徐々にそれらしい声が出るようになってきました。18日の本会議では、2回目の動議で、出足に力を入れ過ぎ、「望みまーす。」の最後が息切れし、不本意な形になってしまいました。皆さんには暖かく受け止めて頂いたものの、何とか挽回したいと思ううち、どうやら今国会にはこれ以上の出番が無いようです。

 今回の解散では、与党に戻ってからの第2次安倍内閣の政権運営の中間評価を問う事になると考えます。アベノミクスでデフレ経済からの脱却を目指しながら、財政再建を進め、社会保障・税の一体改革に取り組んでいる事、日米関係の再構築から近隣諸国との外交を建て直し、世界各国を訪問して2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致に成功した事、東日本大震災からの復旧・復興に取り組んでいる事など、この2年間の歩みを総括し、「日本を取り戻す」という私たちの2年前の公約が確かに実現に向かっているか、チェック頂く訳です。その上で、消費税再引き上げを1年半遅らせる事で、公約達成の時間軸を引き延ばす事についても審判頂く事になります。

 私自身については、この間、総務大臣政務官、党総務、党国対副委員長として行政・立法活動に取り組み、経験を積ませて頂いた事に感謝しております。引き続き、「地方から始まる新しい国のかたち」に込めた初心を忘れず、射水・小矢部・砺波・南砺・氷見・高岡6市の発展と、全国津々浦々が活力に満ちた確かな日本の国づくりのため、国政の場で働かせて頂けるよう、選挙戦で訴えて参ります。15日(土)にお招き頂いた公認会計士協会富山支部の皆様、16日(日)の第三選挙区女性部研修会に参加頂いた皆様、そして講師を務め、激励頂いた高階恵美子厚生労働大臣政務官・参議院議員に御礼を申し述べ、本号をもって、2期目の最後の報告と致します。

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国政報告(第257号)

 突然の「解散風」に戸惑っています。9日(日)の報道以来、あれよあれよという間に各紙の1面トップの記事となってしまいました。もっとも、最終決断を下す安倍総理は外遊で不在のため、関係者の憶測が先走っている感もあります。

 先週末は、8日(土)に高岡の有志の皆さんが1250年余り前に大伴家持卿が越中国司の任を終えて上京された旅を追体験するイベントに奈良市で合流しました。現地の万葉集ファンの皆さんとの交流会に参加して深夜に高岡に戻り、9日(日)は小矢部市長選の桜井市長の出陣式に出席しました。無事、無投票で三選を果たされ、新幹線とアウトレット・パークの開業を活かして、市政を一段と進展させられる事を期待しています。その後、福光で太美山自治振興会の皆さんが中心となって成し遂げられた「山崎少年の刀利谷」の出版記念式典でお祝いを述べ、空路で羽田に向い、夜は国会訪問に上京された党小杉連合支部有志の皆さんと夕食懇親会を持ちました。

 明けて10日(月)からは、ただならぬ解散ムードの中、国会対策委員会として、議案の審議を促進に努め、11日(火)の本会議では法律案5件を可決、参議院に送付しました。現状は、派遣労働者法案、女性活躍促進法案など数件を除いて大方衆議院での審議が終了し、30日(日)の会期末に向けて参議院に焦点が移る所です。

 さて、解散をどう考えるか、です。私が直接経験した解散は2年前の今月ですが、衆議院の任期が3年3か月経過しており、消費税を8%、10%と2段階引き上げる法案を当時の民主・自民・公明3党で合意、成立させ、衆議院の定数を0増5減した上で、国民の皆さんに信を問うものでした。任期を2年以上残しての解散は、最近では平成15年8月の「郵政解散」に例がありますが、その前は昭和55年の「ハプニング解散・ダブル選挙」まで遡ります。総選挙に臨む訳ですから、何について信を問うかがポイントです。第2次安倍内閣が発足して2年弱、経済成長、外交の展開など着実に成果は挙げてきていると思います。しかし、来年10月の消費税10%引き上げの是非の判断はこれからで、TPP交渉、原発再稼働、沖縄の基地移設など決着していない重要課題もあります。近日中の解散となると、これらの問題の帰趨が見えぬまま、何を評価の対象とし、何について民意を問うのか、整理が必要です。最低でも、消費税10%への引き上げについて、何らかの判断が必要と考えます。

 当初の予定通り、来年10月に引き上げるか、経済情勢を勘案して時期を1-2年ずらすか、選択肢はあり得ますが、ただ引上げの判断を先延ばしするだけでは、民意の理解は得づらいと思います。解散の目的は何か、国民の信を得て何を成し遂げようと志すのか、その整理なくして現時点での解散はあり得ないというのが私の見方です。どうあれ、目前の国会運営に汗をかきつつ、来週の安倍総理の帰国後のご判断を待ちたいと思います。

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国政報告(第256号)

 11月に入り、富山では黄葉が一段と鮮やかになり、東京でも銀杏が黄色く色付き始めました。臨時国会も折り返し点を過ぎて会期末まで後3週間余、国対メンバーとすれば、最後の法案の仕上がり具合が気になるところです。先週末は、1日(土)に南砺市発足十周年記念式典に参列し、3日(月)の文化の日は、南砺菊祭の開会式の後、岐阜4区の金子一義代議士のお声掛かりで、高山市での支部女性のつどいで講師を務めました。目下、「地方創生」が内閣の掲げる重大テーマとなっていることから、国が地方再生のために為すべき事は何か、という問題意識で話をさせて頂きました。

 自民党が野党に転落した平成21年夏の総選挙では初当選が4人だった事、小泉代議士と同じ日に同じ委員会で初質問に臨み、自己紹介で万葉集の一首を披露した事、それが続いて今回本会議の議事進行係を仰せつかった事をお話しし、思わぬ所に地域をPRするネタがあるものだと申し述べました。以前、栃木県連の政治学校で講師を務めた経験はありましたが、県外でしっかりした話をする機会はこれが初めてで、随分緊張しましたが、良い経験でした。ちなみに、小生の富山3区では、16日(日)に高階恵美子厚生労働政務官をお招きして女性の集いを予定しています。

 3日の夜に上京し、4日(火)、6日(木)の本会議にて、内閣提出法案が地方創生法案を含めて都合10本程度可決、参議院送付となり、今国会の先行きもようやく見通せるようになりました。衆議院では閣僚2人の辞任ショックを克服して審議を粛々と進めています。既に、人事院勧告を踏まえた国会公務員の給与改正法案や福島第一原発事故に伴う放射能汚染廃棄物の中間貯蔵施設の建設法案など、重要法案も逐次参議院に送付しており、派遣労働者法案や女性活躍促進法案を残すのみとなりつつあります。

 一方、国全体の課題については、消費税の10%への引き上げの是非を巡る意見聴取が始まっています。既に先週末、日銀が一段と金融緩和を深彫りし、一時は株価が1万7千円台、円相場が1ドル115円台となるなど、経済環境を整える努力を重ねているようです。米国中間選挙ではオバマ大統領率いる民主党が敗北し、週末から中国・北京で行われるTPP閣僚交渉への影響が焦点となっています。安倍総理はAPEC、G20など重要会議に出席のため、9日(日)から17日(月)まで外遊の予定であり、近隣諸国首脳との会談が注目されます。さらに、九電薩摩川内原発の再稼働について、宮沢経済産業大臣が現地入りされ、鹿児島県議会の判断が7日(金)にも出る見込みです。沖縄県知事選挙は16日(日)が投票日であり、党では仲井真知事の応援に全力を傾けています。30日(日)の会期末に向けて、私ども国対としては各案件の成立に万全を期すとともに、国の直面する課題の着実な解決を願いつつ、日々の動きに対応していきます。

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国政報告(第255号)

 秋が深まるにつれて、富山では木々の葉が色付き、東京も朝晩の冷え込みを感じるようになりました。週末の25日(土)は、県立高岡聴覚総合支援学校の創立50周年式典党中伏木支部の国政報告会に出席するなどして、週明けからまた国会に張り付いています。

 先週は二閣僚の辞任などで各委員会の審議日程がずれ込みましたが、今週は法案審議が始まり、29日(水)には日豪EPA関係の条約、法案が委員会を通過しました。本会議も、31日(金)に女性活躍促進法案の趣旨説明・質疑を済ませると、法案の採決が主になってきます。この間、29日には高岡市の五位中学校校区の皆さんが国会見学に上京され、温かく励まして頂きました。早いもので、会期末の11月30日(日)まで残すところ4週間余となり、国会対策委員会とすれば、カレンダーをにらみながらの毎日です。政治資金の処理を巡る事案が連続していますが、政治家一人一人が注意しなければならない事であり、自分も気を付けて行きます。

 国政の重要課題の動きでは、29日のお昼に党本部でシドニーでのTPP交渉の報告があり、甘利大臣、森山党TPP対策本部長、宮越本部長代理ほか皆さんから説明を受けました。幾多の重要な進展はあったものの、物品については日米間の隔たりがあり、市場アクセスのルールの方にも東南アジア諸国と米・加・豪等との間で論点が残っているそうです。次回はアメリカの中間選挙後の11月8日(土)、APEC閣僚会合の前に閣僚交渉を持つそうで、これが年内妥結できるか否かの最後のタイミングとなります。

 九州電力の薩摩川内原発の再稼働問題は、地元市が受け入れを表明し、後は県・周辺自治体の判断を待つ所となりました。岩切市長とは、高岡市長在職中から面識があり、今回のご苦労には頭の下がる思いです。もちろん、原子力規制委員会の工事計画変更認可手続きや稼働前検査が残っており、九電にて粛々進める必要があります。また、沖縄では30日(木)に知事選が告示され、仲井真知事ほか4名での選挙戦が始まりました。これら3つの課題は、本当に、一歩一歩の努力の積み重ね無くして解決できないし、まだまだ紆余曲折もありそうな中、自分を含め、政府・与党の踏ん張り所です。

 30日には、かねて与野党間で合意していた衆院予算委員会が開かれ、当面の国政について集中審議がありました。年末の消費税引き上げの判断をどうするか、足元の景気をどう見るかが焦点の一つでした。来月4日(火)には参院予算委員会が予定されていて、その後はひたすら案件の審議を精力的に進めて行く事になります。今国会の二大テーマであった地方創生、女性活躍を中心に、福島での放射性廃棄物中間貯蔵施設の設置に係る法案や派遣労働者法改正案など、政党間で考えの異なる案件の取り扱いがヤマ場を迎えます。良い審議を通じて良い結論が導き出されるよう、国対の一員として努力していきます。

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国政報告(第254号)

 第二次安倍内閣が改造されて1か月半、残念ながら、小渕経済産業大臣、松島法務大臣と二人の閣僚が辞任する事態となりました。平成24年末の総選挙で再び政権を担当させて頂いて1年半余り、一人の閣僚も欠けることなく安定した運営を続けてきていただけに、今回の事態は残念であり、また、改めて政府・与党の一員として大いに反省し、お詫びする所です。公職選挙法や政治資金規正法は、政治に携わる私たちが守るべき基本的なルールであり、そのココロは、常識的な判断で物事に臨めば概ね許される事の筈です。私も気持を締め直して、今臨時国会で仕上げるべき案件に取り組んで行きたいと思います。

 週末の18日(土)は、四方県議、梶県議とともに、19日(日)告示の氷見市議会議員選挙に自由民主党推薦で立候補予定の14陣営を激励に回りました。今回の市議選は定数17に対し、21人が立候補し、厳しい選挙戦になりました。各陣営が自らの主張を一人でも多くの有権者に訴え、指示を得られるよう、祈っています。

 同日夕刻の飛行機で、羽田経由那覇に向かい、19日は、来春に米軍から返還される西普天間地区の跡地利用について、「OHMIC(沖縄健康・医療イノベーション・センター)構想」の報告会に臨みました。党の沖縄振興調査会の猪口会長、島尻事務局長、地元の比嘉、宮崎代議士とともに、琉球大学医学部、沖縄県庁、宜野湾市役所を回りました。これで本年4回目の沖縄出張で、本来は7月上旬に伺う予定だったのが、台風で延期となり、30日(木)告示の沖縄県知事選を前にしてギリギリのタイミングとなりました。

 西普天間地区の50ha余の土地には、琉大医学部及び附属病院が移転する事となりました。OHMIC構想は、これを核に、重粒子線治療施設や遺伝子解析・新薬治験施設を配置し、県が目指す「長寿日本一県の復活」に資する活動にも取り組む「国際医療拠点」の形成を目指すものです。その前提として、地区の立ち入り調査や、地権者の土地売却を容易にする手立てが必要ですが、今回のOHMIC構想ではこの点も詳細に記述し、内閣府が新年度に向けて予算・税制要求した事項に反映されています。この上は、年末の財務省・党税調の査定でしっかりと認められるように努力していきます。

 19日に東京に戻り、20日(月)は、南砺市福光太美山地区の皆さんの国会訪問を受けました。地区の多様な子ども達の教育に全生涯を捧げられた山崎兵臓先生の事跡をまとめた御本の自費出版分の寄贈を受けました。今後、東京でこれはと思った方にお分けし、読んで頂ければ、と思います。21日(火)は、冒頭の2大臣の辞任に伴い、本会議で趣旨説明・質疑が予定されていた土砂災害警戒区域に係る法律が23日(木)に延期されるなど、当初予感できなかった事態のために国会審議が先送りとなっています。この状況を少しづつでも改善させるのが国対の努めであり、来週には良い報告ができるよう、頑張っていきます。

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国政報告(第253号)

 台風18号に続いて、今週は台風19号が本州に上陸しました。地元富山の被害は少なかったようですが、全国でご苦労された皆様にお見舞いを申し上げます。この間、射水市での「全国豊かな海づくり大会」の一年前イベントや、高岡市の市道戸出石代川原線(北般若橋)の開通式に出席させて頂き、一足早く13日(月)の夕刻、東京に入って台風に備えました。

 明けて14日(火)は総務委員会で高市総務大臣の挨拶を受け、午後1時からの本会議で地方創生法案の趣旨説明・質疑がありました。増田元総務大臣の2040年には全国自治体の3分の1が消滅の危機にさらされるとの衝撃的なレポートをきっかけに、地方創生が少子化対策とともに内閣の重要課題に浮上しました。「まち・ひと・しごと」本部の名前の通り、若者に魅力のある多様な働き口を地域に用意し、子育てのしやすい環境を整えるために、何を為すべきかが問われる国会になりました。「東京一極集中に歯止めを」との論調が国会で鮮明になるのは久方ぶりで、地方選出の小生とすれば嬉しく思っています。もっとも、法案では各々の自治体に自らのマチを活性化させる戦略を立てる事を要請するに留まっており、具体的な施策の構築は今後の課題となっています。

 続いて16日(木)の午前には、東日本大震災復興特別委員会で竹下復興大臣の挨拶を受け、総務委員会では一般質疑がありました。各委員会とも、今週は所管大臣の挨拶と一般質疑が進められ、来週からは内閣提出案件の審査に入る見通しです。この間、江渡防衛大臣の政治資金収支報告書訂正、松島法務大臣の宿舎使用等の問題が野党側から取り上げられ、さらに、小渕経済産業大臣の政治資金収支報告書の記載内容が野党質疑の的となりました。原則論として、それぞれに説明責任を果たして頂き、来週からの実質審議に影響しないよう、願っています。

 次回の本会議が来週開催の見込みとなり、16日の午後一番、議院運営委員会の理事メンバーで、北の丸公園の国立公文書館を見学しました。我が国の公文書館も1966(昭和41)年の創建以来、半世紀に近づき、行政のみならず、司法・立法関連の文書も一括管理する前提で、国会近くの衆議院所有地での移転新築を望まれています。大日本帝国憲法の制定文書、終戦の詔勅、日本国憲法の制定文書など、歴史の教科書で見ただけの貴重な史料の実物を間近に見る事ができ、こちらも良い勉強になりました。

 今週末は、19日(日)告示の氷見市議会議員選挙に自民党の推薦を受けて立候補される皆さんを激励し、18日(土)から本年4度目の沖縄訪問の予定です。来春に先行返還予定の西普天間地区の土地利用について、党の提言を猪口沖縄調査会長、島尻WG座長ほかの皆さんとともに、地元関係者に説明します。基地問題など国政上の課題の解決にも、持ち場で努力を続けていきます。

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国政報告(第252号)

 先週末から週明けにかけて、台風18号が本州に上陸、さらに今週末から週明けは台風19号の動きから目が離せません。幸い、富山は今のところ大きな被害は無く、この間に小矢部・氷見・高岡3市の広域圏ごみ処理施設(エコ・クリーンセンター)の竣工式万葉集全20巻朗唱の会大伴家持卿顕彰祭などの行事に出席しました。とりわけ、クリーンセンターは堂故参議院議員が氷見市長当時からご苦労されて建設の運びとなったものであり、私も途中5年間関わった事から、感慨もひとしおでした。

 一方、4日(土)には、北陸新幹線新高岡駅「かがやき」停車実現期成同盟会と、県西部公共交通議員連盟の発会式がありました。県西部6市の市長さんや県議・市議の皆さん、さらに経済・農業・自治の各団体の代表の方々が揃って、目的達成に向けて運動していく事を誓い合いました。「停車ゼロ」の発表のショックから1カ月余りで、地域の皆さんの足並みが揃った意義は大きく、今後、隣接する飛騨・能登地域にも理解を頂きながら、新高岡駅の利用促進を通じ、かがやき停車を一日も早く実現するべく、私も努力します。

 台風の影響を心配しながら5日(日)に上京し、国会対策委員会の仕事に取り組んでいます。6日は衆院予算委員会、7-8日(火-水)は参院予算委員会が開かれ、9日(木)には衆院本会議で地方創生特別委員会の設置が決まりました。連休後の14日(火)には、衆院本会議で内閣提出の地方創生法案の趣旨説明・質疑が予定されています。各委員会も順次スタートしており、それぞれ案件審議に入っていきます。私も、朝9時10分の国対正副委員長会議から、議員運営委員会の理事会・委員会、また、担当の総務委員会、東日本復興特別委員会の運営打ち合わせとスケジュールに追われる毎日が始まりました。

 予算委員会では、足元の景気の動向をどう見るか、そして年末の消費税再引き上げの決断をどうするかが大きな論点となりました。その他、地方創生の具体策、風水害や火山噴火への対策、新しい安全保障の在り方、原発再稼働への対応など、現下の日本の当面する課題について、幅広く議論がなされました。とりわけ、地方活性化に向けて施策をどう構築・展開していくのか、来週からの地方創生特別委での質疑が注目されます。

 地元から上京される皆さんも増えています。今週は8日に桜井小矢部市長と市議会の石田議長、吉田副議長始め、会派誠流の中西会長他の皆さんと懇談し、9日に県遺族会の田原会長と有志の方々の恒例の靖国神社参拝に同行しました。来週以降も様々な団体の皆さんが来訪予定です。国会内外で予定が目白押しの中、折角訪ねて下さる方々とのふれあいも大切に、本格化する臨時国会の動きに準拠していきます。

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国政報告(第251号)

 9月27日(土)、御嶽山の噴火で多くの方が犠牲となられ、負傷されました。お悔やみとお見舞いを申し上げます。

 地元では秋晴れの下、27日(土)に南砺市での献穀田の抜穂祭、28日(日)に砺波市の陸上自衛隊富山駐屯地の52周年記念式典石澤義文全国商工連合会会長の叙勲祝賀会に出席した上、富山空港最終便で上京し、29日(月)の187国会開会を迎えました。天皇陛下ご臨席の開会式はいつも晴れるように思いますが、今回も澄み渡る青空でした。早速、「議事進行係」として、初日に2回、2日目に1回、動議を出す機会がありました。まだまだ「初心者」ですが、声をお腹から出し、伸ばす所はしっかり拍子を数えて、と注意しながら、これからも精進していきます。

 初日の安倍総理の所信演説は、地方創生に力点を置きつつ、国政上の課題とその対処方針を全般的に簡潔明瞭に取り上げられており、良かったと思います。特に外交について、私の持論である「向こう3軒両隣=米・韓・中・露・北朝鮮」に対する方針を、沖縄の基地問題を含めて順序立てて述べられた点が強く印象に残りました。ここしばらくの懸案であった、韓国・中国との関係改善も、党幹部の議員レベル訪問の成果もあり、動きだしそうな気配です。

 続いて30日(火)から10月2日(木)まで衆参両院で各党の代表質問があり、地方創生、女性の活躍、景気と消費税、安全保障、原発再稼働、基地問題など、焦点となる課題を巡り、論戦が繰り広げられました。引き続き、3日(金)と6日(月)に衆院、7日(火)以降に参院で予算委員会が開かれる予定です。その後は各委員会での所管大臣の挨拶、質疑を経て、内閣提出案件の審議に入っていきます。今までのところ、国対とすれば堅実に日程を構築・消化しており、引き続き案件の成立を目指して努力していきます。

 さて、国政の動きを見ると、景気は消費の回復が足踏みしており、日銀の短観も非製造業と中小企業でやや弱含みと、注視が必要です。TPPについては、先月下旬の日米交渉が進展せず、当面はアメリカ側の姿勢が定まらない限り進展は難しそうです。川内原発の再稼働に向けての動きは、九州電力からの工事計画認可の補正書の提出が今月末にずれ込む見通しで足踏み状態です。自分自身が継続してフォローしている案件が進展しない中、今国会で内閣が目指す「地方創生」の実を挙げる事が大切になってきました。新法案で国の体制や国・地方での戦略づくりが打ち出されるのですが、各地の優良な取り組みを発見しつつ、国レベルの施策として何をどう展開していくのか、これからの努力に待つ所が大きいです。総務大臣政務官時代に担当させて頂いたICT(情報通信技術)も活用し、医療・教育・産業・エネルギーの各分野で革新(イノベーション)を実現して行く事も大切と考えます。自分なりに発信・実現に努力していきたいと思います。

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国政報告(第250号)

 毎回、50回一区切りで、この国政報告を小冊子にしているので、本号で5冊目となります。国政に携わる機会を頂いて5年間、最初の3年間は野党として、4年目は与党に回り、総務大臣政務官として、5年目は党総務としての立ち位置から国の重要課題の進展を見つめてきました。次号からの6年目は、9月29日(月)に召集される第187国会(臨時会)の流れを、与党国会対策(国対)副委員長として報告していくことになります。

 25日(木)の国対で各議員の所属委員会が決まりました。私は総務委員会と東日本大震災復興特別委員会の理事を務めるほか、議員運営委員会(議運)、政治倫理審査会、憲法審査会の3委員会に配属されました。この一年は、国会の本会議・委員会の運営を中心に活動する事となり、政務調査会の役職は財務金融部会の副部会長のみになりました。さらに、先週19日(金)の議運理事会で本会議の議事進行係に選任頂きました。本会議の議事を円滑に進めるため、予め議運で決められた動議を伊吹議長に発言・提出する役回りです。俗に「呼び出し」とも言われ、480人の衆議院議員で一人だけが務める係ですので、大変光栄な反面、責任重大と緊張しています。

 25日には、佐藤国対委員長始め幹部の皆さん立ち会いの下、先に係を務めた小此木、御法川、阿部3先生について、事前練習をしました。召集日の29日にも出番がありそうで、これからは体調にも一層気を付けて臨まなければと心しています。議事進行係は議運理事会にも陪席するため、一段と忙しくなります。本会議開会中の月曜から金曜まで、今までにも増して永田町に張り付きとなるため、地元の行事を失礼するケースが増えると思われます。ご理解とご容赦の程、お願い致します。

 早速、24日(水)、25日と連続して議運理事会があり、今国会の会期は11月30日(日)までの63日間で与野党合意しました。主たるテーマは、地方創生、女性活用、災害対策などですが、日豪経済連携協定の批准案件もあります。年末の消費税10%引き上げの判断に向け、景気の動向はどうか、また、TPP交渉の推移や九州電力川内原発の再稼働問題、沖縄の普天間基地移設問題、福島県など大震災被災地復興の進捗についても論点になると思います。まずは来週から、安倍総理の演説と各党の代表質問、衆参両院の予算委員会と、議論の展開を見つめ、自分の考えも整理しながら報告して行こうと思います。

 週末の富山は好天に恵まれ、福岡のつくりもん祭りも盛況でした。収穫の秋、取れたての野菜を様々なイメージに表現する伝統の知恵に今年も感嘆しきりでした。それぞれの地域にそれぞれの良さがある、全国津々浦々が元気な日本づくりに向けて、国会の現場で努力しながら、自分なりに政策を練って行きたいと思います。

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