国政報告

国政報告(第209号)

 11月も最終週、この臨時国会も当初の会期はあと一週間となりました。院内の各委員会はもとより、税制改正、今年度の補正予算、来年度予算編成と様々な案件が重なり、政調の各部会も含めて、今までにない忙しさを感じる毎日です。

 先週末は、23日(土)に氷見市十二町地区で積良市議の後援会の皆さんに、24日(日)には県西部6市の市議の皆さんに国政報告をさせて頂きました。毎週一回のホームページを使った報告と併せ、様々な地域・団体の皆さんに口頭で報告することは、国政に携わらせて頂いた際の公約であり、初心を忘れず務めて行きたいと思います。特に、集会型の国政報告は、お世話して下さる方がいて始めて成り立つものです。また、28日(木)には、南砺市から党平支部の池田支部長(市議)始め皆さんが国会見学にて上京され、激励頂きました。あわせて感謝申し上げます。

 今週も、週明けに上京し、26日(火)は夕刻からの本会議にて国土強靭化基本法案と特定秘密保護法案を可決し、参議院に送りました。秘密保護法案は報道・世論の関心が高かった案件ですが、今日の我が国の外交・安全保障にとって、その必要性は与党はもとより、大方の野党も認めるところであり、反対討論に立った民主党の長島議員もそう発言されました。よって、法案審査の焦点は、保護すべき秘密をいかに限定するか、また、国民の「知る権利」との調和をいかに図るかにありました。この点、委員会で十分に議論され、法案に十数か所の修正を施した過程は丁寧であったと思います。反対者から懸念される部分は、政府の運用において払拭していく事が大切と思います。23日には中国が尖閣諸島を含む東シナ海上に、一方的に防空識別圏を設定し、日・米・韓国から強く批判されていますが、このような現状において確固たる安全保障体制を構築する必要があると思います。内閣官房に新たに設けられる国家安全保障局の取り組みに期待するものです。

 私の持ち場の内閣委員会では、27~29(水~金)日と連日国家公務員法改正案の審議が続いています。会期末まであと一週間となり、衆議院側に残る重要案件となっています。参議院側ではさらに多くの案件が審査中であり、来週の展開は重大です。一方、党税制調査会では、26日、28日と新年度税制の議論が進められ、来週は個々の案件の検討が進みます。消費税増税に対する5兆円規模の経済対策の内容の詰めの議論も並行して進められており、重要な案件が目白押しの状況です。米の生産調整については25日(月)に5年後廃止で決着する一方、26年産米の数量目標は26万トン減の765万トンと厳しく絞り込まれました。3%を超える縮減で、各県別割当も気になるところです。来週も、国政の重要課題の方向付けが進みそうな状況であり、引き続き報告していきます。

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国政報告(第208号)

 季節は駆け足で晩秋に向かい、富山では時雨模様の中、ブリの水揚げに沸き、東京は銀杏の黄葉が風に舞い落ち始めました。先週末は富山県で初めての原子力防災訓練の閉会式、射水市長選夏野さんの総決起大会での挨拶、福井市での北陸信越ブロックの党青年局・女性局合同会議への出席などをこなし、18日(月)昼に上京、そこからはあっという間の5日間でした。

 衆議院では、各委員会の法案審査が進んでいます。19日(火)の本会議で社会保障改革プログラム法案、21日(木)は国家戦略特別区域法案を可決、参議院に送付しました。このほか、最高裁で違憲判決が出た、婚外子の相続分を嫡出子の2分の1としていた規定を削る民法改正法案など、懸案の処理が進んでいます。大きなもので残っているのは、与野党間の修正協議が続く特定秘密保護法案と、22日(金)に審議入りする国家公務員法改正案となりました。53日間と短い会期の中、精力的な審議日程を設定するため、私が所属する内閣委員会は、先週の13~5日(水~金)に続き、今週も20日(水)、22日の開催となりました。20日には、決算行政監視委員会と朝から夕方まで開催時刻が重なり、国家戦略特別区域法案の締めくくり審議となった内閣委員会を優先して出席しました。

 一方、党本部でも新年度税制改正案を取りまとめる党税調が始動し、21日午後には政務調査会各部会長ヒアリングがあり、来週から本格的に議論が始まります。私も、参議院と日程が重なった松村水産部会長の代わりに、青木参院議員とともに部会長代理として、漁業用A重油・軽油の石油石炭税の還付措置の継続など、部会の重要要望を発表しました。与党議員として実質1年目の私にとって、党税調は始めての経験で、部会での議論、関係省庁・団体からの要請への対応など、野党時代とは様変わりです。来週には車体課税、法人税など主要項目の落ち着きが見えてきそうです。一方、消費税引き上げに対処する経済対策と25年度補正予算の骨格の取りまとめも来月上旬を目指して政府部内で進められており、農業の経営安定対策や来年度の米の生産数量目標の設定も今週から来週には決着させなくてはなりません。ここしばらくは、国会・会館・党本部を慌しく行き来し、重なる日程の中で何を優先するか、また、全体像をどう把握していくか、悩ましい日々が続きそうです。

 さらに、内政・外交を幅広く見渡すと、来年度予算の編成、TPP交渉への対応、福島第一原発の事故処理と震災復興の推進、沖縄の普天間基地移設問題と課題は目白押しです。まずは目前の課題を片付ける事、自分の役割とすれば、会期末まであと2週間の状況で、内閣委員会で審議が始まる国家公務員法改正案の成立に、与党理事の一人として努力する事です。先週も述べましたが、今国会でどこまで案件処理が進むか、参議院の状況も含め、まだまだ予断を許しません。忙しく、緊張感も漂う永田町で、持ち場を中心に、来週も報告を続けます。

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国政報告(第207号)

 今年は暑い夏が長く、10月まで台風の被害に悩まされていたのですが、ここへ来てすっかり気温が下がり、駆け足で冬に向かっているようです。1日に何度も党本部と往復するのですが、歩くには気持ちの良い気候です。

 週末、自由民主党の砺波市般若支部の研修会に講師としてお招き頂き、村岡副議長始め地域の皆さんに国政報告をする機会がありました。今臨時国会の重要案件である秘密保護法案を始め、安倍内閣の取り組みの現状を話し、衆参両院で多数を占めただけに、政権も政策遂行に大きな責任を感じて努力を続ける方針である旨、説明しました。10日(日)告示の射水市長選・市議会議員選については、夏野市長を始め、党の公認・推薦を受けた15人の候補者の選挙事務所を野上・堂故参院議員、四方県議とともに激励に伺いました。

 週明けの11日(月)、はくたか・ときで上京し、13日(水)から3日間は内閣委員会が連続して開かれ、国家戦略特別区法案の審議が精力的に進められました。他の委員会でも案件審査が並行して進んでおり、順次衆議院を通過しています。重要案件では、特区法案のほか、秘密保護法案、社会保障制度改革法案についても審議が大詰めを迎えており、来週がヤマ場になります。既に会期末まで3週間余、そろそろ今国会で成立するもの、継続審査とするものの見極めをしなければなりません。また、各常任委員会の合間を狙って決算行政監視委員会の開催が模索されており、早ければ来週半ばとなりそうです。

 私については、これら委員会に理事として関わる一方、政務調査会では、総務・水産・経済産業の三部会を中心に、新年度の税制改正や今年度の補正予算に向けた打ち合わせに出ています。来年4月からの消費税8%への引き上げが決断された以上、これに伴う国税・地方税制度の大改正や5兆円を超える規模の補正予算編成など、師走に入っても政策調整が続きそうです。与党に転じ、久方ぶりに税改正・予算編成に力が入っていますが、来週半ばの党税調での議論開始を前に、各種団体、各官庁の党本部訪問が頻繁になってきました。自動車税の見直し、法人税制や地球温暖化対策税制の在り方など、重要な論点の整理はこれからです。私なりには、地方の減収分を補填する条件で自動車税を改正の俎上に乗せ、「車体課税のグリーン化」を進めるべきと思う一方、償却資産への固定資産税の減免には地方自治体の収入の安定確保の観点から、慎重な立場です。党税調の動向は、また順次報告していきます。

 14日(木)には、農林部会で来年度の米の需給見通しが示されました。来年6月の在庫が258万トンと、ここ10年間で最高の水準に積み上がる見込みです。このままでは生産数量目標の割当が厳しくなるものと懸念され、在庫抑制の手立てが実行に移される事を期待しています。今国会の風景がどうか、また、年末に向けて政府・党がどのような動きをし、何が決まっていくのか、注視を続けていきます。

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国政報告(第206号)

 11月に入り、国会周辺の銀杏も色付いてきました。週末は、例年通り南砺福野の菊まつりや、高岡の高峰譲吉博士生誕祭などに出席し、5日(火)からは本会議、各委員会に追われています。まずは与野党間で問題の無い案件が衆議院を通過し始め、7日(木)には国家安全保障会議設置法案が民主党の修正要求を一部容れて本会議で可決、参議院に送付されました。引き続き、重要案件である秘密保護法案と国家戦略特別区法案が本会議での趣旨説明・質疑を経て、所管委員会に付託される流れです。

 私が所属する内閣委員会は6日(水)に一般質疑があり、来週は国家戦略特別区法案の審議を進める予定です。会期末まで後4週間余となり、衆議院では来週・再来週の審議の進み具合が法案の成否の別れ道となります。一方、決算行政監視委員会では、平成21年度から23年度まで3年分の決算審査が終わっておらず、今臨時会でもどこかで時間が取れれば審議を進めたい所です。

 国会の雲行きが佳境にさしかかる中、7日(木)は古巣の総務委員会で政府提案の配偶者同行休業法案に対する15分間の質疑に立たせて頂きました。実に、昨年11月の国会解散直前の総務委員会での質問から約1年ぶりでした。質問時恒例の万葉集の朗唱は、巻8の1584番、黄葉を詠んだ歌を選びました。9月まで指導頂いた新藤総務大臣に今後の人材活用方策を伺うなど、4年間所属した委員会が与党議員としての質問の初回になったのは嬉しい巡り合わせでした。

 一方、党本部では新年度の予算・税制に向けた議論が急ピッチで進んでいます。農政については、前号でも触れた米の生産調整の5年後廃止を含め、作物別の補助体系を見直す方向となりました。戸別所得補償は、高速道路無料化、子ども手当、高校授業料無償化と併せて野党時代に「バラマキ政策」として批判してきたものであり、一律ではなく、「より必要な方により手厚く」対処する方針での見直しとなります。税制は、消費税の引き上げに伴い、自動車に対する課税や地方税の内容の大幅な見直しが想定されるなど、大幅な改正となる見込みです。このため、各種団体からの要望も例年以上に力が入っており、連日のヒアリングとなっています。このほか、エネルギー基本計画の見直しや、各分野の議員立法の取り組みなど、与党としての活動が活発に進められています。私も、所属する総務・水産・経済産業部会に関連する集まりを中心に会合に出席する一方、個々のテーマについては役所からの説明をお願いするなど、与党議員としての活動が形になってきました。

 野党時代に比べると、情報量が格段に多く、また、仲間の議員も2倍以上で、衆参合わせて400人を超えています。改めて、県西部を中心とする地域の課題と、広範な国政の分野の中で自分なりの問題意識で取り組む課題の二方面で努力する方針を再確認し、進んでいきます。来週は、内閣委員会での審議の進展状況が報告できると思います。

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国政報告(第205号)

 今週の国会は各委員会が立ち上がり、個々の法案の審議も始まりました。私が所属する内閣委員会は30日(水)に政務三役の所信を聴取し、決算行政監視委員会は11月1日(金)に会計検査院の検査官の挨拶を受けてスタートする予定です。理事を仰せつかったので、委員会前日の理事懇談会、当日の理事会、委員会と出席する会議が増えました。反面、質問は与党の持ち時間が少なく、1期生の機会を優先するので野党時代のようには出番が回らない状況です。党総務の立場を含め、当面は政府・与党の政権運営・国会運営が所期の目的を達するよう、持ち場で汗をかくのが自分の役割です。

 週末の高岡市議選では、先に激励に回った23候補者中21人が当選を果たしました。支援頂いた皆様に感謝申し上げ、残念ながら涙をのまれたお二人には、応援の力及ばずお詫び申し上げます。次は射水市長選・市議選で、また、関係者の応援に伺う予定です。

 衆本会議では、29日(火)に産業競争力強化法案、1日に社会保障制度改革法案の提案理由・質疑が行われ、審議が早く進んでいる案件については可決され、参議院に送付の見込みです。内閣委員会では国家戦略総合特区法案と内閣人事局設置法案の2件を審議する予定ですが、法案作成が難航し、来週の閣議決定・提出の見込みです。内容もさることながら、残り会期が既に5週間となっており、今後は審議日程が立て込むおそれがあります。一方、TPP交渉での関税の取り扱いが焦点となっている農業分野で、米の生産調整を見直す方針が政府から党に示され、新たな論点となっています。少子高齢化の下、米の年間国内需要量は毎年10万トン程度減り続け、800万トンを割り込んでいます。従来の生産調整方式の継続には、遠からず無理が生じる事も確かです。ただ、ニュースとしては突然だったため、29日の県JA青壮年部幹部の皆さんと県選出議員との懇談会でも危惧する声が強く出されたのも当然だと思いました。そんな中、地産地消の観点で、地域の皆さんに喜ばれる農業を目指そうとする若手の面々の姿勢に感銘を受け、農の現場に即した攻めの農政の実現を心に期した次第です。

 このほか、年末の税制改正に向けた要望の応対や、空き家対策新法、冬季エネルギー需給見通しの説明会など様々な案件に追われる中、31日(木)に旭化政財団のブループラネット賞記念講演会に出席しました。今年度の受賞者に私が大学で気象学を教わった松野太郎先生が選ばれ、お祝い方々講演を聴きに伺いました。先生はコンピュータを使った気象の数値予報の研究に始まり、CO2の増加に伴う地球温暖化の予測に大きく貢献されました。ご自身の歩みを話される中、30年近く前に学生として指導を受けた私の事にも触れて頂き、感激しました。人生のご縁に感謝しつつ、先生のおっしゃった、「興味を持った事柄に熱意を持って取り組む」姿勢を、畑は違っても、今の国政の現場で大事にしていきたいと思います。来週には今国会の見通しもはっきりしてくるでしょう。報告を続けます。

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国政報告(第204号)

 先週は台風26号で各地に被害が出ましたが、今週は27号、28号の動きを気にしながらの1週間でした。週末に警戒が必要なようです。地元では、19日(土)に夏野射水市長の市長選に向けた事務所開き、20日(日)には告示された高岡市議会議員選挙で党の公認・推薦を受けられた23候補者の事務所を野上・堂故参議院議員、四方県議と一緒に激励に回りました。

 21日(月)からは、衆・参両院で2日づつ、予算委員会が開かれ、国政の当面する課題について質疑がなされました。消費税引き上げの是非、TPP交渉への対応、福島第一原発の現状認識などが焦点となりましたが、それぞれ、課題解決への努力を続けている途上であり、評価が固まる段階にないように思います。まずは政府側が無難にこなし、国会の流れとしては、来週以降は個々の案件の審議に入ります。25日(金)の本会議で国家安全保障会議法案の趣旨説明・質疑がなされ、衆院に新たに設置された国家安全保障特別委員会で週明けから審議が始まる予定です。

 各委員会ともに来週に第1回が見込まれ、まずは与党理事の懇談会がもたれ、23日(水)に内閣委、24日(木)に決算行政監視委と出席しました。内閣委員会では、安倍内閣の成長戦略を実現するために新たに国家戦略特別区を設ける法案、内閣人事局を設け、幹部公務員の人事や各省庁の機構・定員管理の要を官邸が把握できるようにする法案の2案件が目玉です。現在、案の最終調整が進められており、来月上旬の審議入りを目指しています。決算行政監視委員会は、平成21~23年度と、3年度分の決算審査の途上にあります。各委員会の案件審議の合間を縫って、財務大臣など所管大臣の都合がつけば審議を進めたいところです。

 私にとっては、委員会理事の職務は昨年秋の臨時国会で短期間の経験はあるものの、今回は本格的に取り組むことになります。持ち場で役割をしっかり果たしたいと思います。一方、政務調査会の各部会も頻繁に開催されており、3年に1度の電波利用料見直しを検討する情報通信調査会、東日本大震災を踏まえたエネルギー基本計画の見直しを扱う経済産業部会などに出席しました。一方、水産部会や放送法改正に関する小委員会では、今後の進め方を協議する役員会がありました。

 政務官の9か月のブランクを経て、与党議員としての日常が戻る中、地元案件はもとより、国政の様々な分野で自分なりに今、関心を持って取り組む案件をどう定めるか、ここしばらく、党本部の会合を通じて考えていこうと思います。幸い、党総務の立場で、各省庁の法案等は事前に説明頂けるので、自分なりの見識での意見は伝える事ができ、達成感があります。

 今週も、21日に県連女性部の皆様、23日にJA高岡女性部の皇居清掃奉仕団の皆様に会う事ができました。ふるさとの皆様から元気をもらい、頑張っていきます!

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国政報告(第203号)

 今週は台風26号が本州南岸を進み、伊豆大島を始め各地に被害をもたらしました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
 先週末は地元で支部長を務めている裏千家淡交会の行事に参加、許状の「お引き渡し式」に立ち会い、久しぶりにお手前をじっくり拝見しました。心新たに14日(月)の夜に上京し、15日(火)の第185国会開会に臨みました。新しい委員会の配属は、内閣委・決算行政監視委・東日本大震災復興特別委の3つに決まり、それぞれ理事を仰せつかりました。
 15日の朝11時、初めて党総務会に北陸信越ブロック選出の総務として出席しました。党大会に代わる最高意思決定機関であり、人事、政策全ての案件がかかります。国会開会中は火曜と金曜の朝11時、議事堂内で開催されます。これから又、経験を積んで行きます。その後、両院議員総会、代議士会と初日恒例の会議に出席し、12時から本会議、13時に天皇陛下をお迎えして参院本会議場で開会式が催された後、14時からの本会議で安倍総理の所信演説がありました。6月に策定された成長戦略を着実に実行しつつ、来年4月からの消費税8%への引き上げに備える事、年末にも大筋合意を目指すTPP交渉に「守るべきは守り、攻めるべきは攻める」方針で向き合って行く事、福島第一原発の汚染水処理を始め、東日本大震災からの復興を着実に進める事など、重要課題を抱える臨時国会です。安倍総理自ら「成長戦略実現国会」と名付けられ、産業競争力強化法案、社会保障改革のプログラム法案、日本版NSC(国家安全保障会議)法案、秘密保護法案等、重要法案が目白押しです。
 会期は53日間、今週は各党の代表質問、来週は予算委員会で、国政上の当面する重要課題を巡る論戦が展開され、その後概ね6週間が個々の案件の審議・採決に残された時間です。内閣提出案件を丁寧にかつ着実に処理していく国会運営について、与党側は心して取り組まなければならない、その一員として持ち場で努力すべき自分の役割を再認識しているところです。また、現下の諸政策に関わる議論の焦点は、来週に予定される予算委員会を通じてはっきりしてくると思われ、政府側の腰を落ち着けた答弁を期待しています。
 党務に復帰して、会館、議事堂、党本部を行き来する従前の活動パターンが戻ってきました。女性局の新役員打ち合わせを始め、行政改革推進本部、情報通信戦略調査会などに出席しました。16日(水)には「おやべ・ひみ・たかおかビジネス交流交歓会」に三市長始め関係者が参集されて開催され、北陸新幹線開業を一年半後に控えて首都圏からの企業進出を働きかけられました。私も出席させて頂き、17日(木)には小矢部市から出席の皆さんとの懇談会に他の国会議員の皆さんとともに参加しました。18日(金)には党井波支部の皆さんが上京されるなど、地元の皆さんと東京でお会いする機会が多くなる時期です。党務に、政務に、良い秋を過ごしていけるよう頑張ります。

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国政報告(第202号)

 10月1日(火)、安倍総理は来年4月からの消費税8%引き上げを決定・発表しました。景気の回復に底堅さがみられることが理由で、経済に与えるマイナス効果に対し、25年度補正予算など対策を取ること、社会保障制度の改革を着実に進めること等も併せて表明されました。民主党の野田政権下の「三党合意」で敷かれたレールの上をいよいよ汽車が走り始める訳です。この間の経緯を国会で見てきた私とすれば、財政の着実な再建と持続可能な社会保障の確立は重要課題であり、総理の決定を支持します。それだけに、年末の新年度予算編成と同時期にまとめられる経済対策で万全を期すよう求めていきます。

 15日(火)の臨時国会召集を前に、党人事が逐次進み、私は北陸信越ブロック選出の総務を務める事になりました。毎週2回開かれる総務会に出席し、党の主要事項の決定過程に参画します。政府の一員だった政務官とはまた違った新鮮な経験が積めそうです。政務調査会では水産部会長代理と総務・経済産業の副部会長、組織部門では女性局長代理を務めます。いずれも過去に経験のある分野で、心新たに向き合いたいと思います。所属委員会については、来週報告できそうです。

 この間、4日(金)は高岡市恒例の万葉集全二十巻朗唱の会で歌を朗じ、8日(火)からは東京で各省庁の予算要求事項で関心のある分野のレクチャーを受けました。文科省では過疎地への教員配置、高校の理科教育、新型ロケットの開発、農水省では花きや薬用植物の栽培支援、経産省では市街地の商業対策など、野党時代から関心を持っている分野の新たな取組の説明を受け、情報を県・市にも伝えました。同期会である「四志の会」の夕食会、県連の石破幹事長への農林水産政策の提言、県遺族会の靖国神社参拝北陸地区税理士会の要望・懇談など、9月までの総務省中心の動きとは異なる議員活動主体の毎日が戻ってきました。いわば肩慣らしをして、来週からの国会に備える今週でした。

 10日(木)には、北陸新幹線の列車名が、かがやき(速達タイプ)・はくたか(各停タイプ)・つるぎ(シャトル)・あさま(長野止)と発表され、再来年春の開業に向けた準備が加速しそうです。県西部では新高岡駅にできるだけ多くの列車に停車してもらいたいところです。同日夕刻、党TPP対策委員会が開催され、インドネシアのバリ島での協定交渉について報告がありました。交渉国では12月中旬にも合意が成立するよう、協議に努力を傾注する姿勢とのこと。党公約である重要5品目(米、麦、牛肉、乳製品・甘味作物)の聖域堅持を前提に、5品目を細分化した586品目の食材品の個々の関税や取引量などを精査する事となりました。これら重要案件について国会でどのような議論が展開するのか、来週から順次報告していきます。

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国政報告(第201号)

 9月30日(月)に副大臣・政務官人事があり、昨年12月27日から9か月余り務めてきた総務大臣政務官を退任しました。この間、新藤大臣始め総務省の皆さんのお陰で通信・放送・郵政分野の業務に邁進でき、併せて得難い経験を積む事ができました。地元の皆さんにも、在京当番等で折々の行事・会合に欠席がちとなった点、理解、支援頂いた事、厚く御礼申し上げます。今後の党務、国会での持ち場はこれから決まりますが、再び一から努力していきます。

 今週は、政務官として最後の出張となった山陰・阪神地方での見聞について、前号に続き、後半の25日(水)の活動を報告します。朝一番は、明石市に所在するNICT(独法・情報通信研究機構)の未来研究所を訪問しました。ICTの将来展開を見据えた幅広い分野で研究が展開されており、省電力化したマイクロチップの開発、外部からの刺激に対する脳の動きの分析など、情報通信をより効率的・効果的に活用するアイデアによる研究を見る事ができました。

 その後、神戸市ポート・アイランドの理科学研究所の施設に移動し、以前よりその開発に注目していたスーパー・コンピュータ「京」の実物を見学しました。ずらっと並んだ計算回路は、お隣の石川県の工場で製造された製品です。装置から発生する熱を、空調と水の循環の二方式で冷やしており、随所にメンテナンスを容易にする工夫がなされていました。聞けば、計算回路の中は未だ電気的信号のやり取りとなっており、これを光通信に切り替えて行くことで、さらに省エネルギーが図れるとの事。また、膨大な計算結果のデータを全国のユーザーに通信する回線の容量を更に増やしたいとの点は、以前から私も気になっていた事で、NICTほか総務省の協力できる分野です。「京」は既に研究者のニーズが高まり、計算の順番待ちも発生しており、次世代の「エクサ」の開発が始まろうとしています。今後とも、注目・応援したい分野です。

 最後に、大阪市梅田で、再開発ビル「グランドフロント大阪」に本年4月に設けられた「ナレッジキャピタル」を訪問しました。大阪駅再開発で生まれた新しい建物の中に、若い起業家・研究者・学生等が自由に交流し、ビジネスチャンスをつかむ場を提供しようとの趣向です。これまで「SOHO」(スモール・オフィス、ホーム・オフィス)と呼ばれていたインキュベータ施設を格段に進化させた施設で、NICTも分室を設け、協力しています。分室では、8Kのディスプレイで、ネット上の地図・風景情報を読み出し、驚く程の解像度で見る事ができました。 出張2日目は、ICT成長戦略を具体化する上での様々な手段を目にし、戦略実現への明るい展望を持つ事ができました。案内頂いた皆様に感謝申し上げます。

 明けて10月1日(火)、総務省地下講堂にて私たち5名の副大臣・政務官の退任式があり、最後は万葉集巻19、4251番の家持卿の歌、「玉鉾の 道に出で立ち 行く我は 君が事跡(ことと)を負いてし行かん」を朗じ、省を後にしました。1日の消費税8%引き上げの決断など、国の重要課題の進捗については、自分の新しい持ち場の報告と併せ、次号で報告します。

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国政報告(第200号)

 週1回ペースの国政報告も200号となりました。50回ごとに小冊子にまとめているのですが、151回から本号までは、私たちが野党時代の消費税三党合意の後から総選挙での与党復帰、参院選でのねじれ解消と、政治環境が大きく動いた時期でした。国が直面する課題をどのような手順で解決していくか、政権運営の手腕が問われる中、第二次安倍内閣が一歩ずつ前進し、景気と外交が持ち直してくる過程であったと思います。消費税引き上げの判断からが次の50回になりそうです。

 この間、私自身は総務大臣政務官としての活動が大きな比重を占めました。情報通信郵政分野でICT成長戦略の策定と施策化、スカイツリーへの放送波移転、日本式地上デジタル放送の南部アフリカ諸国での採用働きかけなど、得難い経験をさせて頂きました。これも多くの方々のご支援あっての事と改めて御礼申し上げます。

 20日(金)は静岡県袋井市に半日出張し、総務省の「ICT街づくり事業」での具体的な取り組みを見学させて頂きました。特産品の高級メロンやトマトの栽培にICT技術を生かす取り組み、災害時の避難所運営へのICT活用の試みなど、原田市長、豊田商工会議所会頭ほか皆さんに現地で説明頂きました。東海道の宿場町から発展し、若い世代の人口も増えている元気な市ですが、お茶を含め、地場の農業を大切にしたいとの市長さんの強い思いがモデル事業の採択につながっています。栽培環境の管理を農家の「技」からデータ化しようと、ソフトウェアづくりを担当する企業のSEさんが自らハウスでトマト栽培に挑戦する姿に感動しました。

 週末は富山で党県連支部長会議伏木の獅子舞、福岡のつくりもん祭り、西部6市の市議の皆さんとの懇談などをこなし、24日(火)、25日(水)の2日間で山陰・阪神地方に再度出張しました。初日は、島根県出雲市と鳥取県境港市で地域に密着した活動を進める郵便局を訪問しました。出雲の大社郵便局では、出雲大社の60年毎の遷宮行事に合わせ、記念のフレーム切手の販売や、観光客の皆さんのゆうパックの取り扱いで成果を挙げました。境港の水木ロード郵便局は、平成5年から市が取り組んだ「水木しげるロード」(ゲゲゲの鬼太郎にちなむ妖怪の銅像の設置等のまちづくり)の取り組みを局長さん自ら長年にわたって応援されていて、平成13年には元の「境港大正郵便局」から局名も改称されました。マンガのキャラクターが入った記念消印スタンプも、当初は可否が議論されたところですが、今ではアニメの記念切手も当たり前になるなど、先覚者のご苦労が偲ばれました。観光協会長の桝田さんは、前職の境港海陸運送の社長さんの時からの知り合いです。今では「水木しげるロード熱闘記」を出版されるほど、地域活性化の専門家に見事に転身されていて、懐かしい再会となりました。日本郵政グループの体制変更が一段落した現在、改めて2万4千局のネットワークを生かし、周囲の地域の皆さんと協力し、地域を元気にしていく役割が期待されます。山陰で頑張る2局の今後の展開が楽しみです。

 出張後半は、阪神地方のICT研究拠点を見学したのですが、その報告は次号にします。

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