第16回ミニ対話集会 看護職

1.新型コロナウイルスの国産ワクチン開発が遅れたのはなぜか?日本では作れないのか?

(答)大規模な感染症の流行が久しくなく、ある時期にワクチン接種の副反応が社会的問題となったこともあり、製薬業者・研究者ともにワクチン開発の意欲・体制が弱まっていました。ここへ来て、国産ワクチンも開発され、国としても将来に向けて研究・開発体制を整えていく方針です。

2.経済安全保障の考えの下、各国で技術流失を防ぐ動きが活発になっているが、外交努力で凌げないのか?

(答)一部の国々では、制作した通信機器やソフトウェアを用いて相手国の情報を入手しようとしており、経済安全保障上の抑止措置を取らざるを得なくなっている実情にあります。もちろん、外交努力により、各国間の信頼を高める事は大切です。

第16回ミニ対話集会/看護連盟の皆さま 2月18日

3.自民党の幹部等の国民目線とかけ離れた発言・行動が党への支持を減らしているのでは?国民の政治への関心を高める努力が必要。

(答)ご指摘の通り、国民の常識に照らし、間違いのない姿勢で政治に携わり、コロナウイルス、安全保障、物価高、少子化等の内外の諸課題を解決する地道な政策面の取り組みを継続していく事が大切だと思います。

4.コロナウイルスの感染症法上の位置付け2類から5類に変更する際、介護関連施設でのクラスター対応など医療・介護の現場に即した措置を望む。

(答)コロナウイルスの流行も第8波に至り、ウイルスの性質が明らかになり、ワクチン接種等の予防策も進んだことから、社会経済活動との両立を図るため、5類への変更が決まりました。しかし、高齢者や基礎疾患保持者のリスクは高いことから、ご指摘の通り、医療・介護・教育などそれぞれの現場に即した対策の樹立も進めます。

5.5類移行の際も、小規模な民間病院でもコロナ患者に対応できるよう、補助金支給、感染防護具の供与、医療従事者の抗原検査・PCR検査の無料化などを継続してほしい。

(答)コロナ対策の特別措置は、影響が生じないように徐々に廃止していく方針で、ご指摘通り、慎重に進めて行きます。

6.超高齢化社会を見据え地域医療構想~病院の機能強化と機能連携~を着実に進めるべき。

(答)高齢化が進む中、医療提供を持続可能なものとするよう、国としても、国民健康保険の運営を市町村から都道府県に移行し、地域医療構想の推進を通じて病院の機能強化や機能連携を進めていく方針です。市町村ごとに異なる国保の保険料も、将来は県内で統一するよう働きかけています。

7.訪問看護ステーションの緊急・時間外対応、在宅看取りなど多面的な機能に対し、財政的支援の充実を。

(答)「地域包括ケアシステム」の考え方の下、介護の主力が、施設入所から在宅対応へとシフトするにつれて、訪問看護の役割が重要になってきている認識を持っています。ご要望を厚労省に伝えます。

8.保健センターには、従来の新生児・乳児への対応に加え、貧困、知的障害、引きこもり、8050、ヤングケアラーなど制度のはざまにある困難な事案の処理が求められている。主力スタッフである保健師の増員を希望する。

(答)コロナウイルスへの対応を含め、公衆衛生の担い手たる保健師の増員の必要性が国でも認識され、必要な地方財政措置も取られています。近年、採用において募集定員が充足しないとの事、保健師養成課程の増強も心掛けていきます。

9.2024年から保険証を廃止し、マイナンバーカードに一括化するとの事だが、病院・薬局の受け入れ態勢は進んでいるのか、また、メリットはあるのか?

(答)令和6年10月からの実施に向けて、専用のカードリーダーの導入、必要なシステム改修が進められており、既にマイナンバーカードの受け入れも始まっていますが、現状では認証の不具合など様々な事例が生じています。国には、現場の声を吸い上げ、きめ細かい対応を要請するなど、取り組みの強化を求めています。投薬情報や病歴の把握など、診療・投薬に役立つ機能もあり、円滑な移行に努力します。

10.国葬、防衛三文書など、閣議決定だけで進めているようだが、国会の議決に係らしめなくても良いのか?

(答)国葬については、国会でも与野党で検証し、今後は国会の関与が望ましいとの結論です。防衛三文書については、その内容を実行していく上で予算が必要になるので、予算案の審議・決議に際し、国会のチェックが働くと思います。

11.育児休業明けに3歳未満児を保育所に預けようとしてもすぐには受け入れてもらえないケースが度々発生する。「待機児童」は無いはずなのに、何故なのか?

(答)保育所で預かる子どもは、年度初めが一番少なく、小学校に進学・卒所する年度末に向けて増えていきます。子供の年齢が下がると配置が必要となる保育士の数が増えるため、年度後半には受け入れ余力が無くなるケースが生じるのではないかと思います。当局に確認してみます。

12.学童保育の受け入れ時間の延長、チャイルドシートのリース供用、保育所の昼寝用布団の洗濯(現状は保護者の負担)の外部委託など、子育て・働き方改革関係政策の充実を提案する。

(答)内閣において「次元の異なる少子化対策」を3月までに立案する事とされており、児童手当の見直しなどが議論されているが、頂いたアイデアを伝えます。

13.期日前投票など国民の投票行動を促す取り組みの強化を。

(答)選挙公示(告示)日の翌日から期日前投票所を設けるなど、様々な手立てを講じていますが、自治体職員の休日時間外勤務との兼ね合いもあって、開設数・時間に一定の制約があることも事実です。他県では山間部など交通が不便な地域において、自動車で移動投票所を巡回させている事例もあり、国としても投票環境の整備に努めています。

14.このような対話の機会を県当局とも持ちたい。

(答)各職域において、所管部局との率直な意見交換は有益だと思います。ご希望を県厚生部に伝えます。

第16回ミニ対話集会/看護連盟の皆さま 2月18日